地域に伝わる郷土料理や特産品をつかった美味しいレシピを、自治体が運営するクックパッド公式キッチンがリレー形式でご紹介。第20回目は山形県の公式キッチンから。 日本各地の味わいをご家庭の食卓でぜひお試しあれ♪
納豆汁は、寒い冬や地域によっては一年間の無病息災を祈る「七草」の時期に食べられています。 昔は、各家庭で、煮た大豆をわらつと(藁で作った筒状のもの)に詰め、温所において納豆を作っていました。その納豆を擦りつぶし、根菜やいもがらなどを煮込んだ味噌汁に溶かし込んだもので、納豆のとろみにより冷めにくく体が温まる郷土料理です。
納豆の擦りつぶしが大変な場合は、ひき割り納豆で代用しても。味噌や納豆を加えたら煮すぎないことが作り方のポイントです。
具だくさんの味噌汁なので、お腹を満たす一品です。青味として、せりや刻みねぎをたくさん加え、七味唐辛子を効かせても美味しいですよ。
最後に、山形県独特の食文化を少しご紹介します。「山形県民は野草や垣根を食べる?」と驚かれるちょっと変わった食文化があります。野草の代表格「ひょう」は夏の畑地に生える「すべりひゆ」のことで、茹でておひたしで食べるほか、天日干しして保存し、煮物などに利用します。
ひょう干しの煮物は、「今年もひょっとしてよいことがあるように」と、お正月に食べられる縁起かつぎの料理です。庄内地域では、「すべらん草」と言われ、合格祈願に食べられたりもします。