新米が出回り、ごはんがおいしい季節になりましたね。でも、お米を食べると太っちゃう?!近年では低炭水化物ダイエットが流行っていますが、あまりオススメできないダイエット法です。ごはんを食べても大丈夫な理由と、ポイントをお伝えします。
そもそも、どうして"ごはんを食べると太る"というイメージがあるのでしょうか? 米は、炊く時にたくさん水を使いますね。ごはんは水分が多いため、量を食べると確かに体重が増えてしまいます。でも、それは水分による一時的なものなので、長期的に見れば問題のある体重の増え方ではありません。体重の細かな増減に一喜一憂せず、しばらく様子を見てみましょう。
低炭水化物ダイエットが近年流行っていますが、一番太りやすいのは脂質です。炭水化物(ごはん・パン・砂糖など)、脂質(油・バターなど)、たんぱく質(肉・魚・大豆など)の1g当たりのカロリーはそれぞれ、
となっています。たとえば、コーヒーに砂糖を10g入れた分は40kcal、パンにバターを10g塗った分は90kcalになるということです。カロリーだけで太りやすいと決めるのはよくないのですが、みなさんもご存じの通り、高カロリーなものは太りやすくなります。とくに、脂質からカロリーを多くとることは健康にも良くなく、より太りやすくなるので、ダイエット中は脂質を控えることがポイントになります。 炭水化物を控えるよりも、脂質を控えた方がダイエットにはよいのです。
一番よいバランスは炭水化物60%以上、たんぱく質15%、脂質20-25%といわれています。こう言われるとわかりづらいかもしれませんが、お弁当箱でいうと、6割がご飯で、4割がおかず、という具合です。 ごはん1膳(中茶碗1杯140g、236kcal)くらい食べても問題ありません。おかずは、野菜を多めにし、たんぱく質のおかずは脂質を多いものを避けて少なめに。フライなどの揚げ物は避けて、炒めものなどで油を多く使わなければ、ダイエット中も安心してごはんを食べられます。
ごはんを減らしている人の多くが、おかずを食べすぎている状態です。おかずを多くとると、たんぱく質と脂質が多い食事になります。その結果、バランスが崩れて太りやすくなるだけでなく、塩分も多くなり、むくみの原因にもなります。
炭水化物を抜きすぎると、ボーっとしたり、集中力がなくなったりします。これは、脳が使える唯一の栄養素が、炭水化物(糖質)であるためです。 また、ごはんなど主食から炭水化物を取らないと、脳が「炭水化物(糖質)が足りない!」と命令を出します。すると、糖質たっぷりの甘いもの、お菓子などをよけい欲しくなる傾向があります。しかも、お菓子には炭水化物だけでなく脂質もたっぷりな一方、ビタミンやミネラルはないので、ダイエット中は避けたいものです。普段お菓子を無性に食べたくなるという方は、主食からの炭水化物の摂取が少ないかもしれません。
ここまで読んだ方の中に、「低炭水化物ダイエットで痩せたことあるし!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。確かに、ごはんを食べずに、おかずも少なめで、お菓子も食べなかったという場合痩せるでしょう。ただし、それは先ほど述べたように、炭水化物を少なくすることに意味はなく、良くないということです。また、減らすものは炭水化物でなかった方が、心身ともに楽に痩せられたでしょう。
「ごはんを食べていいんだ!」と、今までよりごはんの量を増やして、おかずを今までと同じ量食べていては、もちろん太ってしまいます。ポイントは、おかずの量を減らすこと!なんでも、食べすぎれば太るのはあたりまえなので、そこは気をつけてましょう。
大妻女子大学卒業後、株式会社シダックスにて社員食堂・病院で献立作成、厨房業務、衛生管理指導などの委託給食業務に携わる。その後、特定検診・保健指導で、メタボリックシンドロームの方を対象に栄養指導やスポーツ選手への栄養講義などを中心に活動している。
「正しく食べてやせる」をテーマにした、管理栄養士の個別指導によるダイエットプログラムです。オンラインの「ダイエット診断」で個人の生活習慣上の弱点を発見できる他、全室個室のカウンセリングルーム「クックパッド ダイエットラボ 銀座店」では、管理栄養士による個別カウンセリングを実施しています。
クックパッド ダイエット: https://cookpad-diet.jp/
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