ひたひたと私たちに迫り来るのが「一億総介護時代」。
病院や施設での高齢者の受け入れが限界に近づいてきていますし、先日は「特別養護老人ホームの増設」も発表されたところ。
さて、あなたのご両親や義両親はお元気ですか? 「死ぬまで健康」なんて言っていても、いつなんどき何が起こるか分からないのが“老い”というもの。
親が元気なうちは何となく避けてしまう「親の老後」についての話ですが、ほかの家庭ではどうしているのでしょうか?
そこで今回は、既婚女性100人に「親の老後」にまつわるアレコレを聞いてみました。
YES 27人
NO 73人
なんと、約3割の人が既にプレッシャーをかけられているとのことでした。
老後のお世話を頼まれた人もそうでない人も、避けられない現実にどう向き合っているのでしょうか?
・「プレッシャーをかけられたことはありません。母は祖父母の介護に苦労したので、子どもたちを頼る気は全くないと考えています」
・「親は『老人ホームに入るからいい』と言っているけど、何かあれば面倒を見ようと思っている」
・「親は『迷惑をかけないようにしてあるから~』と言っていますが、介護が必要になるときはくると思うので、なるべく自分の家で面倒をみたいなと思っています」
自身の老後についてしっかり考え、子供に心配をかけないよう準備しておられるご両親が多いよう。頼もしいですね! とはいえ、子供の側が「何かあった場合は力になる」と答える人が多くいました。
▼兄弟姉妹と協力
・「兄妹みんなで順番に面倒を見たいと思います。自分の親がそのようにしていたからです」
▼ヘルパーやデイサービスを利用
・「自分にできる範囲で支えてあげたい。介護制度を利用しながら手伝いたい」
・「できる限りは自分が面倒をみようと思っている。でも、デイサービスなどのサービスにも頼ろうと思っている」
▼金銭的に援助
・「介護をしたいけど、遠方に住んでいるのでなかなか行けないかも。近所に住んでいる弟達に頼み、金銭的援助をするなど、何らかの形で援助するつもり」
親にプレッシャーをかけられていない人のうち最も多かった意見が「皆で協力して介護する」という回答でした。
「兄弟と協力し、ときにはプロの手を借りてできる限り実家か自宅で介護する。遠方の場合は金銭的に援助」という風に考えている方がたくさんいました。
・「自分たちにも生活があるので施設に預けることになると思います」
・「新幹線で1時間以上かかるので、金銭的に余裕があったら施設に入所してもらいたい」
・「まだ、あえて考えないようにしているが、お互いのためにもホームを探すかもしれない。頻繁に会いに行けるような近場で、質のよいホームを見つけたい」
自分で介護ができないのなら、プロに頼ればいいじゃない!ということで、施設への入居を第一候補として考える方もいます。
確かに有料老人ホームの広告を見ていると、自分が住みたいくらい素敵なところもありますしね。ただし高額なのが辛いところです。
・「『結婚したら自分(親)と同居しろ』とか『育てた恩を返せ』とか言われました。介護が必要になったときは、状況にもよりますが介護施設を考えます」
・「老後のことを最近よく話してきて、『寂しい』とか『ホームには絶対に入りたくない』とか言ってくる。面倒は見ようと思っているけど、痴呆症などになったら苦しむと思うので心配な部分はある」
どれもパンチのあるプレッシャーですね。介護について真剣に考えるきっかけにもなりますが、自ら親に恩を返したい場合はいいのですが、介護を命令されると、面倒どころか顔を見るのも嫌になりそうです。
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既に介護の心構えが必要な状況の方もいらっしゃいますが、一人で悩みや問題を抱え込まず、公的支援やデイサービス、施設をじょうずに使って親子ともに幸せな道を探りたいですね。
文/namikibashi