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インタビュー

料理は“スキル”の一つに。自炊にハマるZ世代男性が増えている理由

3月8日は、女性の生き方について考える「国際女性デー」です。国際女性デーは、ジェンダー平等を実現するために、さまざまな視点から女性の認知率、参加率アップについても考える日でもあります。クックパッドは、2022年の国際女性デーに合わせて、「World Cooking Index世界の料理頻度から見る、ジェンダーギャップの現在と未来」というレポートを発表。その中で今回は、日本のZ世代男性の料理頻度について注目。最近、料理をはじめたという会社員Iさん(25歳)にお話を聞きました。

男女の差は3倍!コロナ禍における料理頻度

2020年の調査によると、日本の女性の料理頻度※1は9.3回。これは、世界の平均9.1回とほぼ同じです。しかし、日本の男性の調理頻度は3.3回で、世界平均の4.5回を約1回分下回っています。これにより、日本の男女の料理頻度の差は約3倍ということがわかります。

2019年と比較すると、2020年には男性の料理頻度は0.1回増加しました。一方で、女性は0.3回増加しており、コロナ禍において家にいる時間が増加した結果、男女ともに料理の頻度は増えましたが、女性がより料理をするようになったものと考えられます。

※1:料理頻度…1週間の昼食・夕食(7日×2回=合計14回)のうち何回、野菜や肉などの材料から家で料理したかを質問

C26666e190653a7b4a749eacdb294512 出典:男女共同参画白書令和3年版

しかし、男女の差は開いているものの、日本において男性の料理頻度は増加傾向にあります。2018年には2.8回だった男性の料理頻度は、2019年には3.2回、2020年には3.3回にまで上昇しました。日本国内の女性頻度は、2018年が9.8回、2019年が9回、2020年が9.2回なので、上昇傾向はみられません。

4179a07f16a4272c31f985a68d9ff78e 出典:WorldCookingInex

Z世代男性の料理は「健康維持」のため

この調査で注目すべきは、ある世代において男性の料理頻度が顕著に増加しているという点。それが、25歳以下。いわゆる“Z世代”と呼ばれる世代です。

25歳以下の男性の料理頻度は2018年には2.9回でしたが、2019年には3.5回、2020年には4回にまで増加しています。一方で、Z世代の女性の料理頻度は、2018年が7.1回、2019年が7.2回、2020年が7回と、この三年間で微減しており大きな変化は見られません。

都内の会社で働くIさん(25歳)も、そんな料理頻度が高いZ世代男性の一人。Iさんは、8カ月前からはじめた一人暮らしをきっかけに自炊をするようになったそう。一人暮らしの男性では、テイクアウトや外食が増えそうな気もしますが、Iさんが自炊をするようになった理由はその他にもありました。

本格的にダイエットや食事制限をはじめたことをきっかけに、カロリーコントロールが難しい外食を減らし、毎日料理を作るようになりました」

そう。Z世代男性は健康志向が強く、食事で自分の体を健やかにすると意識している人が多いようなのです。その意識の高さが、Z世代の料理頻度を上げている要因の一つになっているのかもしれません。

そばやサラダチキンなどダイエット食を日常的に作っています。PFCバランスを意識していますね。後は極力、油を使わないようにしています」

Iさんの自炊も、PFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)コントロールのしやすさがきっかけになっています。さらに、「外食よりも自炊の方が安いから」という経済的な理由もあるようです。 社会に出たばかりのZ世代の収入を考えると、外食より自炊のほうがお財布にやさしいのは明らかですよね。

Z世代男性の料理頻度が増加している理由は、このような健康・節約意識のほかに、この世代の若者が1990年代半ば以降に生まれ、専業主婦世帯よりも共働き世帯が多い環境で育ったことで性別役割分業意識が希薄化したこと。また、暮らしの豊かさを重視する傾向が強まったことなど、さまざまな要因があると考えられています。

668434f6d9da88e4c411d87732dd07e5 出典:男女共同参画白書(概要版)平成30年版

Z世代男性の料理へのモチベーションは?

2020年の調査では、「配偶者が食事を作ってくれた」という回答が、グローバルの調査結果で平均6%増加しているという結果が出ています。 喜んでくれる相手がいる場合は料理をするモチベーションになりそうですが、一人暮らしの男性の場合、料理を継続するモチベーションはどのように保つのでしょうか。

一人暮らしのIさんが、料理をしていて楽しみを感じるのは、「盛り付けがきれいにできた時や、おいしく作れたとき」なんだそうです。また、料理を続けている中で、「新たなスキルを獲得したという成長実感」がモチベーションになっていると語ります。

Iさんが、初めて料理に挑戦したのは中学1年生のときに作ったチャーハン。お店で食べるようなパラパラのチャーハンを想像しながら作ったチャーハンは、ベチャベチャでおいしくなかったそうです。そんなIさんは25歳になり、「忙しい日々の息抜きになる」というくらい、料理をする日常を楽しんでいるようです。

(TEXT:上原かほり、トップ画像提供:Adobe Stock

クックパッド株式会社は、2018年からギャラップ社と連携し、世界約140カ国で料理頻度等のグローバル調査を実施しています。
2021年12月2日に、2020年実施分の結果と分析を「A Global Analysis of Cooking Around the World Year 3」としてまとめ、レポートを公開しました。今回は国際女性デーの3月8日に合わせ、このレポートを元に新たに分析を行った「World Cooking Index 世界の料理頻度から見る、ジェンダーギャップの現在と未来」をリリースしました。

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