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コラム

朝と夜に◯◯を食べると10歳も若返る⁉️医師が教える“細胞を元気にする”食事法とは

突然病気になる人と、ならない人。なにが違うのでしょうか?それはズバリ、血流です。血液は人間の体にある37兆個の細胞一つひとつに酸素と栄養を送り届ける働きをしており、血流がよくめぐれば、細胞が元気になっていく。健康を維持するためには、血流は非常に重要ということです。そこで今回は、血流のプロである麻酔医・富永喜代氏による著書『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)から、血流を改善する食事法のヒントを少しだけお届けします。

朝は「しじみ」、夜は「豆腐」のみそ汁で10歳若返る!

1日の食習慣の中にかならず盛り込んでほしいのが、みそ汁です。

みそは大豆由来の良質なタンパク質を筆頭に、糖質や脂質の3大栄養素だけでなく、ビタミンB群やビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維などを含む食材の優等生。しかも、発酵しているので、タンパク質や糖質などの栄養素が吸収しやすいアミノ酸やブドウ糖に分解されているのもありがたい点です。

具材に関してはお好み次第なのですが、血流にスポットを当てて、2種類のみそ汁をおすすめしたいと思います。

まずは、しじみのみそ汁

肝臓を助ける力のあるオルニチンを含むしじみは二日酔いに効くことで有名ですが、ビタミンB2も豊富で造血作用のある食材です。そして、ビタミンB2は水溶性なのでみそ汁にしてとると吸収効率が高く、貧血を防いで血液が酸素を運ぶ運搬力も向上させてくれます。 また、しじみは冷凍ができますから、調理の際も便利ですね。食べるのは「朝」がいいでしょう。しじみの造血作用によって血流がよくなり、動き出した筋肉へ栄養と酸素をしっかりと運び込んでくれます。

続いては、豆腐のみそ汁

これは1日の終わり、「夕食」のお供にしてください。なぜなら、豆腐に含まれるトリプトファンというアミノ酸は、セロトニンをつくるために欠かせないものだから。豆腐を食べると脳内のセロトニン量が増えて、沈静化作用が大きく期待できます。 精神的な疲れを感じた日、落ち込んだ日の締めくくりに温かい豆腐のみそ汁を飲んで、ほっとする。精神的なストレスは活性酸素を活性化させ、細胞の老化を早めます。「若々しさを保つ」という意味でも、疲れた夜は豆腐のみそ汁です。

ちなみに、高血圧の人はみそ汁をひかえるようにしがちですが、日本高血圧学会総会においてみそ汁の摂取頻度と血圧の間に関係性は認められないこと、また1日1杯程度のみそ汁のある食生活が、「血管年齢を10歳程度改善する」傾向があることが発表されています。安心してみそ汁習慣を続けてくださいね。

日曜の夜に「納豆+ネギ」を食べて、月曜朝の突然死を防ぐ!

脳梗塞や心筋梗塞、深部静脈血栓症など、「詰まる系」の病気の原因となる血栓。こうした血栓症を予防するとされる食べ物があります。

それは、納豆。納豆のネバネバの中に含まれるナットウキナーゼという酵素には、血栓を溶かす強力な溶解作用があります。

では、いつ納豆を食べれば効果的なのか。それは、「日曜日の夜」です。

なぜかというと、ナットウキナーゼの血栓を溶かす効果は、数時間続くからです。もっとも血栓ができやすい時間帯から逆算してとれば、その時間に効果を発揮させることができるんです。私たちの体に血栓ができやすいのは夜、寝ている間です。特に明け方にできやすいことがわかっています。これは、寝ている間に体を動かさないからです。筋肉ポンプが使われないので血流が落ち、細い血管を流れる血液が滞る。そこに血栓ができて、朝、目覚めたときに血管を通って、肺や心臓、脳などにたどり着き、重要な臓器の血管が詰まってしまう。

これが血栓症の仕組みで、統計的に見ても、心筋梗塞や脳梗塞の発症は、世界中で「月曜日の朝」に多いことがわかっています。これは「明日は会社で仕事か……」など、休日の終わるストレスを感じて、交感神経が刺激され、末梢血管をキュッと締めているからだと考えられています。ふだんよりも狭く収縮した末梢血管で寝ている間につくられた血栓が、気温の低い明け方にいきなり寝床から起き出すという動作も合わさって、詰まりの原因になる。そして、梗塞が起きてしまう、ということなのです。

