4月から学校が変わったり、社会人になったり、転勤になったりと、年度替わりの4月は生活が大きく変わる時期でもあります。また、この時期は「お金の出入り」つまり、「お金の流れ」を見直すチャンスでもあるんです。
まずは、お金の流れの3本柱の流れをそれぞれ見ていきましょう。
まず「手取り収入」がいくらなのかを把握します。
手取り収入とは、社会保険料や税金など控除された後の銀行に振り込まれるお金のことです。 新生活で今後増えそうな支出があれば、それをどこから補うのかも検討しましょう。
支出が変わらず、昇給で給料が増える場合は貯蓄を増やすなどの手続きをするのもいいですね。
毎月決まった金額を積み立てるためのお金が、貯蓄です。財形制度や、積立預金がそれにあたります。また、学資保険など貯蓄性のある保険も貯蓄にカウントします。
ここで、一歩踏み込んでこれからかかるお金を考えてみましょう。
例えば、お子さんが小学校へ入学する場合、今後中学受験を考えているようであれば、4年生くらいから塾代などの教育費がかさむ時期が来ます。そのためにも入学時から先を見据えた積立を始めるようにしましょう。また、 大学生入学と同時に、就職活動費用のスーツ代なども早めに積み立てておくのもいいでしょう。
生活費には、固定費、公共料金、日々の生活費という、大きく分けて3つの「枝」があります。
固定費は住居費など毎月固定で払うお金のことです。ちなみに、住居費は手取り収入の3割以下が目安。それを超えている場合は、収入を増やすか家賃の安いところへ引っ越すことを検討しましょう。 住居費を見直すことで毎月の出費が抑えられて、その分、貯蓄に回せるようになります。
公共料金は水道光熱費、通信費などのことです。4月からは電力自由化で電力会社を選べるようになりますので、検討してみるのもいいでしょう。
また、子どもにスマートフォンを買い与える際は、格安スマホや格安SIMで月額料金を抑える方法もあるでしょう。その際に家族分も一緒に見直すと、大きく節約ができる場合があります。家族3人で格安SIMに入れ替えたら月の通信費が3万円から4,500円になった例も。
日々の生活費とは、食費、日用品、美容費、教育費といった日々の生活にかかるお金のことです。これらも再度見直しをしましょう。例えば、4月からお弁当になるなら、その分の食費の予算を増やす必要があるでしょう。
定期的に日々の生活費を組み直して、生活費の予算の凹凸を修正しましょう。意外と見落としがちですが、教育費の場合、習い事も見直しの対象になります。子どものやる気がない習い事をダラダラと続けているなら、本人と話し合いをしてきっぱりやめるという選択をし、その分の月謝を将来の貯蓄に回すのもいいでしょう。
タイミングを逃さず、適切な判断をするためにも年度替わりには「お金の流れ」を整理して上手にムダを省きましょう。
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。 公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>