カレーの人、水野仁輔さんのゴールデンルールで作る「基本のチキンカレー」

長年カレーを研究し続け、これまでに100冊以上の書籍を出してきた水野さんがたどり着いた、カレーのおいしさを決定づけるたったひとつのルール。それが、7つのステップで構成されている“ゴールデンルール（GR）”

①はじめの香りを加える
②ベースの風味を加える
③うま味を加える
④中心の香りを加える
⑤水分を加える
⑥具を加える
⑦仕上げの香りを加える

①、④、⑦の香りを加える工程と、②、③、⑤、⑥の味を加える工程を交互に進めていくことで、香りと味に積み重なり、確実においしいカレーに仕上がることができるそう。
この“ゴールデンルール”で作る、「基本のチキンカレー」のレシピをご紹介します。

植物油…大さじ2（24g）
ホールスパイス
┃クミンシード…小さじ1強（2g）
玉ねぎ（粗みじん切り）…1個（250g）
にんにく（すりおろす）…1片
しょうが（すりおろす）…1片
トマト（みじん切り）…大1個（250g）
パウダースパイス
┃ターメリック…小さじ1（2g）
┃レッドチリ…小さじ1（2g）
┃コリアンダー…大さじ1（6g）
塩…小さじ1/2(9g)
水…250ml
鶏もも肉（ひと口大に切る）…400g
香菜（みじん切り）…1株(20g)

1.鍋に油を中火で熱し、ホールスパイスを加えて香りが立つまで炒める。

2.玉ねぎを加えて強火で3分、中火で7分、弱火で2分ほど、キツネ色になるまで炒め、にんにくとしょうがを加えて中火で2分ほど炒める。

3.トマトを加えて5分ほど水分が飛ぶまで炒める。

4.弱火にしてパウダースパイスと塩を加えて1分30秒ほど炒める。

5.水を注いで強火で煮立てる。

6.鶏肉を加えて煮立て、弱火にしてふたをして10分ほど煮る。

7.香菜を加えて中火で1分ほど煮る。

水野さんがゲストの回の「ぼくらはみんな食べている」では、「子どものときにボンベイというインド料理店が浜松にできたんです」と、水野さんとカレーとの出会いについても語っています。

「浜松の高校の同級生から電話がきて、『ボンベイが閉店した』って…。かなりショックで、ひとまず実家の母親に電話をしたら両親も知らなかった。だから、『ボンベイは閉店しました。これで僕が浜松に帰る理由もなくなりました』と言いましたね」

子どものときに出会ったカレー店との出会いが、水野さんの「カレーの人」という人生を送るきっかけになりました。浜松を離れた後、「代わりになる店を見つけるか、自分でボンベイの味を作るか」と考え、両方に挑戦した水野さん。

カレーを作り始めたことで知った、「カレーがあると人が寄ってきて盛り上がるし、楽しい時間を過ごせる」という楽しみ。

「25年もカレーの活動をやって、世の中にないカレーを生み出したいと思って、カレーと向き合って、新しいカレーの可能性や新しいカレーのスタイルを次々と自分の中で発信しています」

そんな水野さんがたどり着いた、“ゴールデンルール”で作る「基本のチキンカレー」。ぜひ、挑戦してみてくださいね。

（TEXT：山田かほり）

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