だから、納豆は日曜の夜に。量は1回、1パックで十分です。加熱をしてしまうとナットウキナーゼが死んでしまうので、焼いたりせずに生で食べること。できればネギを加えたいところです。なぜなら、ネギに含まれる成分には、血小板がかたまるのを防ぐ働きがあるから。「納豆+ネギ」を日曜日の夜に食べると、週のはじめに血流がよい状態に保たれてすごくいいんです。

本文は『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)より一部抜粋・編集しています。

画像提供:Adobe Stock

著者メッセージ

麻酔科医として数々の臨床に立ち会ってきた私は、血流というものがどれだけ健康にとって重要か、目の当たりにしてきました。病気や怪我から回復できるのも、お肌がイキイキして見えるのも、すべて血流が細胞に栄養を送っているおかげです。
でも、血流の状態は外からは見えません。意識するのが難しいうえ、温度変化など外からの刺激だけでなく、ホルモンや心の状態でも変わります。
そのことを踏まえて、血流にいい食習慣を作れるように、今回の食事法をご提案しました。時間帯や曜日によって選ぶ食材を変えることで、効果的に血流をよくすることができます。
続けていくうちに、きっと全身の調子が良いことに気がつくはず。年齢や季節の変化に負けず、いつでもいい血流を保って健やかに過ごせますように、ぜひ習慣にしてみてください。

書籍紹介

『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)
「病院に行くまでもないけれど…」
そんな“なんとなく不調”を抱えて、ひとりでがんばっていませんか?

この本は、そんなあなたに「具体的な解決策」を授ける1冊です。

心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病…
こわい病気の引き金はいつも、「血流」が引いています。

これまで麻酔科医として、2万人以上の手術に立ち会ってきた中で、そのことをとても実感してきました。痛みや衝撃など、手外からの攻撃から体を守る上で、血流はとても大きな役目を果たしているのです。

体にとっての「毒」ができたらそれを洗い流し、全身の細胞にたっぷりと栄養を行き渡らせる。そうすれば、心も体もどんどん健康になっていきます。

たっぷりの血流をめぐらせられれば、あなたに病気は寄りつきません。

この本には、そんな血流の大切さをわかりやすく解説するだけでなく、「具体的な解決策」をたくさん盛り込みました。

実際に1分で血液量が増え、血のめぐる速度も1.5倍になることが実証された「1分間血流アップ体操」や、普段の入浴のコツ、血流によい姿勢、食事、心の整え方など、すべて自力で、手軽にできるものばかりです。

いつも他の人を優先してがんばりすぎてしまうあなた。そんなあなたにこそ、この本を読んでほしいと思っています。あなたの健康寿命を守るのは、他でもない、あなたです。

さあ、はじめましょう。

著者紹介

富永 喜代 (とみなが きよ)
富永ペインクリニック院長。医学博士。日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。
地方の小さな漁師町、11坪7人家族で育つ。12歳のとき、父から「医者になれなければ女中になれ」と言われたことをきっかけに医者を志す。聖隷浜松病院で麻酔科医としてのキャリアを積み上げ、456gのベビーから100歳以上の高齢者、プロスポーツ選手まで、1日平均12人、のべ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ(一般的な麻酔科医は1日平均2人)。呼吸と循環、「血流コントロール」のスペシャリストとして、全身の病気と「血流」の関係について豊富な知識を有する。2008年、「地方でも最新の医療が受けられるように」という志を持ち、愛媛県松山市で開業。臨床医学、東洋鍼灸医学、運動療法を組み合わせた独自のメソッドによる治療で評判を呼ぶ。『おはよう日本』(NHK)、『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)、など、メディア出演多数。著書に『気力をうばう「体の痛み」がスーッと消える本』(アスコム)などがある。YouTube登録者数は26万人、総再生回数は6000万回に上る。大切な人に作りたい「働く女性のための超簡単レシピ」も人気。

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