調理師資格を持っている食費節約が得意なFPです。
節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。今回は、お金の出入りが激しい時期である年末年始に出費を抑えるコツをご紹介します。
年末年始は1年の中でもお金の出入りが激しい時期です。ボーナスや年末調整の還付金など入るお金もありますが、一方でクリスマスや忘年会、お正月、新年会など、出費を伴うイベントも目白押しです。つまりこの時期を上手にやりくりすることができれば、残るお金多くなるということです。今回は年末年始の出費を抑えるコツをご紹介します。
クリスマスプレゼントは、ギリギリに買おうとすると商品によっては高値掴みになってしまうこともあります。その理由として、人気の商品はクリスマス近くになると店頭から消えてしまい、入荷までに時間がかかることがあります。しかし、クリスマスという特別な日になんとしてもプレゼントを手に入れて、子どもの喜ぶ顔が見たいと思う親心が強くなり、フリマアプリやオークションといった個人などから高い値段で買ってしまうことになりかねません。子どもと約束をしているプレゼントがあれば、早めにお店で入手しておくと、余計な出費を減らすことができます。
クリスマスが終わると、一晩で食品売り場のレイアウトはお正月モードに。そして並ぶ商品が限定され、売り場の商品が高級ラインに切り替わります。肉はすき焼き肉やステーキ肉、魚介はタラバガニ、数の子、大ぶりのエビ、タコなどが並びます。そして普段はお手頃なかまぼこに至っては、1本500~1000円とお正月アイテム価格になってしまいます。
市場の休場により、野菜などの生鮮食品は年明け中旬ごろまで高値が続くでしょう。そして、冬は雪や雹などで野菜が高騰する可能性もあるので、日持ちのする野菜は買っておくのも手です。また、野菜やきのこなどあらかじめ冷凍できるものは、冷凍をしておき、状況に応じて冷凍野菜も上手に取り入れるようにするとよいでしょう。
高額商品の肉が売り場面積を占めると、節約食材の鶏むね肉や豚こま肉といった低価格ラインの売場が縮小されるので、特売があれば買っておいて冷凍保存しておくことをおすすめします。
イベントの準備やそれに伴う買い物など、年末年始はやるべきことが多く、何かと慌ただしくなるものです。頭でやることを考えていると、なかなかまとまらないので、必ず書いてリスト化しておくようにしましょう。リスト化するものは、「買うもの」、「やること」、「1日のやること」です。
「買うもの」とは、例えば年賀状なら年賀状とプリンターのインクと書き、大掃除をするなら足りない洗剤や掃除グッズを書いておくといったことです。お店によっても値段が変わるので、できるだけ安値で買えるようにするためにも、時間に余裕をもっておくことが大切です。
「やること」とは、例えば年賀状ならいつまでに作成、投函するのか。大掃除はどの部分をいつまでにやるのか。といった具体的な行動を書きましょう。
「1日のやること」とは、例えば外出するついでに必要なものを買えないか、など時間を効率的に使うために1つの作業で複数のことが同時にできないかなどを「買うもの」、「やること」リストを見ながら考えて、1日のスケジュールを組みたてます。
また、時間がなく慌ただしくなるとつい外食やお惣菜、テイクアウトに頼ってしまい、食費が膨らみがちです。忙しいときこそ、「下味冷凍」や「作り置きおかず」などの準備をして食費をやりくりしましょう。
年末には歳末セール、年明けには新春初売りセールが街を彩り、賑わいます。また福袋は年末に予約販売をしており、中身が見える福袋やほとんどセールをしないお店の福袋も人気です。そしてクリスマスにはクリスマス限定商品が出るなど、消費欲が刺激されます。
しかし、そこで浮かれていてはいけません。家電やアパレルなどは2月ごろの方が割引率が高くなります。家電は2か月待てば数万円も安く買えるならその方がお得と言えるでしょう。アパレルなどは割引率が高くなればなるほど、気に入るサイズやデザインが売れていることがありますので、割引率よりも本当に欲しいものをそのタイミングで買った方が満足度は高くなるでしょう。
また、クリスマス限定コフレやブランドのクリスマス限定商品など、愛用者ならぜひ手に入れたいアイテムですが、本当に必要かどうかをしっかりと見極めながら買うようにしましょう。特に年末はこの1年間、がんばった自分へのご褒美とばかりにキラキラときめくものを買ってしまいがちです。その時の雰囲気に流されてはいないか、今一度よく考えてから自分へのご褒美をあげましょう。
年末は忘年会シーズンで飲み会が増えたり、クリスマスで外食が多くなりがちです。しかし、今年の年末年始は新型コロナウイルスの感染者数の増え方を考えると、飲食イベントも縮小され、飲み会やイベント費も減るでしょう。
その代わりにオンラインで忘新年会や年末年始の挨拶をする機会も増えるでしょう。オンライン飲み会のメリットは、自宅なら帰宅時間を気にすることなく飲むことができ、お酒やおつまみも市販のものや冷蔵庫に入っているものなどで済ませることができるので、出費も限定的です。
その一方で、深夜までダラダラと飲み続けてしまい結果、飲み過ぎてしまったり、おつまみを披露するために、見映えのする総菜を複数購入して結果的には出費が増えてしまうことも考えられます。お手頃価格の食材を使って自分でサッと作れるおつまみのレパートリーをいくつか持っておくといいですよ。
クリスマスや年末年始の外食を自粛するなら、浮いたお金で、高級肉を買ってステーキやすきやきなど、テンションが上がる食卓にするのもいいでしょうし、人気店のテイクアウトやデリバリーを予約して、飲食店を応援しながら楽しむのも一案です。
慌ただしく過ぎてしまう時期だからこそ、体調に気を付けて、メリハリのある消費を目指しましょう。
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
節約アドバイザー、FP、ファイナンシャルプランナー(AFP)FP技能士2級、消費生活アドバイザー、調理師、宅建士(登録)
公式HP:らくらく節約生活 https://www.maruyama-harumi.com/
ゆとりうむプロジェクト理事https://yutorium.jp/