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ナイフをブッ刺して完成!アメリカ人溺愛の朝食が衝撃的すぎた

ワッキーウッキー

シカゴ在住。ライター、3児の母。

【ワッキーウッキーのアメリカトレンドレポ】アメリカ在住歴24年のクックパッドアンバサダー・ワッキーウッキーさんがシカゴより最新トレンドをレポート!アメリカで流行っている食材や、日本でもお馴染みのアノ商品の意外な一面などを現地からお届けします。今回は、今アメリカで人気の朝ごはん「ワッフルチキン」についてご紹介します。

今時のアメリカの朝ごはん事情って?

アメリカはシカゴでの朝ごはんといえば、みなさんよくご存知な物でいうと、まずはシリアル。そしてオートミールや食パン、ベーグル、ドーナッツ、ヨーグルト、フルーツなどが一般的です。

家で食べてからお出かけする人、移動中に車の中などで食べる人、学校や仕事場に着いてから食べる人などが多いようですが、家族が出かけた後のママたちや休日の日などは、雰囲気を変えてたまには外のレストランで食べよう!という外食派も少なくありません。そんなお店の事をシカゴでは、ブレックファーストレストラン、またはブランチレストランと呼んでいます。

ここ数年、あちらこちらでそんなお店がニューオープンしています。それに合わせてメニューの中身も今風に変化! 見た目も新しく、おいしそうでインパクト大なニューアメリカンメニューが続々と増えてきています。フルーツを色鮮やかに飾ったフレンチトーストや、アボカドの美しい緑色を使ったオープンサンドなども比較的新しい人気メニューで、SNSで一躍話題となったのが記憶に新しいところです。

そんなシカゴでは、以前からあった定番メニューが大変身し、再び人気上昇中となっている朝ごはんメニューがあります。それが、みなさん一度は耳にした事があるかもしれない、“ワッフルチキン”なのです。

甘じょっぱくてクセになる〜!
罪悪感がものすごい「ワッフルチキン」

「ワッフルチキンってなに?」と思う方もいるかもしれませんが、このメニュー、シカゴでは年々流行っていて、日本でもこれから流行ること間違いなしです。

これぞアメリカといえるボリューム! そしてカロリーの凄まじさ! 最大の特徴は、グサッと真上から突き刺さるナイフ! SNS映えするインパクトありすぎなビジュアルに、甘さと塩気のバランスが効いた絶妙なおいしさなんです。

ワッフルチキンを知らない方に豆知識をご紹介すると……。

チキンとワッフルという組み合わせのメニューは、実は“アメリカのクラシックメニュー”といえるほど古くからありました。諸説ありますが、1960年代にアメリカ南部のアフリカ系アメリカ人たちの中で生まれたソウルフードのひとつともいわれています。19世紀初頭に入ると、アメリカでは食材の不足により価格が高騰し、ワッフルチキンは上流階級の食べ物として知られるように。

その後、ジャズやブルースが広まっていくのと同じように、南部発祥のワッフルチキンもアメリカ各地に伝わっていき、シカゴにも到達(※1)。音楽の街シカゴならではの流行り方をしたといわれているのは、朝食のワッフルと夕食のフライドチキンの組み合わせを、夜遅く仕事を終えたミュージシャンが夜食としてサパークラブで食べた事が火付け役となったとも言われていいます(※2)。

アメリカ南部発祥のソウルフード、クラシックな「ワッフルチキン」

そんなワッフルチキンですが、ここシカゴでは2016年専門店がオープンし、刺激的なビジュアルと圧倒的ボリューム感に進化したことでジワジワと人気メニューに!専門店以外でも、メニューに取り入れるお店が増えてきています。

ボリュームがとんでもない……!
実際にワッフルチキンを食べてみた

私がよく行くブレックファーストレストランやブランチレストランのお店も、どこもメニューにワッフルチキンがあるので、その見た目、味を確かめるべく実際に食べてみました。

1店目のワッフルチキンは、大きなワッフルを半分にして、その2枚で分厚い鶏むね肉のフライドチキンを挟み、トッピングには塩気の強いカリカリベーコンのフレーク、緑色のイタリアンパセリが散りばめられ、全体に甘いメイプルシロップがたっぷりと降りかかっています。

そのままだと食べにくいので、切り分けるのに必要な大きなナイフが真上から下へと突き刺さっていて、崩れ防止の役割もしています。ワッフルは外がカリッと焼かれ、中はフワッと柔らかい生地でほのかな甘さを感じます。大きな鶏むね肉もカリッとした衣でフライされ、ベーコンのしっかりした塩気が、濃厚な甘さのメイプルシロップと相性抜群! 甘じょっぱさが最高なペアリングとなっています。

2店目のワッフルチキンは、しっとりしたワッフルとチキンの間にたっぷりの卵焼きがサンドイッチされていて、ボリューム満点で高さが半端ないです! しっとりしつつも固めな食感のワッフルに分厚い鶏むね肉だけでも凄いインパクトなのに、その間には分厚い卵の塊が。さらにハッシュドポテトがサイドに付いてきました。

甘さの演出をするメイプルシロップは自分でかけるタイプで別の容器で登場し、塩味はフライドチキンの衣にわずかに感じる程度なので、テーブルにある塩のボトルを使って自分の好みで振り掛けて、味の調節をしながら食べることができます。

どちらのメニューにもいえるのは、とにかく量が半端ないということ! めちゃくちゃボリューミーで、私の場合は半分しか食べられず……。残りは家に持って帰り、その日のランチに。そう考えると2食分なので、なかなかお得な気もします。

家で作るのは意外に簡単!?
ワッフルチキンのおすすめレシピ

シカゴで人気のワッフルチキンですが、実は家にある材料で簡単に作れるんです!インパクトあるビジュアルなので、おもてなしにも使えそうですね。

おいしさのポイントは、混ぜて焼くだけでふわふわになるワッフルと、ザクザク食感のフライドチキン。サンドしてナイフを刺せば、今シカゴで大人気のワッフルチキンの出来上がりです。

えっお米でも作れるの!?
今後日本で流行るかもしれないアメリカンなミールはコレ!

日本でもこれからワッフルチキンが流行る兆しがありますが、日本の国民食のお米を使ったご飯ワッフルでライスバーガー風にすると、簡単に作れて腹持ちも良く、手で持って食べることもできるのでおすすめです。

焦げ目を付けて焼くと外はカリッと、中は柔らかいご飯ワッフルの出来上がり。

フライドチキンはご家庭の味の唐揚げでももちろんOKなので、スナック感覚でお弁当に、外でのピクニックなど、さまざまななシーンでおいしく手軽に楽しめます。

ご飯ワッフルに味付きチキンをサンドイッチして日本スタイルのワッフルチキンの完成!

シカゴでは既に人気のワッフルチキンですが、今後はさらに話題性のある、「すご~い!」と言われるような次世代ワッフルチキンが登場し、話題をさらいそうな予感がします。

クラシックワッフル画像提供:Adobe Stock

執筆者情報

ワッキーウッキー

シンガポール、ロサンゼルを経て、現在はアメリカ・シカゴ在住。3⼈の子どもを育てる傍らシカゴのレストランやスーパーマーケットを探検しています。⽇々アンテナを張り、世界各国のさまざまな料理に挑戦中!パーティーやおもてなしに役⽴つ料理が得意。

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