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コツはにぎらないこと!?究極の「塩おにぎり」の作り方を、人気おにぎり専門店『ぼんご』店主に聞いてみた

クックパッドニュース編集部

日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部

秋は行楽や運動会などがあり、おにぎりを作る機会も増える時期。しかも、おいしい新米が出回り始める季節でもあります。そこで今回は、具なしでも大満足の「究極の塩むすび」の作り方をご紹介!教えてくださったのは、日本一おいしいおにぎり店と話題の「ぼんご」2代目店主・右近由美子さんです。

絶妙なふんわり感!究極の塩おにぎりを作るコツを伝授

創業60年以上の老舗おにぎり店「ぼんご」のおにぎりの特徴はなんといっても、口に入れた瞬間ふわっとほどける柔らかさ。ふわふわでも崩れない絶妙な食感を実現するためには、おにぎりだけど「にぎらない」のがポイントなのだとか! そんなおいしいおにぎりを、おうちで作るコツをお届けします。

ふっくらおいしいお米を作る「炊飯のポイント」

おにぎりの要となるのがご飯。ということで、まずはお米の炊き方から。使うお米は特別なものでなく、いつも使っているものでOKです。もし新たに購入する場合は、粒が大きなものを選びましょう。

1:お米は研がずに数回洗う

お米は研ぐのではなく、さーっと軽く2回くらい洗います。必要以上に洗うとお米が割れてしまうので、ゴシゴシ洗いは絶対にやめましょう。

2: 絶対に2時間浸水させる

お米を洗い終わったら、2時間浸水させます。これは重要なポイントなので、絶対に守りたいところ! 時間を逆算して2時間は確保するようにしましょう。2時間以上であれば長くなっても問題ありません。お水の量はいつもご飯を炊くときより若干少なめにしましょう。

ごくまれにお米を洗ったあとにザルで水を切って冷蔵庫に入れる人がいますが、それはNG。冷蔵庫は乾燥しているためご飯にひびが入ります。そうなるとお米が均等に水を吸わなくなるため、水に浸した状態で入れておきましょう。

3: 浸水後、早炊きで一気に炊き上げる

お米が柔らかすぎるとべちょっとした食感になってしまうため、粒感を感じる硬さに仕上げるのがポイント。それには炊飯器の早炊き機能がおすすめです。しっかり浸水させたお米なら、早炊き機能を使っても芯が残ることなく程よい硬さのご飯に炊き上がります。

4:蒸気を飛ばす

ご飯が炊けたら、まずご飯をヘラで十字に切り混ぜて、上と下の蒸気を飛ばします。おにぎりの適温は75度くらいなので、蒸気を飛ばして温度を下げます。それから蓋をして保温するとご飯がおいしくなりますよ。

朝おにぎりを作る場合は…

夜のうちに浸水して冷蔵庫に入れておけば、朝はそのまま炊飯器にセットして“早炊き”で炊くだけで、ふっくらしたお米に仕上がります。冷蔵庫に入れておくことで水温も一定に保たれ、お店で食べるようなご飯が出来上がります。

ふわっと食感を実現する「おにぎりのにぎり方」

おいしいご飯が炊けたら、次はにぎり方。崩れずふわっとしたおにぎりを作るポイントは、にぎらないこと!?

1:にぎるのではなく、まとめる

ギュッとにぎらず、お米をまとめるようにふわっとにぎりましょう。直接手でにぎる場合は、ご飯がつかないように手を十分に冷やします。水道水で洗い、濡れたタオルで手についた水分をしっかり拭き取りましょう。

直接手でにぎるのが苦手な方は、お茶碗にラップを敷いてご飯をよそってください。数秒たったら好きな形にまとめるだけでOK。とにかく何度もにぎったり、触らないようにするのがポイントです。

2:おにぎりに空気を含ませる

お寿司屋さんがシャリを握るときに親指でくぼみを作って空気を入れますが、おにぎりも同じように空気を入れます。にぎったら指で真ん中に穴開けておくと、ふっくらとした食感のおにぎりになります。

3:塩は後から!

塩はにぎったご飯にあとからつけていきます。指に塩をつけて手のひら全体になじませ、にぎったご飯をもう一度軽くにぎります。そうすることで、まんべんなく塩をつけることができます。

おにぎりの概念が180度変わるおいしさ

右近さんの理想のおにぎりは「お茶碗で食べているような感覚で食べられること」だといいます。実際にこの方法で作ったおにぎりを食べてみると、本当にお茶碗で食べているごはんのようなフワッとした食感。お米がギュッと固くなっておらず、かといって崩れることもなく、しっかりとくっついていました。

おうちでこのおにぎりを作る人が増えたら、お店を訪れる人が減って困るのでは?と思いきや、意外にも右近さんは笑顔でこう話してくれました。

「みなさんがおいしいご飯を食べられるのがいちばん! ご飯のおいしさを伝えることを目的にやっているから本望です。この味を多くの人に食べてほしいけど、日本中の人に来て食べてもらうってなったら大変なことになっちゃいますからね(笑)」

大人気店「ぼんご」の店主・右近さん直伝の「究極の塩むすび」。特に気を付けるべきポイントは、お米の「浸水時間」と「にぎらないこと」

ほんの少しの工夫で、いつものおにぎりが劇的においしくなりますよ。ぜひおうちで作ってみてください。これまでのおにぎりの概念が覆えること間違いなしです。

※メイン画像は「ぼんご」のおにぎりではなくイメージとなります
画像提供:PIXTA

取材協力:おにぎり ぼんご

東京・大塚にある創業60年以上のおにぎり専門店。お寿司屋さんのようなカウンターで、注文を受けてからおにぎりを握るスタイルが人気となり、日本全国から多くの人々が訪れている。50種類以上のメニューと、ふっくらと大きなサイズのおにぎりが特徴。

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執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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