日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
激辛ブーム、濃い味ブーム、こく味ブームなど、食の味付けにはいろいろなブームがある。で、今キテるのが「甘じょっぱい」。日本古来の「甘辛味」とはひと味違う、「甘い」と「しょっぱい」が共存するその味の魅力とは?
「甘い」のに「しょっぱい」。一見、相反するこの味覚が同居した食べ物。今、「あまじょっぱい」がキテるのをお気づきだろうか。 「あまじょっぱい食べ物なら、昔からあるはず」と思う人も多いだろう。確かに、肉じゃがなどの煮物やみたらしだんごなど、砂糖の甘みとしょうゆの辛みで作り上げる「甘辛味」は、日本古来のものだ。
が、最近の「あまじょっぱい」は実はちょっと違う。 たとえば、甘く仕上げたフレンチトーストにハンバーグなどのしょっぱいものをのせる。こしょうを効かせたチキンにはちみつソースをかけるなど、調味料の組み合わせで1つにまとめて「甘辛味」にするのではなく、二つの味覚は口の中出会う。「甘い、なのに、しょっぱい?」 その驚きはくせになる。
数年前に発売され、注目をあびたマクドナルドの「マックグリドル」を覚えているだろうか。ソーセージパティをサンドするのは、メイプルシロップ入りのパンケーキ。「奇抜な味」として誕生したメニューだが、今やすっかり朝の定番だ。そして、その味を家庭で楽しむ人たちも増えてきた。クックパッドにも「グリドル」の再現レシピが登場している。
「甘い味に、塩、こしょうがあう」「子どものお気に入り」などのコメントも多かった。
パンケーキブームに続き、人気が集まっているフレンチトースト。都内でもフレンチトースト専門店などが登場しているが、注目メニューの中には、甘いフレンチトーストにハンバーグなどのしょっぱいおかずを組み合わせているものが多い。クックパッドにもフレンチトーストをはじめ、パンを使ったいろいろな「あまじょっぱい」がある。
「あまじょっぱい」の投稿は軽食だけではない。「はちみつ」を使ったごちそう肉料理もあった。
料理の仕上げに甘みをプラスすることで、味に変化がでて、食べたときの驚きにつながる。ごちそう料理に甘みをプラスするのは上級テクだ。
「甘いのにしょっぱい」お菓子といえば、その代表格は、ロイズの「ポテトチップチョコレート」。ポテトチップにチョコレートがたっぷりついている様子を見たときは「別々のほうがおいしいのに」と思ったものだが、食べてみたらくせになる! 今や北海道を代表するお菓子となったが、「あまじょっぱい」お菓子は家庭のおやつの定番になっているようだ。
料理、おやつなど、さまざまなところで広がっている「あまじょっぱい」ブーム。甘いだけでもなく、しょっぱいだけでもない。
ん???ここでお気づきの人もいるのではないだろうか?
そう!先週ついに最終回を迎えてしまった(泣)NHK朝のテレビ小説「あまちゃん」で何度も何度も出てきた「まめぶ汁」。このまめぶ汁こそ「あまじょっぱい」を浸透させた最大の功労者であろう。
甘い、しょっぱいの二つを組み合わせることで、新しいおいしさが生まれる。さあ、あなたはどんな「甘い」とどんな「しょっぱい」を組み合わせますか?(TEXT:田久晶子)
日本ナンバーワンのレシピサイト「クックパッド」のオウンドメディアであるクックパッドニュースでは、毎日の料理にワクワクできるような情報を発信しています。季節にあわせた人気レシピの紹介のほか、定番メニューのアレンジ、意外と知らない料理の裏ワザもお届けしています。