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コラム

ダイエットに間食はNG……ではない!太りにくい体を作る「戦略的な間食」を医師が伝授

「なんだか最近、内臓脂肪が気になる」「でも忙しくてやせるための第一歩が踏み出せない」そんな人も多いのでは?内臓脂肪を放っておくと、慢性腎臓病、動脈硬化、糖尿病、肝硬変、慢性疲労、肌荒れなど、さまざまな病気や不調の原因となる可能性が。そこで今回は、分子栄養学にも明るい齋藤真理子医師による著書『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)から、内臓脂肪を減らす食生活のヒントを少しだけお届けします。

「間食」は、「戦略的に摂る」ことで、血糖値の安定に役立つ

「間食=太る」と思っている人は多いと思います。......あなたも、ではありませんか?

実はこれ、そうとは言い切れないと、さまざまな研究からわかってきています。とはいえもちろん、何でも好きなだけ食べてよいというわけではありません。

間食は「戦略的に」賢く摂ることで、「太りにくい体」を作ることができるのです。

食事を摂らない時間が長いと、血糖値がどんどんと下がってしまい、体がエネルギー不足になってしまいます。その状態で食事をしてしまうと、食後血糖値が急激に上がってしまい、インスリンが脂肪を溜め込むということになってしまいます。そうならないためにも、あえて戦略的に間食を食べて、ちょっと血糖値を上げておくことが必要です。

「戦略的間食術」のポイントは、「いつ」「何を」「どれくらい」食べたらよいのかということです。では、それぞれ見ていきましょう。

いつ食べるとよいのか?

間食は、食後3〜4時間後に摂るのがベスト。このあたりで、エネルギー源となる糖が体内で少なくなり、血糖値が下がった状態になります。ここで間食を摂ると、エネルギーと栄養補給ができ、血糖値をゆるやかに上昇させることができます。

昼食を午後0時に摂ったなら、間食は午後3〜4時頃を目安にしてください。ただし、できればここで一度に摂るのではなく、ちょこちょこ食べていくのが大事です。

食後3〜4時間後に摂ったならば、そこからは、空腹を感じた瞬間に少量を食べていくと、血糖値も安定していきます。

「何」を「どれぐらい」食べるとよいのか?

まずおすすめしたいのは、私もいつも愛用している「齋藤流間食お味噌汁」です。作り方は非常に簡単です。

あえて、くず粉を入れて糖質を足すことで、血糖値を上げるようにしています。私はいつも水筒に入れて持ち歩き、少しでも空腹感を覚えたら少量ずつ飲むようにしています。発酵食品である味噌によって腸内環境を整える効果が期待できるほか、貧血やめまい、頭痛などの予防になる鉄分やタンパク質なども摂れます。

作るのは簡単だけど、非常に健康的なスープです。また、お鍋をしたときなどは、その残り汁を水筒に入れることもあります。レトルトの味噌汁を飲むというのでもよいでしょう。

そのほか、間食におすすめの食材ベスト5を私なりに選んでみました。

2位の茎ワカメは食物繊維が豊富で、3位のミックスナッツは、代謝を促すといわれているビタミンB群が豊富です。4位の高カカオチョコレートとは、カカオ分が70%以上のチョコレートのことで、食物繊維のほかに、老化防止効果が期待できるポリフェノールが多く含まれているのもうれしいところ。5位のバナナもおすすめです。

ぜひ、いろいろ試してみてお好みのものを見つけてください。

本文は『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)より一部抜粋・編集しています。

画像提供:Adobe Stock

著者メッセージ

以前、実験で、血糖値を測る機械をつけ、「戦略的間食術」を試しながら仕事をしていたことがあります。その結果、血糖値が100で安定しているときは、自分でこの状態を「菩薩モード」と名付けたほど集中でき、仕事のパフォーマンスがすこぶるよかったです。
また、ダイエット効果を上げるには、書籍でも紹介している「MCTオイル生活」がおすすめ。最近話題のMCTオイルを小さじ1/2、サラダやご飯、スープなどにかけるだけで、食後の血糖値も安定しやすくなりますし、体内の脂肪を燃やしてエネルギーにする代謝機能を呼びさます効果も期待できます。オイルは無味無臭なので、どんな料理にもあいますよ! ぜひ「戦略的間食術」とともに試してみてください。

書籍紹介

『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)
「医学」と「分子栄養学」を知り尽くした医師が、「なかなかやせられない」と悩むあなたと自分自身のために、実践と研究の末に考えついた、メソッドをご紹介!
体験者からは、寝起きがよくなった、疲れにくくなった、乾燥肌が改善したなどの声が多数聞かれた、健康的にやせたい人におすすめの1冊です。

・効果をすぐに感じやすい
・忙しくても簡単にできる
・忘れずに続けられる
・がまんしなくてもいい
・体調がよくなる

その5要素を満たすものが、本書で紹介する「齋藤式満腹やせメソッド」。

・勝手に内臓脂肪が落ちていく体になる●●を食事にかける
・「満腹フード」でラクに糖質オフ!
・間食を戦略的に食べる

この3つのポイントに気をつけるだけの食べてやせる方法です。炭水化物を食べてOK、激しい運動をしなくてOK、お酒を飲んでもOKと、とってもらくーなメソッドになっています。 ただらくで続けやすいというだけでなく、医師である著者が、CTスキャンで脂肪量を測りながら編み出したこの方法は、 やせる効果もなかなかのもの。体験者は、3週間で体重が平均1.2㎏減りました。

「内臓脂肪がなかなか減らない」「周りから『健康のためにやせたら?』と言われるのに、いい加減、飽きた」という方は、ぜひ本書のメソッドを試してみてはいかがでしょう。

著者紹介

齋藤 真理子(さいとう まりこ)
医療法人社団山本メディカルセンター理事長。医学博士、日本形成外科学会専門医。分子栄養学認定医。
昭和大学医学部大学院卒業。2010年に山本メディカルセンターに入職。皮膚科・形成外科を立ち上げる。2016年4月、山本メディカルセンター2代目院長に就任。日々の診療を通して、「健康は決して外からの治療だけで得られるものではなく、分子レベルで、身体の内側から健康にならないと成り立たない」と実感し、分子栄養学認定医の資格を取得。さらに、自身でもさまざまな健康法・ダイエット法を実践。その知識と経験をもとにしたわかりやすい解説で、NHK「あさイチ」、テレビ朝日「林修のレッスン!今でしょ」、中京テレビ「それって!? 実際どうなの課」など、テレビ出演も多数。さらに、分子栄養学の観点からメニューを考案しているカフェレストラン・桜山茶寮や、訪問看護ステーションなども運営し、総合的に患者さんの健康管理をサポートしている。

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