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コラム

スーパー主婦・足立洋子さんの「かんたんすぎ&おいしすぎ」のごはん作り講座 〜スゴ技①てりたれ〜

いま「スーパー主婦」として大注目なのが足立洋子さん。著書「かんたん が おいしい!」(新潮社刊)は10万部という大ベストセラーに!「ラクはしたいけど、おいしいものが食べたいから」という彼女の簡単すぎておいしすぎる料理の秘密とは……。

                           (c)新潮社写真部

著書「かんたん が おいしい!」が大ヒット中のスーパー主婦・足立洋子さん

NHK「あさイチ」で毎回大反響の「スーパー主婦」を知っていますか?「家事がうまくいかない、時間がない…」など、私たちと同じ状況の“お困り主婦“の助っ人として、収納、片付け、掃除そしてお料理のすごワザを指南してくれる人のこと。

そのスーパー主婦の中でも、いまもっとも注目したいのが、スーパー主婦・足立洋子さんです。 9月には著書「かんたん が おいしい!」(新潮社刊)が出版され、Amazonの「クッキング・レシピ」ジャンルで1位を獲得。

「レシピがシンプルすぎるくらいなのにとってもおいしい!」
「足立さんの話を聞いて料理をするのが苦痛じゃなくなった」などの声も多数。

そこで、クックパッドはそのレシピの極意を学ぶために、足立さんをさっそく取材。「かんたんすぎ・おいしすぎ」ごはんの作り方を教えてもらいました。

「ラクはしたいけど、おいしいものが食べたい!ただそれだけなんです」

会って早々、足立洋子さんはそう言いました。私たちだって気持ちは同じ。でも実はそれが一番むずかしくて…。
そんな誰もが望む、高い望みを叶えてくれるのが足立洋子さんのレシピとその根底を支える料理メソッド。私たちがいかに、毎日のお料理を複雑に考えすぎているのかがよくわかります。

1つ覚えてどんどん展開。レパートリーが無限に広がる「味の型紙」とは?

無駄を削ぎ落とし、シンプルだから簡単。シンプルだから応用が効くのが足立洋子さんの料理の大きな特長です。その中でもまず注目したいのが「味の型紙」。

「お料理を面倒にしているのは調味料だと思うの」と足立さんは言います。

「いろんな調味料があると最初は楽しい。レパートリーもどんどん広がるように思える。でも、なかなか使いこなせなず、冷蔵庫には瓶がたまり、それを使い切ろうと調味料に振り回されていく…という経験、誰にでもありますよね。
本当は使う調味料をしぼった基本の味つけだけで、どんどん展開していくほうが、レパートリーが広がるということをぜひ知ってほしい。だから、食材の味を生かしておいしい味を生み出す基本の比率を、私は『味の型紙』と呼んでいるんです。これを使えば、本当においしく作る基礎はシンプルな味つけということを実感できるはずです

「かんたん が おいしい!」では、てりたれ・甘酢・麺つゆ・甘煮の「味の型紙」が紹介されていますが、その中から今回特別に、とってもシンプルかつとっても役に立つ「てりたれ」を教えてもらいました。

すぐに覚えられる!「てりたれ=しょうゆ1:みりん2」

【しょうゆ1:みりん2のてりたれ】
●材料(作りやすい分量)
しょうゆ…1カップ
みりん…2カップ
● 作り方
しょうゆとみりんを鍋に入れ、強火にかけて沸騰したら弱火にし、アクを取りながら半分の量になるまで煮詰める。

【ポイント】


アクはこまめに取りましょう。

火にかける前に割り箸を入れてたれの色をつけておくと、半量がわかりやすいです。

※中身が飛び散ることがあるので、小さい鍋でつくるのはおすすめしません。
※みりんはアルコール分を含むので、火が回り込んで引火することがあります。そのときは火を止めてください。
※みりんは「本みりん」を使用してください。

上記2点の写真:「かんたん が おいしい!」より (c)新潮社写真部

このてりたれ、応用範囲が本当に広く鶏肉にからめて焼けば「焼き鳥」に。豚肉を焼いてからめてご飯の上にのせれば「豚丼」に。冷蔵庫に入れておくと半年以上おいしく食べられるというのも、とってもうれしい!!

元々は、夫の友達が麻雀で集まったときに活躍していたのが「てりたれ」!

お料理のときに、味つけはこのてりたれを使うだけだから、あっという間に味がぴたっと決まって、本当に楽チン。それにしても、この味わい、どんな人にも絶対ウケる王道たれといえそうです。

「ふふふ。だって元々これは夫と夫の友達が麻雀で集まるときに定番だった豚丼が発祥なんです。パパッと作れるし、ごはんが進む味つけだから丼にするとモリモリ食べられる。だから麻雀大会は毎回豚丼というのがリクエストだったんですよ」
みんなが、モリモリおいしそうに食べているのが目に浮かびます。

「家庭料理は毎日のこと。だから、手に入りやすい食材で、簡単がよいですね。でも、かんたんと雑はちがうんですよ。そして、かんたんでも美味しくなくては…。シンプルで簡単なのに、おいしい料理で、作る人も食べる人も笑顔でいてほしい。それが私の願いです」

おいしく作ること=手をかけること。そう思い込んでいませんでしたか?手をかけられないから、味はイマイチと諦めていませんでしたか?簡単だっておいしく作れる。さっそく、てりたれを作って「かんたんがおいしい」を実感してみてくださいね。 (写真:「かんたん が おいしい!」より。(c)新潮社写真部)

取材協力:

足立洋子さん(オフィシャルサイトはこちら)

1951年北海道函館市生まれ、苫小牧市在住。自由学園女子最高学部卒業。会員数2万人の「全国友の会」の“料理の達人”として、30年以上、小学生や新米ミセスにむけた料理教室、おもてなし料理講習の講師をつとめている。
2013年9月に新潮社から「かんたん が おいしい! スーパー主婦・足立さんのお助けレシピ」が発刊。かんたんすぎ おいしすぎの厳選レシピ77品と、料理で失敗しないためのコツと技が満載で好評を博している。 「かんたん が おいしい!」購入はこちら

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