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「貧血対策」となると、いつも引き合いに出されるのが「ひじき」です。もちろん鉄分は多く含まれていますが、その他にもたくさんの栄養素が摂れる魅力的な食材「ひじき」をおいしく簡単に摂れる方法をご紹介しましょう。
「太陽が照りつけ、暑さにクラクラする……。たしかに夏は暑さによって血管が拡張することで血圧が下がり、ふらふらすることがあります。もしくは、そのふらつきの原因は暑さによるめまいではなく、鉄欠乏による“貧血”かもしれません」
そう語るのは、日本大学医学部総合健診センター所長の久代登志男先生です。久代先生によれば、いくつか種類がある貧血のなかで、鉄欠乏性の貧血は女性にとても多い症状なのだとか。ヘモグロビンの合成に必要な鉄分が不足することで、めまいや息切れ、倦怠感などを引き起こします。鉄は人間の体内で作ることができないので、食事で摂取したり医師に薬を処方してもらったりして足りない鉄分を補うことが大切だそうです。
鉄分を食事で摂ろうとするとき、まず思い浮かべる食材の1つが「ひじき」ではないでしょうか。ひじき(乾燥)100gあたりの鉄含有量は、55.0mg。ちなみに厚生労働省が定める1日あたりの鉄分摂取推奨量は11.0mg(月経のある30~49歳の女性の場合)。「ただし、毎日ひじきばかり食べろというのではありません。栄養バランスのよい食事が大前提で、症状がひどいなら医師の診断を受けてください」と久代先生はアドバイスします。
ひじきに含まれる鉄分は、良質なたんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が高まるので、大豆や油揚げ、鶏肉などと一緒に調理するのがおすすめ。
また、ひじきには鉄分だけでなく、食物繊維、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸を多く含まれています。これからは、血液をつくるのに欠かせない栄養素です。
栄養素に富み、そして何よりおいしい「ひじき」。ぜひ常備菜にしたいですね。定番はやはり具だくさんの「煮物」。また、炊き込みごはんも人気です。さらには、水で戻しておけばサラダにも活躍します。
クックパッドでひじきを検索してみたら、なんと12,508ものレシピが紹介されているではありませんか(2014.5.27時点)。定番の煮物や炊き込みごはんのほか、入り豆腐、サラダなどバリエーションも豊富です。サラダや炊き込みごはんは、ひじきの黒色がアクセントになって見た目にも◎。
貧血対策も大切ですが、あまり肩肘張らずに、まずは「おいしいから」という理由でひじきをもっと食卓に取り入れてみませんか?
(TEXT:大森りえ/ライツ)
参考資料:
『日本食品標準成分表〈2010〉』(文部科学省科学技術学術審議会資源調査分科会)、『オールガイド食品成分表 2014』(実教出版編集部)
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