【話題のダイエット本、試し読み Vol.8】ちまたに溢れるダイエット本、ゴールはみんな同じですが、そこにたどり着くための方法は本の数だけ存在しています。本連載では、話題のダイエット本のメソッドを編集部がダイジェストでご紹介。ご自分にぴったりのダイエット本を、ぜひ見つけてみてくださいね。
今回ご紹介する本『燃える!美やせスープ-鍋に入れてほぼ10分 (美人力PLUS)』(学研プラス)は、おいしいスープを食べて満足感を得ながら、キレイな体まで手に入れられるという、まるで魔法のようなダイエット本です。
著者は、料理研究家の牛尾理恵さん。
牛尾さんは、数年前に太ってしまった自分を鏡で見るのが嫌になり、一念発起してダイエットをスタートしました。食事の見直しや運動を経て自分の体と向き合ううち、改めて食事の大切さに気づいたそうです。
特にスープは、無駄なく栄養がとれて簡単に作ることができ、ダイエット中もおいしく楽しく食事ができるそう。牛尾さんのダイエットは大成功し、10kgも減量できたそうです!「体にいいものを選べば、ダイエット中でもおいしく楽しく食事ができる」と牛尾さんは語ります。
本書は牛尾さんが考案した、ダイエットにおすすめの「美やせスープ」のレシピと食べ方が解説されている、「食べてやせる」をかなえる1冊となっています。
牛尾さんの提唱する美やせスープ、ポイントは3つあります。
美やせスープは、普段意識していないと不足しがちな、良質なたんぱく質をしっかり摂れるように分量が計算されています。
肉や魚介、卵、豆腐などが材料にしっかり含まれているので腹持ちがよく、たっぷり食べて満足感を得られる上、燃やす体を作るもとになります。
美やせスープの中には、野菜もたっぷり入っています。野菜たっぷりのメリットは、スープが低カロリーに抑えられること、お腹にたまること。また、野菜それぞれに含まれた栄養素が肌や髪、爪などの美しさのもとになります。
3つめは、スープの食べ方です。1日3食のうち、1食以上を美やせスープに置き換えるだけでOK。しっかりした量のスープを食べられるので、空腹感を感じることなくやせられます。
朝・昼・晩の、どの食事を置き換えるかで、ダイエットの難易度が3段階に分けられます。 自分の生活スタイルや目標体重に応じて置き換え方法を選び、まずは1週間取り組んでみましょう。
食事のダイエットでよく聞かれるお悩みが、「忙しくて指定のメニューを食べられない!」「レシピに書かれた材料を、揃えて作るのが大変」などの理由で、結果が出る前に挫折してしまうこと。本書ではそうした挫折を未然に防ぐため、スープをまとめて作り、小分けして冷凍することを勧めています。
でき上がったスープを1食分ずつ取り分けて、冷凍・電子レンジ調理が可能な保存容器(またはジッパー付き保存袋)に入れて冷凍します。保存の目安は約2週間です。
食べる時は、電子レンジや小鍋で温めなおせば、いつでも美やせスープが食べられます。休みの日にまとめて調理・冷凍して、平日は少しずつ解凍して食べるということもできますね。
ここからは、本書の中から、ベーシックな材料で作りやすい、2種類のスープをご紹介します。
野菜がたっぷり入った、トマト味のミネストローネのレシピです。片栗粉を薄くまぶした鶏ささみの、つるんとした食感がおいしく、たんぱく質もしっかり補えます。カロリーは175kcal、たんぱく質は26g摂取できます。
鶏ささみ(筋をとる)…4本(200g) ※そぎ切り
玉ねぎ…1/4個 ※1cm角に切る
ズッキーニ…1/2本(80g) ※いちょう切り
にんじん…1/4本 ※いちょう切り
しいたけ…3枚 ※4等分に切る
にんにく…1かけ ※みじん切り
オリーブ油…小さじ1
トマトジュース(無塩)…1カップ
ローリエ…1枚
片栗粉…小さじ1
塩…小さじ1/2
こしょう…少々
パルメザンチーズ…小さじ1
1.鶏ささみは塩、こしょう(各少々・分量外)、片栗粉を薄くまぶす。
2.鍋にオリーブ油を入れて強火で熱し、にんにくと玉ねぎを炒める。
3.全体に油がまわり、香りが出てきたらズッキーニ、にんじん、しいたけを加えてさっと炒め合わせ、トマトジュース、水2カップ、ローリエを加えてフタをし、煮立ったら中火で5分ほど煮る。
