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コラム

夏バテ気味の身体に!疲労回復につながる「おにぎりと味噌汁だけ」の朝食献立

【今週のおすすめの一冊 vol.41】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる中身をダイジェストでお届け。今回は『おにぎりと味噌汁だけ』(ワニブックス)についてご紹介します!

「史上最速の梅雨明け」ですでに夏バテ気味?

今年は6月中に梅雨明けが発表され始め、「史上最速の梅雨明け」と話題になりました。早くも厳しい暑さが続き、予想外の気温の高さに身体が追いつかず、もうすでに夏バテ気味という方も多いように思います。

夏バテすると食欲が落ちますが、健康のためにも積極的にとりたいのが、朝食。時間栄養学を研究する柴田重信先生曰く、朝食をしっかり食べると体内時計が整い、免疫力が高まることで、心身ともに良い影響が生まれるそう。バテ気味の今こそ、朝食を活用して体調管理を心がけてみたいものです。

ほぼ10分で完成!「おにぎりと味噌汁だけ」朝食のメリット

なんとなく不調を感じていて、健康や身体を気遣いたいなら「おにぎりと味噌汁」の2品朝食がおすすめ、と語るのが料理家の表洋子さん。

「おにぎりと味噌汁だけ」の朝食なら、メニューに悩まず、ご飯が炊けていれば調理も10分ほどで完成。米には脳を働かせるために必須のエネルギー源が豊富に含まれ、発酵食品の味噌を食べることで腸内環境が整い、心身に良い影響も。そして具や握る形、だし汁や味噌の種類を変えることで飽きることなく毎朝楽しめると、いいことづくめ。これは試してみない手はなさそうです。

疲労回復につながる「おにぎり&味噌汁」

今回は、本書より疲労回復につながるおにぎりや、滋養強壮効果が期待できる味噌汁の献立を紹介します。夏バテ気味の身体に染み渡るおいしさです。

焼きとうもろこしおにぎり&石狩汁

とうもろこしに含まれるビタミンB1は疲労回復を促進してくれます。鮭は必須脂肪酸のDHAやEPAが豊富で、高たんぱく質です。

焼きとうもろこしおにぎり

材料(1人分)

ご飯……100g
コーン缶……大さじ2
しょうゆ……小さじ1/2
バター……小さじ1

作り方

1. フライパンにバターを中火で熱し、半分ほど溶けたらコーンを加えて焼き色がつくまで炒める。火を止めてしょうゆを回し入れる。

2. 1にご飯を加えて混ぜ、三角形に握る。

石狩汁

材料(1人分)

甘塩鮭……1/2切れ
じゃがいも……1/4個
にんじん……2センチ
長ねぎ……3センチ
だし汁……200ml
味噌……小さじ2

作り方

1. 鮭は大きめの一口大に切り、熱湯適量を回しかける。じゃがいもは乱切りにし、にんじんはいちょう切りにする。長ねぎは斜め切りにする。

2. 鍋にだし汁、じゃがいも、にんじん、長ねぎを入れて中火にかけ野菜がやわらかくなるまで煮る。鮭を加えて火が通ったら火を止め、味噌を溶き入れる。

たこ焼き風おにぎり&玉ねぎとわかめの味噌汁

たこのタウリン、そして玉ねぎのアリシンは、疲労回復に効果抜群。おにぎりは好みで紅しょうがを追加してもおいしいです。

たこ焼き風おにぎり

材料(1人分)

ご飯……100g
ゆでたこ……50g
中濃ソース……小さじ2
油……小さじ1/2
A
天かす……大さじ1
かつお節……1/3パック(1g)
青のり……小さじ1/4

作り方

1. ゆでたこは長さ2センチに切る。

2. フライパンに油を中火で熱し、1を炒める。火が通ったら中濃ソースを加えて火を止める。

3. 2にご飯、Aを加えて混ぜ、三角形に握る。

玉ねぎとわかめの味噌汁

材料(1人分)

玉ねぎ……1/4個
乾燥わかめ……小さじ1
だし汁……200ml
味噌……小さじ2

作り方

1. 玉ねぎは横薄切りにする。

2. 鍋にだし汁を入れて中火にかけ、沸いたら1を加えてしんなりするまで煮る。乾燥わかめを加え、火を止めて味噌を溶き入れる。

1万人の受験生をサポートした経験から生まれた、珠玉のレシピ

本書の中で興味深かったのが、著者である表さんの経歴。都内の大手進学塾の食育担当として、メニュー開発、生徒への料理教室、保護者への食育アドバイスなどを行い、のべ1万人の受験生を食事面からサポートした経験の持ち主なのです。身体が資本である受験生を支えた視点から考案されたレシピには説得力があります。

心身や脳に良い影響のある朝食献立と聞くと、ハードルが高そうに感じますが、どのレシピも手軽で簡単。家にある食材を中心に、乾物、缶詰、市販品なども活用したレシピも紹介されているので、毎日無理なく作り続けられるように構成されています。

本書には、48種類の献立の組み合わせ、計96品のおにぎりと味噌汁レシピが掲載。鮭やツナを使った定番もあれば、ブロッコリーおにぎりや、レモンの味噌汁など、意外なアレンジで気になるメニューもあり、一読するだけでおにぎりと味噌汁に関してはマンネリ知らずになれそうです。

例年以上に暑さが厳しく、酷暑となりそうな今年。日本人に馴染み深いおにぎりと味噌汁の組み合わせで夏バテ気味の身体を整えてみませんか?

(TEXT:小菅祥江/撮影:柿崎真子)

おにぎりと味噌汁だけ』(ワニブックス

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