【子どもの心を育てるレシピvol.9】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。
うららかな春の陽気が続く4月は、入学式や進級などたくさんのお祝い事がありますね。世の中は三日見ぬ間の桜のように、祝賀の雰囲気も随分と変わりました。しかし、どんなに生活が変わっても、4月の子ども達の、新しい門出に向かっていくソワソワした足取りと、帰ってきた時のほっと肩を撫で下ろした笑顔は毎年恒例です。
そんな4月のハレの日には、可愛いケーキ型のちらし寿司でお祝いしてはいかがでしょうか? このレシピのポイントは、2つ。レンチンで作る卵そぼろと、ケーキ型にすることです。
まずはレンジで作る卵そぼろ。鮮やかな黄色がポイントです。レンジで作ると、フライパンよりも手軽に作れるだけでなく、 菜の花のような綺麗な黄色のそぼろを作ることができるのです。まだやったことない方はぜひこの機会に作ってみてください。レンジ加熱後にラップを取る際は、とても熱いので火傷に気をつけてください。レンジへの出し入れやラップの取り外しは必ず大人の方が行うようにお願いいたします。
わざわざ型に入れなくても…と思われる方は、そのまま盛り付けていただいても大丈夫なのですが、ケーキ型に入れると、そのかわいい見た目に子ども達がとっても喜んでくれます。せっかくケーキ型で作っているので、サーモンやベビーリーフなど彩よく飾りつけると華やかになって素敵ですね。サーモンは、手前からくるくると巻くとお花のようになり、子どもにも簡単に作業することができます。
今回はサーモンやベビーリーフを使用していますが、お好みの材料を飾ってください。
分量は家族4〜5人分となっています。食卓に出した時の子ども達の歓声を楽しみにしながら、作ってみてくださいね。
我が家の子ども達は、昨年ダブル入学&入園でした。今思い返すと1年前の4月と言えば、緊急事態宣言たるものが初めて施行された時。先行きが見えない何とも不安な日々でした。娘は、ピカピカのランドセルに綺麗な薄紫の筆箱を出し入れし、いつか来る小学校に通う未来をひたすら楽しみにしていました。そんな薄紫色だった筆箱も今ではすっかり落書きだらけの灰色になり、いつもとは違いながらも先生方のご配慮のもと楽しい1年生生活を全うしました。
入学式も入園式も事態が少し落ち着いた6月にありました。待ち望んだ式を取り行っていただけたことに心から感謝しながらも、やっぱり春風の元行われる入学式を惜しんでしまう気持ちもありました。だからこそ、今年の4月は“いつも通り” 新年度に学校や幼稚園に行くことができる、こんな今まで当たり前だったことを何よりも嬉しく感じます。
去年は4月にお祝いをしてあげられなかったから、今年は一つ大きくなった子ども達に、ちらし寿司を作って家族でお祝いしたいと思っています。
武田昌美(子ども料理研究家)
リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。
【HP】https://little-chef-cooking.com/(ご予約はこちらから)
【Instagram】@masamis__kitchen
【YouTube】リトルシェフクッキング
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