コラム

商品でよく見かける「トクホ」表示について正しく理解しよう！

2014年06月01日更新

スーパーやコンビニの食品売場でよく見かける「トクホ」と表示のある商品。身体に良さそうな感じは伝わってくるけど、本当に効くの？効かないの？同じような効能で売られている健康食品とはどこが違うの？そんな疑問にお答えいたします。

「トクホ」食品は国の許可が必要です

「トクホ」とは「特定保健用食品」の略で、漢字にすると「特保」になります。
特定保健用食品とは、国が承認した「身体の生理学的機能に影響を与える保険機能成分を含む食品」のことで、現在は消費者庁の管轄下にあります。
トクホの許可を受けた商品は必ずその有効性を表示する義務があるため、どんな有効性があるのかが書かれています。

現在、販売されているトクホの商品の保険用途には以下のようなものがあります。

・お腹の調子を整えたい

・食後の血糖値が気になる

・血圧が高め

・コレステロールが高め

・歯を丈夫に健康に保ちたい

・血中中性脂肪や体脂肪が気になる

トクホマークのある食品は、これらの症状を改善するための補助的な食品です。病気の治癒をしたり、劇的な効果をもたらしたりするものではありません。

健康食品とはどこが違うの？

ではドラッグストアなどで販売されている健康食品とは、どこが違うのでしょう。

違いはズバリ、国の許可があるかないか

最大の違いは、国の許可を受けているかいないかです。ひとつの食品がトクホの認可を受けるには、食品安全委員会と消費者委員会の審査を通らなくてはなりません。そのために食品メーカーは有効性の研究と実験を重ねています。もちろん安全性についても同様に検証しています。
一方、健康食品の販売にはそうした審査は必要ありません。食品の効能や安全性についてはあくまでも企業の倫理観や責任感に委ねられています。

トクホ食品を上手に取り入れていきましょう

「これさえ飲めば、油ものをたくさん食べても大丈夫」
「これさえ食べれば、病気が治る」
トクホの食品をそんなふうに考えている方はいませんか？トクホ食品はあくまでも補助的な食品として開発されたものです。
まずは栄養バランスの良い食事をこころがけ、適度な運動を習慣にするようにしたいものです。その上で、トクホ食品を上手に利用していくといいですね。
(TEXT:鈴木哲也/ライツ)

参照サイト：
『特定保健用食品(pdf)』http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin86.pdf
『消費者庁』http://www.caa.go.jp/foods/
『日本健康・栄養食品協会』http://www.jhnfa.org/index.html