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コラム

子どもと一緒に作りやすい!混ぜて焼くだけの簡単「ブラウニー」

【子どもの心を育てるレシピvol.8】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。

チョコやアイスは何歳から?

子どもは甘ーいお菓子が大好き。チョコにクッキーにキャンディーにケーキ。大喜びで食べますよね。しかも食べ始めるとどんどん欲しがって、ちょっとだけのはずが思いのほか食べさせてしまった、こんな経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

よく、「チョコは何歳から?」「アイスは何歳からいいの?」という質問をお受けします。4歳に入ったらOKなど年齢で区切る方法もありますが、私の区切り方は「砂糖を知り、自制できるようになったら」という考え方です。つまり、子どもにお菓子を全面解禁にする前に、「お菓子との付き合い方」を教えることが大切であると考えています。

「お菓子との付き合い方」を考える!

「お菓子との付き合い方」を知るために、まずは「砂糖と体の関係」についてお話しさせてください。砂糖を一気にたくさんに摂取したときの体の状態について、簡単に説明します。

100円程度で買える、いわゆる“お菓子”。ものにもよりますが、糖分と脂質が主たる成分のものも多く見かけます。これを食べると体にどんな変化が起こるかというと、糖分が一気に体内に入ることにより血糖値が急上昇します。すると、それを抑えようとインスリンが大量にすい臓から分泌され、体の中は大忙しになります(余談ですが、ここで処理しきれなかった糖分が体に蓄積され、太るという現象が起こるのです)。インスリンの活躍によって、猛スピードで血糖値が元の状態に戻ります。お菓子を食べて急上昇した血糖値が、インスリンによって一気に下がるのです。

この血糖値の急降下が曲者。なぜなら、急降下と共に人はイライラした感情や疲労感などを感じ、心が不安定になりがちに。するとまた、さっきのハッピーな状態に戻りたい!と脳が叫びます。そして次のお菓子へと手が伸びる。しかしすぐにズーンという気分に陥り、次のお菓子を口へ運び一瞬のハッピーを得て、でもまた…という恐怖の負のスパイラル状態が勃発します。

この現象は子どもも一緒です。おやつの内容次第で、子どもの体の中でこういった事態が起こるのです。

ではどうしたらいいの? その答えは、この急激な血糖値の上昇と降下をできる限りなだらかにすること。つまり、成分の働きを理解し、おやつをしっかりコントロールすることが大切になってきます

食物繊維が対策のポイントに!

解決策の一つは、食物繊維。市販のおやつは糖分と脂質がメインのものも多いですが、ここに食物繊維などの栄養素を加えます。食物繊維と糖質を一緒に摂ることで、糖質の消化吸収が穏やかになるので、血糖値の急上昇を防いでくれます。市販のおやつをあげる前に、バナナや干し芋など、食物繊維を含む食品を食べてからお菓子を食べる、など順番を工夫することで対策できます。

我が家も、普段は食物繊維作戦でおやつを食べているのですが、ここぞという時のおやつ、例えば頭を使う習い事がある時などは、なるべく自然の物だったり、作ったおやつにしています。なぜなら、血糖値の急降下と共に集中力が下がるので、せっかくの習い事に費やす時間とお金がもったいない!と思うからです。

私の気力と心の余裕がある時は、子どもと一緒におやつを作ります。と言っても混ぜて焼くだけ、など簡単にしないとなかなか大変。今回ご紹介するのは、我が家でもよく作る簡単ブラウニーです。チョコは不使用で、ココアを使ったレシピになっています。バナナをたっぷり入れるので砂糖が少なくすみ、食物繊維も豊富で満足感のあるおやつになること間違いなし!

子どもの午後のパフォーマンスはおやつで決まる!と言っても過言ではないと考えているので、ここは親の心掛けが大切になってきます。

「お菓子との付き合い方」を教えるための「砂糖と体の関係」について、私は、1年生の娘と年少の息子に繰り返し言っています。お菓子が悪者というわけではなく、砂糖を一気にとったときの体の現象についてです。それによってどんなことが起こるのか。分かるように噛み砕いて何度も説明しています。

「チョコは食べちゃダメ!」などと、子どもが欲しているものをがむしゃらに否定することは良くないと思っています。なぜなら、親のいうことを聞いてくれているうちはチョコを制御できても、大きくなった時、今まで抑圧されたチョコへの欲望が爆発しては本末転倒ですから。

どう否定しても、おいしいものはおいしいのです。

それをただ「食べちゃダメ」という一方的な否定で我慢するのは辛いものです。なので、砂糖について、どうして食べすぎてはいけないのか、それを理論と経験をもって子どもにも納得してほしいと思っています。子どもにはまだ難しい、説明しても分からない、とはじめから決めてしまわずに、子どもに対してもきちんと説明し「お菓子との付き合い方」を学んで欲しいと願っています。

砂糖を学ぶのにぴったりな、お菓子作り

その一つの方法として、自分自身でお菓子を作ることも有効です。お菓子作りは、使用する砂糖の量が可視化できます。「思ったより多い」であったり、「あの量でこの程度の甘さなんだ」と自ら発見する経験を通じて、生活から切っても切り離せない「砂糖」について小さい頃から学ぶ意識を持って欲しいです。

我が家では、チョコもクッキーも、砂糖の説明を理解でき始めたら解禁としています。甘いものは、食べたらどんどん食べたくなってしまう現象であったり、心境の変化が起こる事実も、何となくでも分かったうえで、どうやったらお菓子と上手に付き合えるのかを家族で共通認識を持って過ごしています。

食べるもので人生はある程度決まってくるのではないでしょうか。自分の「健康」に向き合い、心も体もベストな状態を作る方法を、小さい頃から習得することは大切だと考えます。三子の魂百まで、と言いますが、砂糖、つまりお菓子との付き合い方に、小さい頃から意識して向き合う癖をつけることで、生涯にわたって自分や家族の健康を考えた食べ物を選択できる力を養っていきたいです

勉強やビジネスにおいても、食べる物でパフォーマンスが左右されるのも現実。だとしたら、国語や算数と同じくらい砂糖との付き合い方も大切な学びなのではないでしょうか?

武田昌美(子ども料理研究家)
リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。
【HP】https://little-chef-cooking.com/(ご予約はこちらから)
【Instagram】@masamis__kitchen
【YouTube】リトルシェフクッキング
【ブログ】子ども料理研究家 武田昌美の食育ブログ
【クックパッド】武田昌美のキッチン

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