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コラム

夏休みは"肥満"と"痩せ"に要注意!子どもの栄養は「おやつ」で摂っても大丈夫

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事

【"成功する子"の食事術vol.3】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

夏休みは栄養の偏りに要注意

待ちに待った夏休み! わくわく楽しみな子どもたちとは裏腹に、パパ・ママは大忙し。炊事に洗濯、家事をこなしてやること山積み…そんな中、待ってくれない子どもたちの遊ぼう攻撃! 慌ただしい毎日で、とくに大変なのがごはんの準備。

実は、夏休み明けは子どもの肥満と痩せが増える時期です。暑いので素麺や冷やしうどんといった麺類が中心になったり、献立がパターン化してしまう悩みも。しかし、成長期の子どもには麺類だけではエネルギーも栄養も不足しがち。心とからだの発達のために、必要なエネルギーと栄養がとれて、しかも簡単な「こどもに必要なごはん」を意識してみましょう。

おやつで栄養を補えば良い

おやつと言うと、お菓子など甘いものをイメージする方も多いと思いますが、おやつは「補食」と呼ばれるように、食事で不足してしまう栄養を補うことが目的です。とくに夏は暑さで食欲が落ちたり、そうめんなどの麺類オンリーの食卓は、栄養が偏りがち。そんな時こそ、大切になるのがおやつの選び方です。保育園などでは、麺類が給食の主食の日は、おやつではチャーハンなどエネルギーと栄養がしっかり摂れるものが出ます。

また、甘いお菓子を食べると、体が糖質を少しでも排出しようとして、水分を多く欲します。そこでジュースを飲むと、体がもっとだるくなり甘いものが食べたくなるという、甘いお菓子の"落とし穴"にはまってしまうのです。こどもが過剰に水分を摂りたがったら、糖分や塩分の摂りすぎを疑いましょう。

スナック菓子やチョコレートは少量にして、果物やヨーグルト、ナッツやさつまいもなど自然な甘さを活かしたおやつを取り入れたり、小魚やおにぎり、サンドイッチなど軽食も取り入れ、食事で足りない栄養をチャージしていけると良いですね。

空腹は何よりの調味料。ダラダラ食べからメリハリ食べに!

家で過ごす時間が長いと、好きな時間に好きなものを食べることができてしまいます。そこで注意したいのが、ダラダラ食べ。「何か食べるものない?」「おやつは?」と、口元が寂しくなりついつい食べがち、なんてことはないでしょうか。食事もおやつも、メリハリをつけることが大切です。

お腹が空いていれば集中しておいしく食べられるので、「好き嫌いがある」「量を食べない」「食事中に落ち着かない」などの悩みも少しずつ解消していくはずです。また、口の中に食べ物が入っている時間が長ければ虫歯のリスクも高まります。虫歯は砂糖をエサにして酸をつくり、その酸で歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうのです。食べる時間を楽しむためにも、メリハリのある食生活を意識しましょう。

メイン画像提供:Adobe Stock

細川モモさんの著書

「成功する子は食べ物が9割」シリーズ主婦の友社

子どもの体と心、脳を毎日の食事を通して育んであげられるのは親の特権ともいえます。とはいえ、実際に何から始めればいいのか分からない…大きくなる子どもに必要な食事の量がわからない…そんなお母さんの強い味方「成功する子は食べ物が9割」シリーズ。細川モモさんのカウンセリング経験と2児のワーキングママとしての子育て奮闘記が、これでもかと詰まっています。料理が苦手な人でも、時間がない人でも、魚料理は缶詰をアレンジしたりミキサーでソースを一気に作って冷凍保存したり、少しの工夫で食事の質は上げられる! ただ「食べる」から「後悔しない食べ方」へ! 発売から6年が経ってもなお多くの人々の手にとっていただける理由はそこにあるのだと感じています。そして、悩んでいるのはあなただけじゃない、多くのパパ・ママが我が子のために日々考え悩んで食事をつくっています。そんな親御さんたちに伝えたい想いが詰まっています。​

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。
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執筆者情報

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。

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