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コラム

料理番組でもおなじみ栗原心平さんがいま話題の電子書籍を発刊!

いま話題の電子書籍。料理番組でもおなじみの栗原心平さんがこの3月電子書籍にて料理本を発刊することになったそうです。彼が期待する、料理本の電子書籍の可能性について、直撃取材してみました。

いま巷で話題の電子書籍って知ってる?

さまざまなメディアのデジタル化が止まらない昨今。書籍のデジタル化もその例外ではありません。いわゆる電子書籍は、ズバリ電子機器で読む書籍のこと。利用者も急激に拡大し、新しいメディアとして、いま大きな話題になっています。
そんななか、この電子書籍に早くから注目していたのが料理家の栗原心平さん。そしてこの3月、電子書籍栗原心平の 男子も喜ぶもてなしごはん(Kindle 連載) [Kindle版]を刊行する運びとなったのです。まだまだ電子書籍になじみのない私たちにとって、料理本と電子書籍の関係ってどんなもの? どんな可能性が広がっているの? など、栗原心平さんに直接お聞きしてみました。

クックパッドに栗原心平さんが初登場!

人気番組『男子ごはん』(テレビ東京系列)でもおなじみの栗原心平さん。テレビ、紙の料理本や雑誌などさまざまな活躍の場がある中で、なぜ、いま新たに電子書籍で料理本を出そうと思ったのでしょうか?

栗原心平さん:「特長をうまく活かせば、自由でオリジナリティあふれる本作りができそうだ。そんな大きな可能性を感じたからなんです」
従来の紙の本はページ数、判型、ターゲット、販売ルートなど意外にも制約が多いものなんだそう。
栗原さん:「また『料理本ってこういうもの』という“型”がやっぱりあるんですよね。たとえば、肉料理専門の本を出しましょうということになって、自由にと言われても、メニューのバランスはちゃんと取ろうとか、簡単なものから難易度の高いものまで網羅して順に掲載しようとか、ハウツー的な要素もなるべく入れておこうとか…」

歴史が長い分、その型をなかなか破れないのかもしれません。ということは、逆に歴史の短い電子書籍は自由な発想が出来る…。

栗原さん:「そう。だから、レシピ数種類分を安い価格で買えるようにしたり、ひとつの材料からできる料理ばかりを集めたり、またはこのワインに合う料理はこれ!と限定して紹介したり。新しい形がいろいろ考えられます。そして、料理本としての“型”が取り払われると、料理家自身の“色”を、もっと出しやすくなる。同時に、使う人にとってほんとうに役立つレシピが提供できるかどうか、僕らのほうが試される。気が引き締まります」

栗原さんが電子書籍で新たに挑戦したこととは?

今回、刊行される電子書籍『栗原心平の 男子も喜ぶもてなしごはん』も、「誰かが家に来たときに使えるメニュー」というテーマにぐっと絞り込んだ大胆な構成です。

栗原さん:「僕がずっと追求しているのは、できるかぎり特別な調味料を使わずに、どれだけ豊かな味を出せるかということ。今回もシンプルな料理ばかりだけど、ひと皿ずつ、多様でしっかりした味を楽しめますよ。ボリュームと食べ応えもじゅうぶんなはず。それでいて、ほとんどの料理が15〜20分くらいで完成。調理器具もごく基本的なものだけで済むし、もちろん特別な技術なんていらない。だれでも作れて、みんなが大好きな味。そんな料理を集めました。じつはここで紹介しているものってどれも、実際に僕がホームパーティーなんかをしたときに、さっと作って出しているものそのまま。だから、人に喜んでもらえるのは実証済みです。このレシピを知ったら、すぐにでも誰かを家に招きたくなるんじゃないかな。もちろん毎日の食卓でも大活躍しますよ」

紙の本以外の選択肢として、ウェブサイト上で多様なレシピを見られるクックパッドが誕生したことも、大きな出来事だったと栗原さんは言います。

栗原さん:「個人が自由に発信できるようになったのはとっても大きい。レシピに決まりきった正解なんてないし、料理にはいろんなアプローチがあることを改めて教えてくれました。こういう料理があるよ、こんなやり方もあるんだよと、あれこれ話すのは楽しいに決まっていますしね」

今後、栗原さんはどんな料理を提供していってくれるのでしょう。とっても楽しみです。

栗原さん:「これから電子書籍でレシピを発表するときも、もちろん自分が追い求めていることに沿った料理を紹介していきます。それがいろんな形でみなさんに届けられるとしたらうれしい。電子書籍に携わろうとするいまは、可能性にあふれた大きな器をひとつ手に入れたような気分。ここに何を盛って楽しんでもらおうか、考えるだけで気持ちが沸き立ってきますよ」

ちょっと遠い存在だった電子書籍。栗原心平の 男子も喜ぶもてなしごはんをきっかけに新しい料理の流れに乗ってみると、また新しい世界が広がるのかもしれません。

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