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インタビュー

2022年のトレンドは"質より量"!今年中に頼んでおきたい「ふるさと納税返礼品」まとめ

丸山晴美

調理師資格を持っている食費節約が得意なFPです。

1年中申し込みができる「ふるさと納税」ですが、所得税の還付や住民税の控除対象にするため、12月に申し込みをする方が多いそうです。1年が終わるこの時期、年内に申し込むべきおすすめの返礼品や価格高騰する中で選ぶべき返礼品について、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんにお話しを聞きました。

知っているようで知らない”ふるさと納税”

――まず最初に、まだふるさと納税をしたことがないという方のために、簡単なふるさと納税の説明をお願いします。

ふるさと納税は、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付という形で応援することができる制度です。ただ寄付をするというだけはなく、寄付金の使い道を決めたり、その自治体から返礼品がもらえたり、税金の控除や還付を受けることができます。どの自治体を選ぶか基準はさまざまですが、返礼品で選ぶ方が多いと思います。寄付金のうち2,000円は自己負担になり、それ以上の金額に関しては税金の控除対象になります。また、寄付金額は所得などにより上限があります。この上限を超えてしまうと、返礼品がただのお取り寄せになってしまうので注意が必要です。

――上限はどのようにわかるのでしょうか。

家族の人数や、どのような働き方をしているかにより上限は変わります。各ふるさと納税のポータルサイトには、簡易的なシミュレーターがあり、家族の人数、扶養人数、年収を入力すると簡単におおよその上限金額が出せるので試してみてください。

――12月にふるさと納税の申し込みが増えるのはなぜですか?

12月は1年の終わり、区切りの月ですよね。サラリーマンの方は、この時期に1年の所得が確定するので、上限金額がわかり申し込みがしやすいです。また、今年中に申し込みをすると、その年の所得税や翌年の住民税に反映されるので、この時期に申し込みが増えるのだと思います。

――ふるさと納税は、どのように申し込むのでしょうか。また、おすすめのサイトなどはありますか?

ふるさと納税のポータルサイトはたくさんあります。それぞれに特色があるので、ご自身にあったサイトから申し込みをすると良いと思います。私は、楽天のふるさと納税から、お買い物マラソンの時期に申し込むことで、ポイントもついてさらにお得なんです。また、決済手段としてPayPayをメインに使っている方は、さとふるが使いやすいと思います。

――税金に関しての申請などが難しそうという印象があるのですが、これはどのようにしたらいいのでしょうか。

申告には2つの方法があります。ひとつは「確定申告」。翌年の3月15日までに申告書を作成し、所轄の税務署へ提出(郵送可)もしくはe-Taxで申告します。もうひとつが「ワンストップ特例制度」です。 「確定申告」は、寄付金控除以外に確定申告の必要がある方や、6つ以上の自治体に寄付したい方が該当します。「ワンストップ特例制度」は、確定申告が不要な給与所得者の方が該当します。この場合、寄付できる自治体が5つまでになるので注意が必要です。「ワンストップ特例制度」の場合は、翌年の1月10日までに寄付した自治体宛てに申請書を送ると、住民税に反映されます。最近は、マイナンバーカードとアプリを使うことで申請ができるようになってきていて、どんどん便利になっています。

価格高騰の今だからこそ選ぶべき返礼品

――これまでにいろいろな返礼品を申し込んだと思うのですが、丸山さんはどのような基準で選定していますか?

私は、「ふるさとチョイス」から人気ランキングやお気に入り数が多いものをチェックしています。多くの人からお気に入りに登録されているということは、お得さがあり、おいしいということなんだろうなと(笑)。そういったことを基準に返礼品を探しています。

――今の時期狙うべき「ふるさと納税」や選び方のコツを教えてください。

2022年は、生活に関するものがすごく値上がりした1年になりました。その流れで、ふるさと納税の返礼品として選ばれるものに変化が起きた年だと思います。これまでの傾向はプラスワン、ちょっと高級で特別なものが選ばれてきましたが、最近の傾向としては質より量になっています。また、日用品をセレクトされる方も増えているように感じます。カテゴリ別に、おすすめの返礼品についてお話しますね。

▶︎野菜編
肥料価格の高騰などで、野菜も値上がりしてきています。私は、「5,500円で玉ねぎが10kg」届くものを年明けに頼んで、今年の10月に届きましたが、玉ねぎが高い時期だったのでとても助かりました。じゃがいもや玉ねぎのような日持ちする野菜は便利です。 その他に、旬の野菜セットもあります。新鮮な野菜が、5,000円の寄付金で6~8品届くのでお得だと思います。

▶︎果物
毎年根強い人気のシャインマスカットやいちごの他、意外と値上がりしているりんごやみかんも狙い目です。

▶︎肉編
これまでは「牛肉の切り落とし」が不動の1位でしたが、最近は「豚肉の切り落とし」や「豚こま肉」がランキング上位に挙がってくることが増えました。牛肉だと1万円で多くても1.5kgくらいですが、豚肉の切り落としだと1万円で4kgくらいくるんです。実は、この値上げラッシュの中、豚肉はそこまで価格が上がっていません。4kgも届くと困るという方もいるかもしれませんが、最近は使い勝手もしっかり考えられていて、500gずつ小分けされた状態で届くのでとても便利なんです。

▶︎卵、牛乳
卵を返礼品に選ぶと、「卵だけ80個届く」という場合があります。大家族でない限りは量が多すぎて、使い切れない場合もあるので、卵単品よりは、野菜セットに入っている卵などを狙うと良いかもしれません。乳製品も同じく値上がりしているので、バターやチーズなど加工品は狙い目かと思います。

▶︎米
実は、お米はこの価格高騰の中で値下がり傾向にある食材ですが、あって困らない食材です。返礼品のお米は、1万円で20kgというものが人気です。重たいお米を宅配してもらえるというメリットがありますし、定期的に届くというものもあるので使い勝手は良いと思います。

▶︎調味料・油
最近は、洋風調味料も値上がりが続いています。特に、ケチャップ、ソース、マヨネーズなどが値上がりしているので、調味料を返礼品として選ぶ人も増えています。

▶︎日用品
トイレットペーパーやティッシュも値上がりが続いていますよね。普段の買い物でも持ち帰るのが大変なので、私は返礼品として届くのがすごく便利でリピートしています。おそらく、年明けにまた値上がりのタイミングがあるので、それに伴いふるさと納税の寄付金額も上がる可能性があります。年内に申し込みをしておくと良いのではないかと思っています。

―ー最後に、丸山さんが考えるふるさと納税の魅力は?

ふるさと納税は、収入がある人しかできないのですが、逆に収入があればできます。それが地方自治体の活性化に役立ち、さらにご自身にも還付や返礼品、税金の控除などのメリットがあります。是非やったことがない方はやってみてください。

また、これから、年末年始の食材を選ぶのに良い時期です。返礼品に関しては、選ぶ基準がさまざまだと思いますが、今の時期は年末に向けてカニやホタテが選ばれているようです。返礼品の中には、お歳暮、お中元対応できるものもあるので、色々な品を是非チェックしてみてください。

(TEXT:上原かほり)

画像提供:Adobe Stock

取材協力

丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>

執筆者情報

丸山晴美

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。

資格

節約アドバイザー、FP、ファイナンシャルプランナー(AFP)FP技能士2級、消費生活アドバイザー、調理師、宅建士(登録)

webサイト・SNS情報

公式HP:らくらく節約生活 https://www.maruyama-harumi.com/
ゆとりうむプロジェクト理事https://yutorium.jp/

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