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解凍不要で時短に!フォロワー12万人の冷凍マニアが教える「感動の冷凍テクニック」

【今週のおすすめの一冊 vol.48】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる中身をご紹介します。今回は『食材ぜーんぶ残さず使い切り! 感動のてぬき冷凍レシピ』(KADOKAWA)の著者である冷凍子ママさんに、節約や時短を叶えてくれる「便利な冷凍テクニック」を伺いました。

食費高騰は「冷凍」で賢く対策を

昨年から食料品の価格が高騰し、じわじわと家計を圧迫し続けています。食費を抑えたい時に取り入れたいのが特売商品の冷凍保存。今回は、SNSで話題の冷凍生活アドバイザー冷凍子ママさんに、節約や時短を叶えてくれる「便利な冷凍テクニック」を伺いました。

海外暮らしがきっかけに!12万人が注目する冷凍術

以前は家族でアメリカで生活していた冷凍子ママさん。大量にまとめられたアメリカサイズの食材をおいしく食べ切るために編み出した工夫が「冷凍保存」でした。

また、納豆やちくわなどの日本の食材は海外では冷凍で売られているため、貴重な食材をおいしく食べようと試行錯誤するうちに、解凍法の重要性にも開眼!

冷凍の知識を得るうちに、いつしか筋金入りの冷凍マニアとなり、今では冷凍テクニックをSNSで発信するように!フォロワーは12万人を超え、書籍も出版するなど、その冷凍術や冷凍レシピが話題になっています。

食材高騰の今こそ使える冷凍テク!

そんな冷凍子ママさんに今、特に価格が高騰している卵の冷凍テクニックを伺いました!

「卵は冷凍出来ないと考える方が多いかもしれませんが、実は、薄焼き卵や卵そぼろにしてから冷凍すると、食感も変わらずにすぐに使えて便利です!

薄焼き卵は1枚ずつふんわり丸めてからラップをして保存袋に冷凍保存すれば、約1カ月ほどもちます。軽くレンチンすればオムライスに、凍ったまま千切りにすれば食卓が華やかになる錦糸卵に、と使い勝手が良いですよ。

そぼろ卵をまとめて作っておけば、丼ものやお弁当に便利!冷凍するとボソボソとした食感になるだし巻き玉子は、調理時にマヨネーズ・砂糖・片栗粉を足せば冷凍してもおいしく食べられます!卵が少しでもお安い時にまとめ買いして、実践してみてくださいね」

「解凍不要」の時短おかずを紹介!

普段の冷凍保存で意外と手間なのが、冷凍時に下味をつける工程や凍った食材の解凍。そんな悩みに応えるべく、冷凍子ママさんが提案するのが下味なしでそのまま調理できる解凍不要な時短レシピです。

今回は、話題の新書「食材ぜーんぶ残さず使い切り! 感動のてぬき冷凍レシピ」から、冷凍子ママさんのミルフィーユカツレシピを紹介します。

ミルフィーユカツ

しゃぶしゃぶ用などの豚薄切り肉を冷凍ストックして作るミルフィーユカツ。ミルフィーユ状に重ねて冷凍すれば、冷凍のままでも火が通りやすくなりますよ!

<材料>3〜4人分
冷凍した豚肉(薄切り)……400g
A
卵……1個
薄力粉……大さじ2
水……大さじ1

塩・こしょう……各適量
パン粉……適量
揚げ油……適量

<豚薄切り肉の冷凍法>

少しずつ重ねて冷凍がコツ!端が少しずつ重なるように平らにラップに広げて包み、フリーザー袋に入れて冷凍する。200gくらいずつに分けると使いやすい。

<作り方>
1. バットなどにAを入れて混ぜ合わせ、バッター液を作る。
2. 豚肉の両面に塩・こしょうをふったら1のバッター液をまとわせ、両面にパン粉をまぶす。
3. フライパンに揚げ油を高さ2cmほど入れたら180度に熱し、中弱火で片面5分ずつキツネ色になるまで揚げる。食べやすい大きさに切ったら器に盛り、お好みで ソースをかける。

調理のポイント

凍ったままバッター液につけてOK! 油がはねることがあるので霜は手で落としておきましょう。

夕食のメインからランチまで!幅広い冷凍メニューが掲載

本書には、肉魚のメインおかずから副菜の冷凍作りおきなど、全83品のレシピが掲載されています。なんと掲載メニューのほぼすべてが凍ったまま調理可能!冷凍しておけば、間違いなく時間のない時の救世主になってくれるはずです。

最後に、冷凍子ママさんに今の季節におすすめの冷凍テクニックを伺いました。

「3月といえば、苺の季節ですよね。安くなっている苺を見つけたら、保存袋に入れて苺を潰し、砂糖や蜂蜜を加えて厚さ5ミリくらいのシート状で冷凍しています。 必要な時にパキパキ折って苺ミルクにしたり、ヨーグルトに加えたり、凍ったままサンドイッチに挟んで食べています。また、凍ったままレンジにかければ、簡単に苺ソースが出来るので、ホットケーキやフレンチトーストにプラスするなど、朝ごはんやおやつに活躍してくれますよ。

他には、潮干狩りなどで春に食べる機会の多いあさりも冷凍がおすすめ。あさりやしじみ、きのこ類は冷凍すると旨味が増し、汁物に使えばたっぷりと量もいただけて、栄養も余すことなく摂れます。

食材を冷凍すると水分が氷になる過程で体積が増えて細胞壁を壊します。これがドリップの素になるのですが、その反面、旨味や栄養が出やすい状態に変わるというメリットにもなるんです。

つまり、食感の変化が気にならなければほとんどの食材は冷凍できるといっても過言ではないんです! 食感は個人の好みもあるので、ご自分の嗜好に合わせて積極的に冷凍を活用していただきたいです」

食料品の値上げラッシュは2月以降も続き、家計をさらに圧迫しそう。冷凍子ママさんの冷凍術を参考にしてこの値上げラッシュを乗り切りたいですね!

(TEXT:小菅祥江)

食材ぜーんぶ残さず使い切り! 感動のてぬき冷凍レシピ

冷凍子ママさん

冷凍生活アドバイザー。「料理を時短して人生楽しむ」をモットーに、Instagram を中心に冷凍術や冷凍レシピを発信。目からウロコの食材冷凍テクニックや解凍不要の時短レシピが人気を集めている。自他ともに認める冷凍マニア。2児のママ。

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