cookpad news
コラム

1ヶ月で4kg減も!ダイエット専門医が提案する「痩せる水の飲み方」

ダイエットが成功しない、疲れやすい、頭痛もち…そんな体のお悩みに、ダイエット専門医の工藤孝文先生が提案するのは「毎日1分間、水を飲むだけ」という驚くほどシンプルな習慣。工藤先生のメソッドで、1か月で4kg痩せた人も!この記事では、書籍「脂肪がスルスル落ちていく 1分水飲みダイエット(飛鳥新社)」より内容を一部抜粋してお届けします。

わずか1分で闘わずして空腹感に勝つ

空腹のときにイライラしてしまう。感情のコントロールが難しくなる。そんな経験はないでしょうか。空腹時は血糖値が下がり、いわゆる低血糖の状態になります。感情を司る脳のエネルギー源は糖ですから、不足してくると感情が不安定になり、判断力や決断力が鈍くなります。

その一方で、血糖を上げるためにアドレナリンやドーパミンなどの興奮系のホルモンが分泌されるため、イライラしたり攻撃的になったりもしてしまうのです。脳からは「早く糖を補給しろ!」と指令が出されている状態で、判断力や決断力は鈍っていて、オラオラ系の攻撃的な気分にもなっている。

この状況下で、冷静な判断をしろというほうが無理。ダイエットや健康にいい食事を自らの意思で選び取るのは、実はとても大変な作業なのです。ですから、食前に水を1杯飲むことで、まずは、冷静さを取り戻す。そうすることによって、本当に体が必要としている食事を選びやすくなっていきます。

空腹時は、アクティブモードの交感神経が優位な状態ですが、水を1杯飲むことでリラックスモードの副交感神経に切り替わります。講演会などでも緊張した面持ちの登壇者が水を1杯飲むことで気持ちを落ち着ける。そんな場面を目にしたことがあるでしょう。水を飲むことで胃腸が刺激され、副交感神経の働きが高まるので、ああいった行動は理に適っているのです。

1日3食、衝動に任せたままの食行動を続けている人と、食前のわずか1分水を飲んでメニュー選びをした人では、1カ月後、2カ月後の体に差が出て当然です。

さらにいうと、肥満傾向にある人は、ニセの食欲に振り回されて食べすぎてしまうことも多いのですが、水を飲むことで一旦冷静さを取り戻せると、自分が本当に空腹かどうかを確認するゆとりができます。実際、この1分水飲みダイエットを実践していただいた方には、「喉の渇きが解消されたら、食べたい気持ちが治まった」という方もいらっしゃいます。食べすぎ防止に一役買っていることは間違いありません。

「1分」×「水」の組み合わせがストレス食い対策に効果を発揮する

ストレスが引き起こす過食のことを「エモーショナル・イーティング」といいます。「無性に甘いものが食べたくて仕方がない」「お腹が空いていないのに、つい食べ物に手が伸びてしまう」「ダメだと思えば思うほど、食への欲求が強まるばかり」。このようなことが頻繁にあるとすれば、それは、ストレスが抗えない食欲の引き金になっている可能性があります。

一口にストレスといっても、その原因はさまざまです。仕事のプレッシャー、 対人関係などは自覚しやすいストレス源ですが、引っ越しや転職による環境の変化もストレス源になりますし、外部からの刺激という意味では気温や気圧の変化などもストレス源といえます。スマホばかりみて光の刺激を受け続けていることも体にとってはストレス。日々、多くの情報に接している私たちは、毎日、たくさんのストレスを受け続けているのです。

ストレスを感じたとき、体ではさまざまな反応が起こります。副腎皮質から分泌されるコルチゾールは、体を興奮状態にすることでストレスに抗おうとすることから、抗ストレスホルモンとも呼ばれています。

コルチゾールが分泌されると、血糖値や血圧が上昇します。常に強いストレスにさらされ続けていると高血糖の状態が続いてしまい、この高血糖を保つために「甘いもの」が食べたくて仕方なくなってしまうのです。

また、ストレスを感じたときにはアドレナリンの分泌も高まりますが、このアドレナリンには肝臓に貯蔵しているグリコーゲンという糖質を分解する働きがあり、体はいざというときのために蓄えている糖質が使われてしまうとそれを補充しようとして、やはり「甘いもの」を欲するようになります。

ストレス食いの正体は、体がストレスに対処しようとする自然な反応で、人間に備わった本能のようなもの。それだけに、意志の力で抗おうしても本能には負けてしまうのです。しかし、本能のままに甘いものを食べていては、太ります。ですから、その本能を鎮めるために、1分かけて水を飲むのです。

ストレスがかかった体は興奮状態、つまり、アクティブモードの交感神経が優位な状態です。それが、水を飲んで胃腸を動かすことで副交感神経が働きやすくなり、かつ、1分という時間で心を落ち着けることでさらに体をリラックスした状態へと導くことができます。

すると、先ほどまで興奮状態だった体が落ち着きを取り戻し、「甘いものを食べたい!」という本能からの欲求も鎮まります。そうなれば、しめたもの。意志の力が入り込む隙が生まれ、「今、本当に食べたい?」「やせたいのにこの甘いものを食べるのが正解?」と自分自身と対話する余裕も出てきます。

自分の体なのに、本能には抗えない。なんとも不思議な感じもしますが、本能には抗えないけれど、人間には知識がある。これを強みに変えて、本能に打ち勝つための行動をとればいいのです。そのひとつが、私が考案したこの1分水飲みダイエットです。

誰でも手軽にはじめられるのに、その効果は思った以上。「これはストレスによるエモーショナル・イーティングかな?」と思うようなときはとくに、ゆっくりと時間をかけて水を飲んでみてください。より確かな効果を感じられるはずです。

画像提供:Adobe Stock

著者メッセージ

毎日暑い日が続くため、喉の渇きを感じて水分を摂取する方が増えているかと思います。ただなんとなく喉が渇くから水を飲む。そんな方は大変もったいないです。水を飲むという行為をもっと上手に活用すれば、喉の渇きだけでなく、ダイエットやメンタル面でも大変効果を実感できるでしょう。本書を出版したことで「水の飲み方を変えたらやせられた!」とうれしいお声をたくさんいただいています。年齢、性別関係なく、特別なことはしない、今すぐできる1分水飲みダイエット、皆さんもお気軽に実践していただき、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。

書籍情報


こんな悩みを抱えていませんか?
・ダイエットが成功しない
・頭痛もち
・便秘気味
・疲れやすい

……これ、全部 “水” を飲むだけで解消するんです!

日本人の9割が知らない「やせる水の飲み方」

ちょっとした工夫をするだけで、1カ月で-4㎏痩せた方多数!!!

「本当に水を飲むだけでやせられるの?」と思うかもしれませんが、キーワードは “1分” です。この1分によって「やせられる」か「やせられないか」の差が生まれます。

ダイエットが成功しない方からリバウンドをくり返す方、体の不調を抱える方まで、本書でまるっと解決します!筋トレも食事制限も必要なし!今すぐできる1分水飲みダイエットをみなさんも実践してみましょう。

著者情報


工藤孝文(くどう・たかふみ)
ダイエット外来医・内科医・糖尿病内科医・漢方医

福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療に力を注ぐ。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。「より多くの人の病気を予防する」をモットーに、医療、健康に関する情報発信を積極的に行っており、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などのTVをはじめ、さまざまなメディアに出演している。著書・監修書籍は100冊以上に及び、『1日1杯飲むだけダイエット やせる出汁』(アスコム)は15万部を超えるベストセラーになっている。

編集部おすすめ
クックパッドの本