煮干しだしには、魚臭いという印象がないでしょうか?
上手に取れた煮干しだしを使うと、味噌汁や野菜の煮物にコクがプラスされ、美味しさが倍増します。
毎日の料理に使いたい煮干しだしの取り方を、改めておさらいしましょう。
煮干しだしの取り方は、水に煮干しを12時間以上浸けるだけの水出し法と、下記でご紹介する火を入れる煮出し法の2通りあります。
【1】下準備
生臭さが出ないよう、煮干しの頭と黒いワタの部分を取り除く。旨味が出やすくなるよう、背骨のところから身を半分に裂く。
【2】乾煎りして、水に浸す
鍋に煮干しを入れて点火し、中火で3〜4分ほんのり色づくまで乾煎り(からいり)する。火を止めたら水を加え、30分浸す。夏場は冷蔵庫に入れる。
【3】煮出す
煮立つ直前に弱火にし、10分煮る。沸騰させてしまうと生臭くなるので注意する。アクが出たらお玉などですくい取る。
【4】漉す
目の細かいザルかキッチンペーパーなどで漉してでき上がり。
水1リットルに対し煮干し30gを入れ、冷蔵庫で12時間以上浸ければでき上がり。好みで、10cm角の昆布を一緒に浸けても美味しいだしが取れます。
水や油を加えずに煮干しを火にかけ、カラッとするまで熱することを乾煎りといいます。煮干しがほんのり色づき、香ばしい香りがしてきたら、火を止める頃合いです。
長時間煮干しを水に浸ける必要が無いので、当日、料理に使いたいときは煮出し法でだしを取りましょう。
特集スタッフが作ってみた感想
乾煎りしているため、煮出しても全く生臭さを感じず、煮干しの旨味が味わえました。
また、後味がすっきりしているので、煮干しだしが苦手な方に特におすすめです。
水に30分浸ける時間が必要なので、料理の一番初めに浸けておくと、段取りがスムーズになります。(調理時間:50分)
水出し法なら、前日の夜に煮干しを水に浸けておくだけで、翌朝のお味噌汁に使えて便利です。状況に応じて使い分ければOK
特集スタッフが作ってみた感想
煮干しをそのまま浸けるだけでも美味しいだしが取れる水出し法ですが、オーブンで焼くひと手間を加えることで、生臭さが消え、コクのある美味しいだしが取れました。
美味しいだけでなく、とにかく手間がかからずにだしが取れるので、普段使いにぴったりです。(調理時間:前日5分)
だしを取った後の煮干しをそのまま捨ててしまうのはもったいないですよね。美味しくいただける、だしがら活用レシピをご紹介します。
試作した煮干しだしで味噌汁を作ると、濃厚な旨味とコクがプラスされて、普段以上に美味しい味噌汁ができました。
また、野菜の煮浸しやうどんつゆも作ってみたのですが、どの料理も味に深みが増して、スタッフから「これ、美味しい〜!」「煮干し、買って帰ろう」という声が上がりました。
今まで煮干しだしにはあまり馴染みがなかったのですが、これからは朝の味噌汁に取り入れよう!と決心した筆者でした。
文:栃木由子 写真:北村文乃