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「欧米では食器洗いの時に泡をすすがない説」は本当か、世界の友だちに聞いてみた

欧米では食器洗いの「すすぎ」をしないらしい…そんなウワサを聞きつけたクックパッドニュース編集部員。世界各国の友達に、実際どうなの?と聞いてみました。

こんにちは!クックパッドニュース編集部です。

みなさんはお友達の話やネット上で「欧米では食器洗いの時に泡をすすがない」というウワサを聞いたことがありませんか?

先日この話題をネットで見かけたのですが、にわかには信じがたい…。だいたい「欧米」ってくくり広すぎるやろ、どこの国の話やねんと気になった編集部員が、クックパッドの海外拠点メンバーに社内チャットツールで聞いてみました!

欧米人は食器洗いの洗剤をすすがないって本当?

早速deeplで作った英作文をチャットに投下します。


意訳:日本と海外では食器洗いの仕方が違うらしいのだが本当か。
1)食器を洗剤で洗った後って、水ですすぐ?
2)すすがない人がいたらその理由教えておくれ

各国メンバーの反応は…

早速返信をくれたのは、イギリス在住のRidho。

意訳:イギリスに来てからはずっと食洗機使ってるわ。みんな使ってるで。まれに食洗機のない家もあるけどな。

なるほど、そもそも食器を手で洗わないとのこと。確かに欧米のキッチンってかっこいいビルトイン食洗機が埋め込まれているイメージがありますね。

続いてLiamからは、「英国人が食器を洗い流さない理由」という記事をシェアをしてくれた上で、こちらのコメント。

意訳:この記事のどこまで事実なのかはわからんが、確かに食器の洗剤を洗い流すという点についてあまり厳しく言われたことないな。まあザッとすすぐけど、完璧じゃないこともあるわ。

ちょっとくらい泡がついてても気にならないみたい。そういうもんなのか。

リプライが続々集まってきます。ギリシャのNafsikaからのメッセージはこちら。

意訳:洗った食器を水ですすぐのはマストやな。けどギリシャも大概は食洗機よ。

フランスのLorraineからはこんなメッセージが。

意訳:洗った食器は必ずすすぐ。ま、みんな食洗機使ってるけど。

マレーシアのRozitaからは、すすぎを強調したメッセージが届きました。

意訳:マレーシアでは、洗った後のすすぎはマスト。必ず、必ずすすぐ。マレーシアでは家庭に食洗機があるのは珍しいからな、手でバチバチに洗う。

続いて、ウクライナのAleksandraからはちょっと気になるメッセージが。

意訳:ウクライナでも食器は洗剤で洗って、その後しっかりすすぐ。洗剤の代わりに自然のもの(マスタード、ソーダ)を使う人もおるな、少数やけど。

え、マスタード…?と思って調べてみたら、マスタードパウダーなるものがあり、ウクライナでは古くから自然派な食器洗いの方法として知られているらしい。日本でいう重曹とかのナチュラルクリーニングみたいなものでしょうか。

と、ここで海外在住経験のある日本人メンバーから有力な情報が。

意訳:前オーストラリア住んでたけど、オーストラリア人の友達はマジですすがない。基本的にオーストラリアの文化ってイギリス文化がベースになってるのだが。

ついに発見。「食器洗いの洗剤すすがない説」を実際に体験したメンバーがいました。「その友達の食器洗いのやり方と、すすがない理由って聞いてもらえる?」とお願いしたところ、オーストラリア人のお友達から返ってきたのがこれ。

意訳:まずシンクに水張って、そこに石鹸を加えて石鹸水を作る。そんでこの石鹸水で食器洗って、汚れや食べかすを落とす。洗い終わった食器は、水ですすがずにラックで乾かす。それが俺のやり方よ。

そういや海外のキッチンってシンクが小さいなあと思っていたのですが、これは水と洗剤を入れて溜めておくための形状だったということでしょうか。

(イメージ写真)

「洗剤が残ってるまま使うと体への影響とか心配じゃない?」という旨の質問をさらに投げてみると、こちらの答え。

意訳:「乾燥させれば洗剤もなくなるやん」

「すすがなくていいでしょ」派の理由がわかりました。洗い残しの洗剤も、乾燥させればwill be gone。水気と一緒にwill be goneです。

驚きを隠せずにいると、さらに他の日本人メンバーからも情報が。

意訳:ああ!20年以上前にオランダ住んでたけど、オーストラリアと似てるかも。友達が食器の洗い方を教えてくれたんやけど、わりと衝撃やったわ。シンクが2つあった理由はそういうことだったのね。

オランダでもこの方法で洗うのね、と盛り上がっていると、続けて他の日本人メンバーから気になる動画がシェアされました。

意訳:子ども向けに、食器の洗い方を教えるYouTubeの動画あったわ。少なくともコップのすすぎを強調しているのは嬉しい。

興味深く動画を見ていると、途中までは想定通り。シンクにお湯と石鹸(洗剤)をはって、まずは汚れの少ないコップから洗う。うんうん、そうだよな。洗ったグラスはサッと(かなりサッと)流水ですすいで、水切りラックへ。

で、次にカトラリーやボウルをシンクにつけて、キッチンクロスで洗って、水切りラックへ。

え、すすぎはどうした?見逃した?と思って見返しても、やはりすすいでない。堂々と洗剤の余韻を残したまま水切りラックに並べられていきます。

すすぐべきでしょ、の線引きは人によって実に多様なようです。

結論、食器洗いに「普通」はない

日本でも友人同士や、同居している人との間で食器洗いの仕方にちょっとした違いを感じることってありませんか?実は日本国内でも多様性がありそうな食器洗い。家事に「普通」はないんだよなあと改めて感じました。世界に目を向けてみると、まだまだ思いがけないスタイルが発見できそうです。

画像提供:Adobe Stock

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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