築地といえば海鮮 という考えはもはや常識。ですがそれだけじゃないんです。今回紹介するのは、築地市場に突如現れるお団子屋さん、「茂助だんご」。明治31年創業、今年で117年目となる歴史の深いお店です。茂助という親しみやすい名前は初代・福田茂助さんの名前からきているそう。取材依頼の電話をかけた際も、電話の第一声が「はい、茂助!」だったことも、とても印象的でした。
お店の前に並ぶ和菓子を道行く人が覗き込みます。外国人観光客から常連さんまで様々な人が買いに来ていました。
お店の飾らない雰囲気と素朴さが、威勢のいい築地の空気に不思議と馴染んでいました。初めて来ても、毎週来ても、思わずにやけてしまうような贅沢なおだんごパックがところ狭しと並びます。さっそく甘2本焼2本の茂助だんごと草もちを買って帰ります。
この日は夜ご飯を食べず、万全の状態でお団子をいただくことに決めていました。
和菓子を食べるときは苦味としてお茶を飲むのが一般的ですが、それってめんどくさい!ならば一緒にしちゃえ!という発想から、草もちは誕生したのかな、なんて思いながら半分に切ります。
中はつぶあんでお餅は薄め。食べてみると豆感を残したつぶあんとよもぎの苦味がたまらなく合う!!本物の草もちにはじめて出会えたと感じたのは、噛んでわかるほどしっかりとよもぎが入っていたからでしょう。お団子の横で控えめに売られている草もちですが、かなり人気の様で閉店間際に伺ったときにはもうほとんど残っていませんでした。
こちらはしょうゆ団子。薄味ながら存在感のあるしょうゆ味。ん?でも甘い。これはお餅そのものの甘さかもしれません。小さめのお団子が四つ。みたらし団子ではなくしょうゆ団子。お団子って一本食べればその味に満足してしまうことが多いのですが、茂助のしょうゆ団子は何本でも食べられる気がするほど飽きない。
風格ですかね、ずっと前からそこにいたかのようなどっしり感。草もち同様食べ応えのあるつぶしあんがびっしりとお餅を覆います。あんこの塊なのではないかと疑います。3個という数も魅力のひとつ。串が短いから食べやすい。そして「もう少し食べたい」という物足りなさを残しつつも、満足感が得られます。
なんともなめらかできめ細かいこしあんです。つぶあんの後に食べるからか、優しそうに見えますね。見た目通り、口に入れた瞬間にしっとりと広がる優しい口溶け!しつこくない味のあんこは苦手な人にも挑戦してほしいほど上品。
あんこのかたまりではありませんでしたが、こんなにも分厚く覆われたお餅を見たことがありません。丁寧さと愛を感じることができるのは食べた人だけ。
お昼に買って夜食べてしまったわけですが、本当に美味しいのは買ってすぐ食べることに決まっています。また店内ではぜんざいやお雑煮などを食べることもできます。,出来立てのお餅、、、絶対に美味しい!!また行きます!!待ってろ茂助!!!
住所:〒104-0045 東京都中央区築地5-2-1
営業時間:5:00~12:00(無くなり次第閉店)
定休日:日曜・祝日・休市日
※場外市場店、松屋銀座店それぞれ営業時間は異なります。
大学二年生
和菓子と豆とカメラが大好き。