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コラム

成長期に◯◯をすることが重要!人生100年時代を支える「骨育」を知っておこう

【"成功する子"の食事術vol.20】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

「子どもの身長を伸ばしてあげたい、丈夫な身体をつくってあげたい、親として子どもに何ができるのだろう…」そう考える親はきっと多いでしょう。

子どもの体形や将来の身体における健康は、生まれ持ったものだけではありません。私たちのからだを支える骨は、子どもの成長を支える上でも重要な役割を果たしているのです。

骨を育てる「骨育」の柱になるのは「栄養」「運動」で、どちらも欠かすことができない大切な要素です。

成長期で決まる骨の強さによって、老後の介護リスクが変わる!?

卒乳後の1歳代から小学校に入るまでの幼児期は、特にカルシウムが不足しがち。「我が家はきっと大丈夫!」 そう思う人も多いかもしれませんが、残念ながら日本人のカルシウム摂取量の充足率は落第点(※1)。足りていないご家庭がとても多いのが現状なのです。

ですが、この時期にこそカルシウムを積極的に接種して、骨を育てることがとても重要です。というのも、小児期および青年期の骨密度および含有量の発達は、数十年後における骨粗鬆症の影響および発生率を減少させる可能性があることが研究でもわかっているのです(※2)。

骨の発達を促し骨量を増やすことができると、骨密度が上昇します。骨密度が平均より10%増加すると、骨粗鬆症の発症が13年遅れると予測されています(※3)。骨粗鬆症による骨折は、老後の寝たきり介護生活の原因になることが多いので、骨粗鬆症の発症を遅らせることは、人生100年時代を健康に長生きするためにとても重要といえるでしょう。

人生のかなり早い段階で骨が強化されるメカニズムについては様々な研究がおこなわれておりますが、カルシウム摂取および身体活動が骨の発達にプラスの影響を与えることがわかってきています(※4)。

わが子が大人になった時、さらにその数十年後、骨の健康をずっと守るために、子どものうちから骨育を始めましょう!

カルシウムの摂取で骨密度アップ!ビタミンDも忘れずに

カルシウムを多く含む食材としては、骨ごと食べられる小魚や桜エビ、下処理のいらない魚缶詰などがおすすめです。他にも、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、わかめや海苔などの海藻、豆腐や油揚げなどの大豆製品なども摂り入れていきましょう。

また、骨をつくるためには、カルシウムの他にも様々な栄養素が必要です。骨育は1日にしてならず!日々継続して、様々な栄養をコンプリートしていきましょう。

『骨をつくる栄養素』

・カルシウム→骨を固めるコンクリート
・たんぱく質→骨を支える鉄筋になる
・鉄・ビタミンC→鉄筋をつくるお手伝い
・マグネシウム→カルシウムの兄弟ミネラル!骨を固めるコンクリート
・ビタミンK→カルシウムの沈着を促す
・ビタミンD→カルシウムの吸収を助ける

運動は骨を強くする!骨折リスクを下げる身体づくりとは

子どもの骨を育むためには、運動は欠かせません。カルシウムは骨に負荷をかけることで代謝が促進され、骨を強くするのです。骨格形質への影響を評価する小児運動介入研究では、6年間の継続的な運動をすることで、骨折のリスクを下げ、骨量と骨のサイズを改善してくれることも分かっています(※5)。

また、3~7歳は体を支えるクッションである足裏アーチ(土踏まず)形成のピーク!裸足で走ることで土踏まずの形成率が高まり、脳の働きが活発になって認知能力が向上したという報告もあります(※6)。汚れても今はがまん!土踏まず形成のために裸足で遊ぶ習慣も大切にしましょう。日光を浴びながら外で遊ぶことで、腸管からのカルシウムの吸収をうながすビタミンDもつくられます。

子どもの未来の身体を守るため、「栄養」+「運動」習慣で強い骨を育ててあげましょう。

子どもの骨を守るためのクラウドファンディングを実施中!

