妊娠・出産・子育てをするにあたって、必ず考えなくてはいけない問題のひとつが「学費」のこと。
学費には数百万から数千万の単位でお金がかかるといわれていますが、出産前から大金を用意しておける方は少ないでしょうし、だからといって、先の経済状況なんて誰にも検討はできませんよね。
そこで今回は、多くのパパ・ママから支持される「学資保険」の人気の理由を、さまざまな方向から見ていきたいと思います。
学資保険の最大の魅力は、何といっても高水準の「返戻率」です。 保険料として払い込んだ金額よりも多い受取金が保証されているプランも少なくなく、年利で考えると銀行の定期積み立てや個人国債を上回る利率もあるほど。
民間の保険会社が運営していることから信用性に欠けるとの意見もありますが、学資保険は“生命保険契約者保護機構”によって保護されています。したがって、生命保険会社が保険金の支払いのために積み立ててある「責任準備金等」の90%まで補償されるため、保険会社の倒産によるリスクは大きく軽減されますよ。
学資保険の払い込み方法には大きく分けて3つのパターンが用意されていて、状況やタイプに合わせてセレクトできます。
ひとつ目は「一時払い」で、契約時に保険金額を全額支払ってしまう方法。 何百万、何千万といった単位の金額を支払うようになるため、ある程度まとまった貯蓄や資産のある家庭向けではありますが、一度に前払いする分、保険料が安くなり、返戻率も高くなります。
次に、ある程度まとまったスパンで支払いのできる「年払い」や「半年払い」(1年分・半年分の保険料を前払い)。
一時払いほどではありませんが、若干保険料を割り引いてもらえるので、ボーナスを利用したり、毎月コツコツと自分で積み立てておける人は活用したいところですね。
最後が「月払い」で、毎月一定の金額をコンスタントに支払っていく方法です。
無理のない支払い計画を立てておけば、毎月強制的に積み立てを行えるため、貯蓄の苦手な人でも満期時には自然と大きなお金を受け取れる仕組みになっています。
毎年、会社に勤めている人は年末調整で、自営業者は確定申告のときに「所得税の控除」を受けていますよね。
そのとき、生命保険の支払い実績で所得税が控除されることは多くの方がご存知かと思いますが、実は学資保険も同じように「生命保険料控除」の対象になっているのです。
支払額や所得に応じて受けられる生命保険料控除の額は変わりますが、最高4万円(2011年12月31日までに契約した保険については最高5万円)までが控除されます。
信用度の高さから学資保険に変わる貯蓄法として取り上げられる“国債”や“銀行預金”では、控除は受けられません。
学資保険のなかには、ニーズに合わせて受け取りのタイミングを細かく設けていたり、設定できたりするプランが豊富ですが、さらに払い込み額に応じて一部を貸付金として受け取ることができるものもあります。 これは、想定外の支出が発生してしまった場合や、受け取りのタイミングが合わない場合などに活躍してくれます。
“自分が払い込んだ保険金の中から借りる”という仕組みなので、金融機関でローンを組むより敷居が低く感じますが、もちろん金利は発生するのであくまでも一時的な借り入れに留めておきましょう。 もしも返済できずに貸付金を放置した場合、利息が増えるだけでなく、学資として受け取れる金額も減ってしまうので要注意です。
単なる貯蓄型の金融商品としてだけではなく、払い込み者に万一のことがあった場合は、その後の支払いが免除されたり、保険金を受け取ったりできる「死亡保障」や「育英年金」、子どもが大きな病気にかかったとき保障を受けられる「医療保障」などをつけられるものもあります。
とくに死亡保障は万一の時に保険金の支払いが難しくならないようにと、念のためにつけておく人もいるようです。 世帯の働き手の人数や貯蓄の状態に合わせてセレクトしましょうね。 また、育英年金や医療保障については、別途で専門の保険を検討し、自分に適したプランを選ぶほうが失敗のリスクは抑えられますよ。
いかがでしたか? 多くの人から支持されている学資保険には、やはりメリットや魅力がたくさんありましたね。 一言で「学資保険」と言っても、さまざまなプランやオプションがありますから、自分や家庭に合う保険を選べるよう、早めにしっかりとリサーチしていきましょう。