新婦の学生時代の友人として結婚披露宴に出席する際、受付を頼まれた。受付を担当するのは初めて。何に気をつけたらいいでしょうか?今回は披露宴の受付に関するご質問にお答え致します。
結婚披露宴の受付は、披露宴会場の前に設置された受付台にて、ゲストに記帳して頂くご案内をして、ご祝儀をお預かりする重要な役割です。披露宴に出席するゲストの中から新郎新婦に依頼された友人や身内などがつとめます。
新郎側2名・新婦側2名計4名で担当するのが一般的です。披露宴の費用は、折半にしろ人数割にしろ、両家で分担して支払いますので、ご祝儀も新郎側・新婦側とはっきりさせる必要があります。また、受付では、記帳の案内をする役割、ご祝儀をお預かりし管理する役割がありますので、4名が理想的です。そして、何よりご祝儀は現金です。大勢の人が行き交う場所で、大金をお預かりすることを考えると、責任重大なのです。お金の管理をしなければならないことを頭に入れて、結婚披露宴という華やかな場所ですが、浮かれることなく、しっかりと任務を全うしなければなりません。
おめでたい話に水を差すようですが、受付で預かったご祝儀を会場のスタッフになりすまし盗んでしまう、ご祝儀泥棒は本当に存在します。黒服を着て白手袋をつけスタッフを装い、現れます。十分注意しましょう。
だいぶ前のことですが、私が司会を担当した両家でも残念ながら被害に遭われたお客様がいらっしゃいました。ご祝儀は現金ですので、どんな状況においても会場のスタッフが預かることは一切ありません。受付でお預かりしたご祝儀は、通常は、披露宴開宴前にご両親にお渡しします。
両家の事情により、両親ではなく兄弟姉妹などの身内にお渡しする場合もありますが、いずれにしても、どのタイミングでどなたにご祝儀をお渡しするかは、事前にしっかりと確認しておきましょう。ちなみに、両親の手元に渡ったご祝儀は、一般的には会場スタッフの案内により、セーフティボックスなどに預けています。 ただし、この場合にもスタッフは案内をするだけで、ご祝儀を手にすることはありません。
ゲストに「良い結婚式だった!素敵な披露宴だった!」と思って頂くためには、開宴前の受付の印象もかなり重要です。ゲストを最初に迎えるわけですし、おめでたい席ですので、常に笑顔でにこやかに対応しましょう。受付の役割として、控室や化粧室の案内もあります。丁寧に親切にご説明することを心がけてくださいね。
駿台トラベル&ホテル専門学校ブライダル学科長として、ブライダル関連、接遇マナーの授業を担当。著書に『敬語「そのまま使える」ハンドブック』、『そのマナー、どっちが正解?』(三笠書房)などがある。現役婚礼司会者としても活動中。
駿台グループの教育精神「愛情教育」をベースに、観光業界に必要なマインド&スキルを備えた人材を育成。就職のためではなくワンランク上の、就職してからも役立つ力をつける。それがスンダイの目標です。教員は業界の第一線で活躍中のエキスパート。仕事現場の視点からの授業は迫力が十分。基礎力から専門知識・専門技術まで「本物の実力」を身に付けられるスンダイ独自の授業です。 駿台トラベル&ホテル専門学校HPはこちら