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コラム

「給食がある日」と「家だけの食事」で一番差がつくのはあの栄養!夏こそ食べたい"おやつ"とは

【"成功する子"の食事術vol.15】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

夏はどんなおやつを食べるかが成長に響く!?

今年の夏は猛暑が続き、冷たいジュースやアイスについつい手が伸びてしまう…ダメなことではありませんが、食事も具なしのそうめんやうどんに頼ることが多く栄養面が乏しくなりがち。気が付かないうちに、食べているのに成長に必要な栄養が不足してしまうリスク大!

とくに夏休み明けは、肥満と痩せの二極化がグッと進んでしまうことが懸念されています。公園で遊んだり、プールに行ったり、夏は子どもにとって活動量が増える時期。エネルギーを活動で消費してばかりいると成長に使うエネルギーが足りなくなってしまい、身長の伸びなどに影響する可能性も。おやつは第4の食事として上手に食べるがポイントです。

夏のおやつはエネルギーチャージを意識!

乳児を対象にした研究で、夏は年間でもっとも身長が伸びる時期であることが明らかになっています※。子どもは成長するために、体重1kgあたり大人の2倍ものエネルギーと栄養を毎日必要としています。ところが夏は活動量アップと発汗により、エネルギーと栄養を消費しやすい時期。「食事+おやつ」で成長に回すエネルギーを補うことが重要です。 特に、うどんや素麺をメインにした場合は、エネルギーが大幅に不足してしまうため、保育園でもおやつにチャーハンのおにぎりやフレンチトーストなどを出します。

エネルギーが不足すると筋肉が分解されてエネルギー源として使われてしまい、背が伸びても筋肉がつかず、基礎体温が低かったり、転倒しやすいヒョロっとした体型になってしまう可能性が高くなります。まずお菓子、まずアイスではなく、先に栄養のある補食を与えることが大切です。

子どものおやつになにを食べる?手軽なおやつで栄養チャージ

文部科学省の調べによると「給食のある日」と「家だけの食事」でもっとも差がつくのはカルシウムです。身長に必須の栄養素なのでおやつでも意識したいところ…!とはいえ、3食のごはんに加えておやつまで手が回らないのがパパ・ママのリアルな声。でも、考え方さえ頭にあれば、いいおやつ、注意が必要なおやつの判断ができます。とくに食事で不足しがちな3チームを中心に、おやつがどこに入るか考えてみましょう。

1.ビタミン・ミネラルチーム

野菜や果物などをメインに使ったおやつ。ドライフルーツやナッツなどもおすすめ。

2.たんぱく質チーム

卵や大豆製品、乳製品を使ったおやつ。豆乳をつかったプリンや、ヨーグルトやチーズもおすすめ。

3.炭水化物チーム

おにぎりや芋類、サンドイッチなど軽食のようなおやつ。野菜や果物を入れた食事マフィンもおすすめ。

カルシウムは吸収のしやすさという観点からも乳製品に軍配が上がります。ただし、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが一緒に摂れていることが重要という研究報告も。小魚はその点で最強食材。小魚&ピーナッツ、しらす(できれば半乾燥)、ちりめんじゃこ(天日干し)を使ったおにぎりは成長期の強い味方です。

夏休みにやってみよう!子どもと簡単おやつ作り

エネルギーと栄養がしっかり摂れるおやつレシピを、子どもと一緒に作ってみませんか?まずは好きな果物を、ヨーグルトと一緒に凍らせてみましょう。それだけで立派なおやつに大変身!ヨーグルトはアイスにしてもパウンドケーキやカップケーキにしてもおいしく栄養を補える、おやつ作りにおけるスター食材です。

他に栄養面でぜひ使って欲しいのは、きなこやココア、別名「飲む点滴」といわれるほど栄養豊富なノンアルコールの甘酒です。少食や偏食で栄養の偏り、エネルギー不足が気になる子どもには、フォローアップミルクを牛乳代わりに使うこともおすすめです。

もっと詳しく知りたい方は、ぜひYoutubeもご覧ください!
ラブテリ代表 細川モモと保育園管理栄養士のヒロコママによるYoutube

細川モモさんの著書

「成功する子は食べ物が9割 幼児食」主婦の友社

離乳食期から食べられる「ヨーグルトソフトクッキー」「フォロミきなこもち」などのおやつレシピは「成功する子は食べ物が9割 脳と体がすくすく育つ離乳食レシピ本」に掲載しています。 1歳6ヶ月以降のお子さんには、鍋で練って冷やして固めるだけの「メープルきなこ棒」、ヨーグルトを栄養源に具をアレンジできる「米粉マフィン」などを「成功する子は食べ物が9割 幼児食レシピ本」がオススメ(小学生向けもあります)

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。
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