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血圧が気になる方の新常識!?マグネシウムを食事にとり入れよう

血圧が気になる方は、減塩やカリウムの摂取を心がけている方も多いかと思いますが、最近ではマグネシウムの働きに注目が集まっていることをご存じですか?今回は、マグネシウムと血圧の関係や、マグネシウムを補給できる食べ物について解説します。

マグネシウムの働きと血圧の関係

体内のマグネシウムは、50~60%が骨に存在しています。骨の健康づくりに関わるだけでなく、神経情報の伝達や筋肉の収縮など、さまざまな生理機能を持つ栄養素です。

マグネシウムは血圧の調整に関わる作用もあり、慢性的なマグネシウム不足により、血圧上昇に関わることが知られています。

また血管の筋肉に対しカルシウムを働きにくくすることで、血管の筋肉の収縮を抑え、血管を広げて血圧を下げると考えられています。「天然のカルシウム拮抗薬(血圧を下げる薬)」と呼ばれることもあり、血圧を下げる効果について研究が進められているところです。

またマグネシウムを含む食べ物を積極的にとり入れることで、血圧を下げるカリウムやカルシウムも同時に摂れるため、さらに効果が期待できると考えられます。これらのミネラルや食物繊維をとり入れた食事をDASH食といい、高血圧の治療や予防を目的とした食事療法として知られています。

日本人はマグネシウムの摂取量が不足気味

マグネシウムは通常の食生活ではあまり不足することのない栄養素として知られていますが、日本人の平均的な摂取量を見てみると、推奨量に対して不足していることがわかります。(※1,2)

マグネシウムは、未精製の穀類、大豆製品やナッツ類、野菜や海藻類、魚介類に特に多く含まれます。食事が偏りがちな方は、次に紹介する食べ物を意識してとり入れてみましょう。

マグネシウムを補給できる食べ物

マグネシウム補給に役立つ食べ物は下記のとおりです。あわせてカリウムやカルシウムが摂れる食べ物でもあるため、ぜひ積極的にとりましょう。

穀類

穀類では、精製されていないものに多く含まれる傾向があります。食物繊維も補給できるため、血圧を上げる原因となるナトリウム排出にも役立ってくれます。

豆類

大豆製品はマグネシウムの補給にぴったりです。手軽に取り入れやすいため、毎日とるようにするとよいでしょう。

種実類

ナッツ類は間食としてとり入れるのがおすすめです。カロリーオーバーにならないよう、1日20~30gを目安にするとよいでしょう

野菜・果物・海藻

野菜、果物、海藻は、マグネシウムと一緒にカリウムも補給できます。下記の種類はもちろん、毎日さまざまな種類をとり入れるようにしてみましょう。

魚介類

マグネシウムは肉類に比べ、魚介類に豊富に含まれます。良質な脂質も摂れるため、意識してとり入れましょう。

血圧を下げるには、マグネシウムはもちろん、カリウムやカルシウムの摂取と、減塩を心がけることも大切です。ぜひできるところから取り組みをはじめてみてくださいね。

※食事療法について、医師から指示がある場合はそれに従ってください。治療中の方が実践する場合は、必ず医師に相談しましょう。

【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
(※2)厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html>(最終閲覧日:2023/2/27)
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

【執筆者:管理栄養士 広田 千尋】
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/

※本記事は、AI食事管理アプリ『あすけん』の「ダイエットの知識」コラムからの転載記事です。

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