4.1を加えて3分ほど煮て、塩、こしょうで味をととのえる。
5.器に盛り、パルメザンチーズをふって完成。
人気の坦々スープを、豆乳でヘルシーに。たっぷりの豆もやしが入っており、麺がなくても大満足。豆板醤の辛味成分は、体の中から脂肪を燃焼してくれる効果も期待できます。
カロリーは309kcal、たんぱく質は35g含まれています。
豚赤身ひき肉…200g
にんにく、しょうが…各1かけ ※すりおろす
豆もやし…200g ※ひげ根をとる
豆板醤、ごま油…各小さじ1
【A】鶏ガラスープ(顆粒)…小さじ1/2
【A】水…1カップ
無調整豆乳…2カップ
塩…小さじ1/3
こしょう…少々
しょうゆ…小さじ1
小ねぎの小口切り…適量
1.鍋にごま油、にんにく、しょうが、豆板醤、豚ひき肉を入れて、強火で炒める。ひき肉の色が変わってきたら、【A】を加えて温める。
2.豆もやし、豆乳を加えてさらに温め、塩、こしょう、しょうゆで味をととのえる。
3.器に盛り、小ねぎ、好みで白すりごまをふって完成。
どちらも鍋ひとつで調理でき、加熱に必要な時間も長くはありません。1食をスープに置き換えるだけで効果が出るのなら、試してみたいと思いませんか。
本書では、すべてのレシピにカロリーとたんぱく質の量が明記されています。 ダイエットアプリで食事内容を記録している方は、カロリーやたんぱく質の量を入力しやすくて便利ですね。
また、炭水化物をどうしても食べたいときの解決法や、飽きがこないスープのトッピングバリエなど、ダイエットがおいしく楽しく続けられるコツやレシピが満載。 孤独な戦いになりがちなダイエットを後押ししてくれる、心強いサポーターとなってくれます。
著者の牛尾さんから、ダイエット中のクックパッドニュース読者へ向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
「スープは、野菜もたくさん食べられ、水分も多くヘルシーです。
ただし、単なるスープレシピだと美しく痩せるために必要な栄養は十分に摂ることができません。
健康的な身体の土台となるたんぱく質を、十分にとり入れることのできるレシピだからこそ、
痩せやすく、そして美しい髪や肌も手に入れることができます。
身体を温め、栄養を無駄なく摂ることができる本書のスープレシピを、
ぜひ、ダイエットに取り入れてください。」(牛尾さん)
気温が少しずつ下がっていくこれからの季節は、スープが一層おいしく感じます。おいしいスープを食べてあたたまりながら、痩せやすい体と美しい髪や肌を手に入れられるなんて、試さないわけにはいきませんね。
無理なくきれいにダイエットしたいとお考えの方、たんぱく質不足を感じている方は、美やせスープを試してみてはいかがでしょうか。
(TEXT:菱路子)
脂肪を燃やして、筋肉キープできるスープレシピ。その秘密は、高たんぱく質×低カロリー!
肉や魚介、豆腐類をたっぷり使って低カロ野菜でボリュームアップすることで効率的に、さらに栄養を摂りながらやせることができます。1食置き換えから、まずは1週間から始めてみたら、するっと健康的に体重ダウン。ダイエットを短期間で成功させたい方におすすめです。
1日に必要な、たんぱく質量はだいたい60g前後。本書のスープでは、20~30g/1食あたりを目安にしており、この1杯でしっかりたんぱく質を摂取することが可能に。
また、「やせる」だけでなく「美しく・きれいに」やせるため、たんぱく質と一緒に入れる野菜にも、美容効果が期待できるものをセレクトしています。
「やせる」だけでない「美やせ」を目指せるスープレシピ集です。
料理研究家・フードコーディネーター・栄養士。病院の食事指導に携わった後、料理家に師事し、料理専門の制作会社を経て独立。シンプルで作りやすく、おいしい家庭料理が人気で書籍や雑誌、テレビなどで活躍中。また、食事と運動で8カ月で10キロの減量に成功。現在も継続的な運動と、栄養バランスのよい食事でボディメイクを続けている。著書に『圧力なべの大絶賛レシピ』『毎日おいしい! 鶏むね肉レシピ』(ともに学研プラス刊)