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【残暑対策に】「水ようかん」は体を冷やす、昔ながらの知恵だった!

残暑対策に「昔ながらの水菓子」がいい!

お盆を過ぎても、まだまだ暑さは残っていますよね。暑い季節には自然と冷たいものを食べたくなりますが、日本には、昔から季節に合わせた「冷物」料理が多くあります。また、暑い夏は体力の消耗が激しいため、甘いもので疲れを癒やそうと「水菓子」も多くみられます。

うるち米で作った「白玉」は茹で小豆やみつ豆など一緒に冷やして食べられ、「ところてん」も冷たい水に放して酢醤油で食べる、見た目にも涼しい食べ物です。また夏に人気の水菓子といえば、やっぱり「水ようかん」ではないでしょうか?「水ようかん」は、小豆、砂糖、寒天からできていて、練りようかんよりも寒天の量を減らした冷菓。涼しげな見た目も夏の風情を味わわせてくれますよね。

小豆の薬膳効果は?

そんな「水ようかん」に使われている小豆は、漢方では「赤小豆(せきしょうず)」といいます。水毒(すいどく)を治す働きがあり、体内の水分バランスを整えてくれます。 小豆には多くの種類がありますが、赤色のつやの良いものであれば品種を問いません。また、「水ようかん」には、寒天が使用されていますが、寒天にも水毒を治し、身体を冷やすはたらきがあります。

水毒とは?

水毒とは、体の中の水分バランスが乱れている状態を言います。体内の水分がうまく排出されないで水が頭に偏れば、頭痛、めまい、立ちくらみ、頭重感、乗り物酔い、吐き気などが起こります。腸管であれば下痢になり、全身であればむくみになります。

水毒を解消するには、余分な水を出しやすくしてくれる食材を摂ることが必要です。

小豆を使った薬膳レシピ

小倉杏仁豆腐

本日ご紹介する「小倉杏仁豆腐」は、体内の水のバランスを修正し、熱を冷まし、呼吸器を潤してくれる薬膳スイーツです。血を補い身体を温める作用のあるゼラチンではなく、水のバランスを修正し身体を冷やす寒天を用いる方が、この薬膳には適しています。

・小豆缶詰…120g
・牛乳…400ml
・杏仁霜…20g
・水…200ml
・粉寒天…4g
・はと麦…40g
・〈シロップ〉熱湯…200ml
・〈シロップ〉グラニュー糖…50g

〈作り方〉
1.水、粉寒天を弱火にかけ、よく混ぜながら沸騰させ、その後1分間煮る。
2.牛乳と杏仁霜を混ぜた液を1に加え、軽く温めて火から降ろす。
3.小倉缶詰を薄く敷いた型に2を流しこんで、あら熱がとれたら冷蔵庫で冷やし固める。
4.グラニュー糖に熱湯を入れてよく溶かしたシロップ液に約30分茹でて冷ましたはと麦を加えて冷蔵庫で冷やす。
5.適当な大きさに切った3を器に入れ、4のはと麦の入ったシロップ液をかける。

手軽にこの薬膳効果を取り入れるなら、杏仁豆腐に小豆缶を添えるだけでもOK!体内の水分バランスを整えてくれ、熱を冷ましてくれる作用がアップします。ぜひこの組み合わせ、試してみてくださいね♪

漢方デスク薬剤師 小屋原佳苗

漢方・漢方薬・薬膳のポータルサイト「漢方デスク」で、漢方の専門家として食事やライフスタイル、漢方薬について提案している薬剤師です。「みんなの漢方相談」でお悩みに関してもお答えしています。

監修:漢方デスク

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