消費者庁によると、ボタン電池の誤飲は短時間でも重傷化しやすく、場合によっては死に至ることもある非常に危険な事故なのだそう。にもかかわらず、その危険性があまり知られていないのではないでしょうか?
ボタン電池は子供用玩具だけでなく、LEDライト、ライト付き耳かき、体温計、リモコン、電卓など、特にリビングなどで赤ちゃんの手が届く場所にあるような様々な製品によく使用されています。また電池交換のために低い場所に置いてしまっていることも。ボタン電池の誤飲と誤飲の疑いがあった件数を子どもの年齢別に見てみると、なんと3才以下が98%とほとんどを占めています。さらにその中でも1才代が58%と半数以上を占めており、目を離した隙に赤ちゃんが手にしてしまっていることが伺えます。
ボタン電池には、リチウムタイプとマンガンタイプの2種類があるのですが、中でもリチウムタイプの電池は放電電圧が高く、使い切るまで一定の電圧を保つ特性があります。乳幼児が飲み込んだ際、消化管に接触した電池から電流が流れると短時間でも消化管の壁が傷つきます。そのため早く取り出さなかった場合には、潰瘍になったり穴が開くなどの恐れも。実際に1歳児宅にて、引き出しに入れておいたLEDライトつき耳かきが放り出してあり、ボタン電池(コイン形・リチウムタイプ)を子どもが誤飲したことが判明。病院にて9時間かけて取り出したものの、放電の影響で気管と食道に穴が空き、2カ月入院することになったという事例もあります。
まずは、家の中でボタン電池を使用している製品をチェックしてみましょう。それぞれの電池蓋が外れやすくなっていないかを確認してください。ねじが緩んでいればしっかり締め、必要であればテープなどで蓋がはずれないように止めておきましょう。また赤ちゃんの手の届かないところへ置くことも非常に重要。さらに未使用のボタン電池や使用済みのボタン電池を置く場所にも気をつけましょう。万が一、ボタン電池を誤飲または、鼻の穴に入れてしまったときには、一刻も早く医療機関に行くことが大切です。その際、電池の種類や状態を医師に伝えるといいでしょう。また飲んでしまったかどうかわからない時でも、レントゲンで有無が確認できるため、誤飲の可能性がある場合は必ず受診をしてください。
年末年始の大掃除もかねて、赤ちゃんがいるお家では電池の保管方法、ボタン電池を使用している製品をチェックしてみてくださいね。
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