【プロがすすめるキッチンアイテム Vol.6】毎日の料理が楽しくなるアイテムを持ちたいと思うものの、どれをチョイスすればいいのか迷ってしまいますよね。そこで、素敵なうつわ・料理道具・食材を生み出しているクリエイターさんに、おすすめの品と楽しみ方をお聞きしました。第6回目の今回は、静岡県掛川市でうつわ作りをしているIvy Potteryの山下智子さんにお話を伺いました。
−−テーブルコーディネートなどの経験を生かしながら、作陶をされている山下さん。初心者でも使いやすいおすすめのうつわはありますか?
初心者の方には、Polygon13という多角形のうつわをおすすめしています。
普段お使いの丸皿と使いやすさは変わらずに、リムに直線的なラインや角があることにより引き締まった雰囲気を持つため、多角形を取り入れることで丸いうつわが多くなりがちな食卓にメリハリをつけてくれます。
そして、重ねて使うことにより奥行きが生まれ、おもてなしの際にもまたメリハリをもたらしてくれます。
こちらはブルーグレーの約20㎝のフラットなうつわで、polygonは多角形という意味を持ち、また13角なのでpolygon13と名付けてあります。シンプルで使いやすく主菜やスイーツなどの様々なシーンでお使いいただけると思います。
−−普段、多角形のうつわにどんなお料理を合わせていますか?
うつわに合わせるなら、サラダが一番おすすめですが、もちろん主菜にも使えます。主菜なら、揚げ物や焼き物などに彩り豊かなサラダや野菜を添えていただくのも良いかと思います。
盛り付けのポイントとしては、サラダや添え付けの野菜はメインよりも多めに、そして彩りよく盛り付けていただけると、ブルーグレーのうつわの青色ベースに鮮やかなサラダの緑や華やかな野菜の色がとても綺麗に映えると思います。
スイーツなら、少しお皿にスペースがあるので、カットケーキや焼き菓子など単品の場合はシンプルにカッコ良く盛り付けできますし、クリームやフルーツ、ハーブやミントなどを添えて飾ればカフェの雰囲気を味わうことができるのではないでしょうか。
もちろんシェア用に盛り付ける一品や炒め物など、どのようなシーンでもお使いいただけますので、重宝していただけるうつわになるかと思います。
−−青みがかったブルーグレーのうつわが使いやすいとは意外でした。
一般的にブルーのうつわは心理的に食欲が落ちると言われることもあり、その情報により使いづらいと思っている方もいらっしゃるかと思います。
でも先程もお伝えした通り、サラダやフルーツなど彩り豊かなものは、その鮮やかな自然な色とブルーグレーの青がお互いに映えて、とても綺麗な色の組み合わせになると思います。
また、どんなスイーツにも合うので、オシャレに見せてくれる色ではないかと私は思っています。
日々の健康のためにも野菜やサラダを綺麗に見せて食欲をアップさせるのは、ブルーグレーのうつわの役目だとも考えています。
−−ブルーグレーのうつわが主菜から副菜、デザートまで使い回せるのはいいですね! 他にも意外な使い道があれば教えてください。
ブルーグレーのうつわの魅力といいますと、アンティークの雰囲気がありますので、うつわをそのまま飾ったり、アクセサリーを置いたり、お花を添えたりとインテリアとしてもお使いいただけると思います。
壁にブルーグレーのうつわを立て掛け、そこにドライフラワーを立てて飾るというシンプルな方法ですが、お花の色とブルーグレーのうつわの色が映えて、アンティーク調にもシャビーチックにもなり素敵なインテリアになりました。
また、お皿の上にお花を置くだけというのもシンプルですが、いい雰囲気になると思います。お花の種類によってはまた違った見え方にもなると思いますので、皆さんのオリジナルな飾り方をぜひ楽しんでいただけたらと思います。
お皿を立てかける際は、滑り止めやフレーム立てなどをご用意いただき、安全にご使用くださいね。
−−料理にとどまらな使い方も素敵ですね!うつわを自由に楽しむコツがあれば教えてください。
私はあまり色々と考えずに楽しむ気持ちで日々の料理のうつわを選んでいます。
うつわの使い方は自由ですし、特に決まりもないと思いますので、とにかく自由な気持ちでどんどん使って楽しみたいと思います。
そして、素敵だなと思った時にはSNSに発信したらモチベーションも上がって、次のお皿使いへのやる気もアップするのではないでしょうか。
ぜひ、Ivy Potteryのうつわをお使いの際にはSNSに投稿していただけたら嬉しいです。その際はぜひ #ivypottery もお付けください。つくり手としても、実際に使っていただいてるシーンを拝見することは、楽しみとなりまた作陶の励みになります。
SNSなどを活用して多くの方たちとアイデアを共有し、みなさんでうつわ使いをより楽しむことができたらとても素敵だなと思います。
(TEXT:小菅さちえ)
1979年生まれ
静岡県掛川市
美術大学でセラミックコースを専攻。卒業後、陶芸の研究生として在学。
その間、波佐見焼の陶芸塾にて研修。地元に戻り陶芸家の補佐と制作活動を開始。
その後、海外留学のため渡英。海外の文化、テーブルコーディネート、フラワーアレンジメント、花屋、
事務仕事、美術教員や、趣味のガーデニングや骨董品収集など、その経験が現在の活動の軸となっている。2014年より作陶再開。
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