キッチングッズマニアな料理ライター
クックパッドでは毎年、翌年にブームになりそうな料理や食材を選出する「食トレンド予測」を発表しています。その一つに選出された「グラブジャムン」。世界一甘いと言われるその味を、クックパッドスタッフが実際に食べてみました!
2023年に流行したスイーツの中に、中東生まれの「バクラヴァ」があります。
パイのように何層にも折り重なった生地に刻んだナッツをはさみ、たっぷりのシロップをかけたバクラヴァは「衝撃的な甘さのスイーツ」として、日本のカフェやデパ地下で取り扱われるブームとなりました。
このバクラヴァのように、2024年にも外国生まれの甘〜いスイーツが流行するかもしれません。
そこで、世界一で一番甘いスイーツは?と調べてみると、インドの「グラブジャムン」というお菓子が「世界一甘いスイーツ」と呼ばれているようです。
グラブジャムンは、小麦粉やミルクを使った丸いドーナツを、甘いシロップに漬け込み、カルダモンやローズウォーターで香りづけしたお菓子です。
インドでは非常にメジャーなスイーツとして親しまれていて、クックパッド・インドでは、グラブジャムンのレシピが1000件以上投稿されています。
日本ではまだあまり知られていないグラブジャムンですが、ネット通販やインド食材店で缶詰を購入できます。
丸いドーナツが描かれた缶を開けてみると、
シロップ漬けのドーナツがぎっしり!
食べてみると…すっごく甘い!でもおいしい!まさに、脳が痺れるような甘さですが、それをカルダモンの爽やかな風味が中和してくれます。ドーナツの中までシロップがしみしみで、血糖値が急上昇するのを感じます。ただ、苦いコーヒーや濃い紅茶と合わせたら、意外とたくさん食べられるかも?
写真だとわかりにくいですが、この缶詰は1kgという大ボリューム。複数人でワイワイ食べることをおすすめします。スタッフ内でも、1個でギブアップの人もいれば、3個をペロッと食べる人もいて、どれだけ甘さに耐性があるかを試せる機会かもしれません。
本場インドでは、どのような時にグラブジャムンを食べるのでしょうか?都内でITエンジニアとして働く、インド出身のアディさんに、グラブジャムンのことを聞きました。
グラブジャムンはインドで有名なスイーツですか?
アディさん:「はい。グラブジャムンはインドでとてもメジャーですよ」
グラブジャムンはどういうシチュエーションで食べられていますか?
アディさん:「インドでは他のMithai(ミタイ)と同じく、お祭り、結婚、お祝い、外食など、お祝い事やハレの日に食べるのが一般的です」
Mithaiとは、ヒンディー語で「甘い食べ物」という意味で、インドの伝統的なお菓子を総称した言葉です。グラブジャムンはMithaiのひとつなんですね。
日本のメディアでは、グラブジャムンが「世界一甘いスイーツ」と呼ばれていますが、アディさんもそう感じますか?
アディさん:「インドのほとんどのMithaiがグラブジャムンと同じくらい甘いんです(笑)。たとえば、他にもラスグラ、カジュ・カタリ、ジャレビ、ペタなどがあります」
ラスグラはインドで「スイーツの王様」と呼ばれるお菓子。カッテージチーズと小麦粉の生地を丸め、シロップで煮たものをローズウォーターで香りづけします。
グラブジャムンだけが特別に甘いということではなく、グラブジャムン級に甘〜いスイーツが、インドにいくつもあることがわかりました。
今まで日本で食べられていたスイーツにはない甘さのグラブジャムン。クックパッドには、手軽に作れるレシピが投稿されています。
どれくらい甘いんだろう?と気になった方は、こちらのレシピをもとに、未知の甘さを体験してみてはいかがでしょうか?
(TEXT:菱路子)
クックパッドでは毎年、翌年にブームになりそうな料理や食材を選出する「食トレンド予測」を発表しています。
今はまだ知る人ぞ知るトレンドの兆しや、注目される理由について解説します。
また、2023年に家庭で特に楽しまれた料理や食材を選出する「食トレンド大賞2023」も公開中。ぜひチェックしてみてくださいね。
料理ライター、モノライター、編集者。料理関連の会社に勤めるかたわら趣味で立ち上げたお弁当ブログがきっかけとなり、ライターとしてのキャリアをスタート。料理コラムの執筆やレシピ提案、料理写真撮影などで活動中。キッチングッズマニアで、ネットでグッズ情報を探すのが大好き。ITエンジニアの夫、小学生の娘、キジトラ猫と暮らしています。
・クックパッドニュースでレシピ記事を1000本以上執筆。
・株式会社 朝日デジタルラボの運営する情報サイト「moovoo」でレビュー記事執筆。
・その他、会員制サイトの料理コラムなどを担当。