本来食べられるにも関わらず廃棄されるものを「食品ロス」と呼びます。日本では、家庭で一人当たり一年で約15キロの食糧を無駄にしているのだとか。そんな食品ロスを減らす知恵が「サルベージ」。そして、その知恵として「おにぎり」はピッタリ…ときいて、ワークショップに参加してきました。
食べ物を無駄にしてはいけない。わかってはいるけれど、冷蔵庫や収納庫に眠らせたまま期限がきれてしまったもの、傷んでしまった野菜、使いきれない調味料。そんな風に食べ物を無駄にしてしまった経験は多くの人にもあるはず。 そんな誰の家庭にもある、そして眠っているフードロス予備軍の食材を参加者が持ち寄り、シェフがその場で食材を組み合わせ、素敵な一品に仕上げてみんなで美味しく食べきるシェアパーティが「サルベージ・パーティ」です。要は余り食材を使い切るというクックパッドでも大人気そしておなじみの内容(失礼…)なのですが、それをみんなでシェアするパーティということ、その日に持ち寄ったものでアレンジするなどが、楽しくっておしゃれ!ですよね。
「食品ロスは、世界的な問題で、その解決のためには企業や農業、政府などさまざまな団体との連携が必要です。でも、その分難しいことも正直多い。でも、消費者が家庭にある、余った食材を丁寧に使うことで解決できることはいっぱいある。そんな中で生まれたのがサルベージという考えです」(サルベージ・パーティ事務局・平井巧さん)
そして、そんなサルベージ・パーティから「サルベージの100ページ」という新しいプロジェクトがスタート。発酵する、漬ける、干す、など食材を救う(=サルベージ)ヒントを学ぶワークショップ。これは、毎日の生活にすぐに使えるネタがたくさんあるはず!とクックパッド編集部も参加してみました。
そこで紹介してくれたのが、自家製たくあん!
しなびてしまったかわいそうな大根でも作れるそうですよ。冷蔵庫で大根の切れ端を発見したら、さっそく作ってみてくださいね。
ちなみに、この日のテーマは「おにぎり」。塩はぴんときましたが、おにぎりとサルベージってわかるような、わからないような…。
食材は冷蔵庫に余っているものなら何でもいいそう。ただ、おにぎりと合わせるときはなるべく細かく切るのが、おいしくするポイントなんだとか。
こうしたオープンおにぎりならいろんな具材をトッピングするだけ。さきほど作ったたくあんの刻んだもの、混ぜご飯の素、水切りヨーグルト(そこで出たホエーを先ほど飲ませてくれたんですね!)、納豆などなど。ベースがごはんなのでどんな味わいもしっかり受け止めてくれます。ちなみに、炊飯器ジャーの中にちょっとだけ残ったなあ、でもあと一口はたべられないなあ、というくらいの量から作れる点もとっても便利なんだそうですよ。
今回登場したもう1つの目玉が、今話題の塩レモン(レモンソルト)。
「モロッコでいうしょうゆやみそのような万能調味料です。作っておいて、そのあと、揚げ物等で果汁だけ使って余ったそのレモンの皮を、塩レモンの瓶にどんどん加えて、さらに塩を重ねていけば、サルベージにもなるし、どんどん熟成されていきますよ」(前出:青山志穂さん)
(*皮まで使うので国産レモンを使用してください。また瓶にいれるときはしっかり皮を洗って水気をふいてからもポイントです)
失敗しないコツは、塩分濃度を20%〜30%の高めにすること(塩分が気になる人は使用するときの量を減らせばOK)、漬け込んだら冷蔵庫ではなく常温で熟成させること(直射日光があったたり、急激に温度が上がったりする場所はNG)。 ねっとりまろやかになった、青山さんの塩レモンはとっても美味しい!オープンサンドや混ぜご飯おにぎりにトッピングして、さっぱりさわやかな味わいを楽しみました。
「おにぎりとも相性がいいんですよ。ごはんに塩レモン、乾燥パセリを混ぜて握ると爽やかな酸味の洋風おにぎりができあがり。熱中症対策にもいいですし、夏のスポーツをしている子供のお弁当にもぴったりです」
余った食材を使い切る。大事だけど、なかなか出来ない・・とおもっていましたが、よりおいしく食べるチャンス!と思えば楽しくなりますね。塩やおにぎりで、ぜひいまあなたの台所に眠る食材をサルベージしてあげてください!
フードロスチャレンジプロジェクトから生まれた食材シェアパーティ。もてあましている食材に、最高のスポットライトを!と、いま日本のさまざまなところでパーティが開かれています。詳しくはこちら
クックパッドに公式キッチンももつ、日本が誇る、和食「おにぎり」(ONIGIRI)を世界にひろめていくことを目的に立ち上げられた一般社団法人。詳しくはこちら