12月は一年で最も日が短い季節。なんとなく気分が落ち込んだり、朝起きるのがつらい、だるい、あるいは食欲のコントロールができない…なんて人いませんか?もしかしたら、その症状『冬季うつ』かもしれません。
冬季うつとは「季節性感情障害」のひとつで、秋から抑うつ症状が現れはじめ、春頃になると抑うつ症状が治まります。主な原因は日照時間が短いこと。わたしたち人間は通常、日がのぼっている明るい時間に行動をし、日が沈んで暗くなる時間には睡眠をとるという昼行性。それは明るくなると目が覚め、暗くなると眠くなるようにホルモンが作用しているから。その、日がのぼっている明るい時間に出るホルモン・セロトニンは気分を明るくし、精神状態を安定させる作用があり、別名「幸せ物質」と言われています。日照時間の短い冬の時期は、このセロトニンの分泌量が必然的に減るため、気分が落ち込みやすくなるというわけです。実際、日照時間の短い北欧の国などでは、ほかに比べてうつ病患者数が多いというデーターも。
冬に分泌量が減ってしまう、幸せ物質セロトニンは体内で必須アミノ酸のトリプトファンやビタミンB6から合成されます。そこで、日照時間が短い冬の時期は、セロトニンのもとと食材を摂るようにこころがけてみるとよいでしょう。特にトリプトファンは体内で合成することができない必須アミノ酸のため、積極的に食材から摂ることをおすすめします。
かつお、まぐろ、牛肉や豚肉の脂身の少ない赤身肉、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、大豆•大豆製品(おから、豆腐、納豆など)ナッツ類(落花生、アーモンドなど)など
かつお、まぐろ、鮭、さんま、いわし、さば、レバー、牛赤身肉、鶏ささみ、バナナ、さつま芋、にんにくなど
トリプトファンとビタミンB6を含む食材を毎日の食卓に取り入れましょう。
豆腐とチーズでトリプトファンをたっぷり補給
まとめて作って常備しておけば、不足の心配なし
ヨーグルトでトリプトファンを、バナナでビタミンB6をしっかりチャージ
食事だけではなく、短い時間でもなるべく太陽にあたるようにする、起床や就寝時間、食事などはなるべく決まった時間に行うようにする、ウォーキングなど適度な運動を心がけてみてくださいね。