お弁当や作り置きの卵焼き。作ってから時間が経つのは仕方がないですが、いつまでも出来たての味を楽しみたいものですよね。
空気に触れる時間が長くなり、酸化するにつれ出てくる”酸味”はとてもやっかいで、まだまだ暑さが残るこの季節…万全に保存したはずなのに少しでもすっぱくなっていたりすると、「あれ?悪くなってる…?ショック…」なんて事態になりがちです。
しかし、実は”ある油”を使うとこの酸味を抑えることができるのです。
用意したのはオリーブ油・キャノーラ油・ごま油の3種類。どちらかというと酸化しにくいことで知られています。
そして検証するのは味覚センサーレオ!!!!
検証するのは味の経時変化。時間の経過とともに強くなりがちで、”悪くなっている”の指標にもなる「酸味」がどのように変化しているかを調べていきます。
その結果がこちら。
オリーブ油、キャノーラ油は順調な右肩上がりとなっています。しかし順調な右肩上がりとはいっても、今回の場合はまったく嬉しくありませんね。なお、この2時間後、6時間後の酸味の値は95%以上の人がわかる有意差です。
それに比べてごま油は6時間後でも酸味がほとんど変わっていません。この味の変化を感じられる人はほとんどいないと言って良いでしょう。
6時間後でも味が変わらないのであれば、お弁当に入れてもほぼ出来たての味が変わらない状態で食べられるということになります。
みなさんも、卵焼きを作るときはぜひごま油を使って作ってみてください♪
味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。