子どもの骨の病気に関わるビタミンDの不足・欠乏が深刻であり、子どもの「くる病」「骨折率」などが増加しています。

紫外線対策先進国のオーストラリアには、ビタミンDをつくる紫外線波だけは通して、肌にダメージを与える紫外線波は通さず、骨の成長を妨げない高機能UVクリームがあります(特許技術)。現在、こちらの商品をリターンにした女性と子どもの骨を守るためのクラウドファウンディグを実施しています。

20代の痩せている産後ママの70%が低骨密度、6%が骨粗しょう症という調査報告(※7)があります。そこで、産前産後の女性に骨密度を測る機会の提供と、子どもたちが血液検査なしでビタミンDの不足・欠乏がわかるアンケート票の開発を目的としています。このアンケート票が完成すれば、誰でもどこからでも気軽にビタミンDの状態をチェックできます。女性と子どもの骨折対策と成長サポートのために、ぜひご支援をお願いいたします。

商品やクラウドファンディングの詳細はこちらから


※1 Shinozaki N, et al. Nutrients. 2023 Dec 14;15(24):5113.
※2 Bailey DA, McKay HA, Mirwald RL, Crocker PR, Faulkner RA. A six-year longitudinal study of the relationship of physical activity to bone mineral accrual in growing children: the university of Saskatchewan bone mineral accrual study. J Bone Miner Res. 1999 Oct;14(10):1672-9. doi: 10.1359/jbmr.1999.14.10.1672. PMID: 10491214.
※3 Hernandez CJ, Beaupré GS, Carter DR. A theoretical analysis of the relative influences of peak BMD, age-related bone loss and menopause on the development of osteoporosis. Osteoporos Int. 2003 Oct;14(10):843-7. doi: 10.1007/s00198-003-1454-8. Epub 2003 Aug 7. PMID: 12904837.
※4 Bailey DA, McKay HA, Mirwald RL, Crocker PR, Faulkner RA. A six-year longitudinal study of the relationship of physical activity to bone mineral accrual in growing children: the university of Saskatchewan bone mineral accrual study. J Bone Miner Res. 1999 Oct;14(10):1672-9. doi: 10.1359/jbmr.1999.14.10.1672. PMID: 10491214.
※5 Detter F, Rosengren BE, Dencker M, Lorentzon M, Nilsson JÅ, Karlsson MK. A 6-year exercise program improves skeletal traits without affecting fracture risk: a prospective controlled study in 2621 children. J Bone Miner Res. 2014 Jun;29(6):1325-36. doi: 10.1002/jbmr.2168. PMID: 24390777.
※6 Alloway RG et al. Percept Mot Skills. 2016 Apr;122(2):432-43.
※7 2021年4月研究論文「デンシトメトリー検査によって明らかとなった日本人女性における産後の骨粗鬆症および骨量減少の有病率」より

細川モモさんの著書

「成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ」主婦の友社

物価高でもたんぱく質(肉•魚)を食べ続ける知恵レシピ!

成長期の子どもたちはそれでなくとも体重あたりに必要なたんぱく質の量は大人の2倍ほどにもなり、食欲も右肩上がりで食費に頭を抱えているご家庭も多いと思います。

とくにたんぱく質は肉や魚といったエンゲル係数を押し上げる要因になりがち。
だからこそ栄養価が高くて成長と家計の強い味方である「鮭」「さば」「豚肉」「鶏肉」「ひき肉」を安いときにまとめ買いして冷凍し、家族に「またこれ〜!?」といわれないよう「味変レシピ」をストックしておきませんか。

予算内で必要な栄養素がとれる学校給食メソッドを活用した本書は、味変レシピとともに「栄養×家計 最強ストック食材TOPO20」など、物価高に負けない家族の栄養管理についてまとめた一冊です。 節約と栄養管理のノウハウをまとめた本書を、ぜひお役立てください。

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。
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