“あじの開き”って聞いたことがあるかな? こんな形のものだよ。
これは魚のあじを開いて干したもの。ちょっと前の日本の朝ごはんといったらあじの開きがおなじみだったんだよ。
“味がいい”から、あじって名前になったっていう説もあるくらい、昔から日本人が喜んで食べていた魚。5月くらいから夏にかけてがよりおいしくなるよ。
あじはいろいろな種類がある。日本であじというとマアジのことで、これは日本各地の海に住んでいるよ。かつおと同じ回遊魚なんだ。
細長くて、30〜40センチくらいの大きさ。
お刺身や焼き魚、天ぷら、煮つけ、から揚げなど、いろんな料理で食べられるよ。小さめのあじを丸ごとから揚げにしてからお酢につけた南蛮漬けという食べ方も有名だよ。
5月に旬を迎える魚の中でも、かつおやあじは日本の食卓でおなじみの魚。特にかつおは、北上する上りかつおのうち初めて出まわるものを初がつおとして江戸時代より珍重されてきました。初物好きの江戸っ子たちに愛された存在だったのです。秋の南下するかつおは戻りがつおと呼ばれますが、脂がのっていておいしいと、最近では上りかつおと並ぶほど好まれています。
あじは安くておいしい、庶民の味方として日本の食卓に欠かせない存在でしたが、最近ではブランド化も進んでいます。
昔から愛されてきた魚だけに、かつおだったらかつお節や佃煮、あじなら干物など、加工品も多数。魚嫌いの子にも食べやすいものも多いので、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(TEXT:松崎祐子)