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コラム

S字か三角か⁉︎おいしい食卓を撮る時の構図のお話<その3>

【まいにちごはんの撮り方レッスン vol.9】暗くなってしまったり、うまく質感が出せなかったり、料理の写真を撮るのは意外と難しいもの。この連載では、料理写真家・田部信子さんに「おいしい料理写真」の撮り方をレクチャーしていただきます。コツをマスターして、SNSやブログにアップする料理写真をぐっと魅力的にしてみませんか?

前回のコラムでは、スタイリングして撮る時に使える「三分割構図」ついてご説明しました。 でも、一皿の料理なら撮ることはできるけど、2枚以上お皿がある時にどう配置していいか分からない〜という人も多いです。メインのお皿の後ろに副菜もちょっと置きたい、副菜など小さい小皿を2皿並べたい、ということも良くあります。さらにテーブルに何品ものお料理が並んでいる感じを撮りたい、なんてことになると、もうどこから手を付けて良いのか分からない。

そういう時に役に立つのが、今回ご紹介する「S字構図」と「三角構図」です。

◎撮り方のステップ

(1)イメージを決める
(2)どこで撮るかを決める(どんな光を使うか)
(3)どこから撮るかを決める(アングル、カメラの位置)
(4)どのくらいの範囲を写すのか決める(レンズを選ぶ)
(5)構図を決める
(6)スタイリングを決める
(7)明るさと色の調整
(8)主役にピントを合わせて撮影

今回はこの中の(5)番の「構図を決める」の3回目です。

S字構図

まずは2つのお皿を撮る時に参考になるのが「S字構図」。写真を見た時に、その1枚の中に流れがあると、見る人は自然にその流れに沿って視線を動かします。そして、その流れがスムーズだと気持ちのよい写真になります。逆に1枚の中に色々なものが点在してその間に繋がりがないと、思考が途切れて写真を撮った人が伝えたいものが伝わりにくくなります。その流れを作るのが、この「S字構図」です。

写真のように、2つのお皿のエッジでSの字を描くようにお皿を置きます。そうすると、自然に目がS字に流れ主役から脇役へと流れていき、落ち着いた印象になります。写真の中に流れをつけてあげる、というのがこの構図です。

この時に気をつけていただきたいのが、あくまでカメラの液晶から見て2枚のお皿がS字を描いているようにすることです。カメラの高さによって見え方は変わってきます。例えば座った時の目線から見ると綺麗なS字になっていても、もうちょっと上から見ると2枚のお皿の間に隙間が空いてしまってS字に見えない、ということもあります。必ずカメラから見た時にどう見えるのか、ということを意識してみてください。

三角構図

次に、何品かのお料理や小物を一緒にスタイリングする場合に使える「三角構図」について説明します。実際の食卓のように複数のお料理やコップ、カトラリーなどを入れて食卓の感じを出したい。そんな時もありますよね。でも、画面の中に入れる品数が増えてくると、もうどうやって配置すれば良いのか分からなくなることも多いと思います。そんな時に使えるのが、この「三角構図」です。 画面の中に大雑把に三角形を描くようなつもりで主要なアイテムを配置していきます。

例えば、この写真では大きなお皿3つを三角形を描くように配置した後、グラスや取皿、お箸などを追加しています。最初に大きなお皿などで三角形を作っておくと、全体にまとまり感が出てきます。三角形が出来たら、あとはバランスを見ながら小物を追加していくだけです。多くのものを配置する時はどこから手をつければ良いのか難しいところですが、まずは大きな三角形、と思ってやってみるとうまくいくことが多いので試してみてください。

構図法まとめ

ここまでで、お料理に使える構図法を5種類お伝えしてきました。

◎1皿を撮る時に使える構図 「日の丸構図」「C字構図」

◎スタイリングをする時に使える構図 「三分割構図」

◎複数の料理を撮る時に使える構図 「S字構図」「三角構図」
 ※今回の記事の内容です

ただ、この構図法というのはあくまで目安です。あまり厳密に考えず、迷った時に参考にする、ぐらいで使ってみてください。

次回は「スタイリングを決める」コツについてご説明します。お楽しみに。

田部信子

横浜市出身。青山学院大学文学部英米文学科卒業。外資系IT企業のSE職を経て、カメラマンへ転身。広告、雑誌、ブライダルの撮影を行う。双子出産後、カメラ教室で約3000人の生徒さんに写真の撮り方を教える。2018年より、料理写真家として活動中。

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