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インタビュー

お疲れ気味のあなたへ…"秋バテ"になる前に知っておきたい!今食べるべき「疲れとりごはん」

暑い暑い夏が終わり、秋の到来を感じます。まだまだ昼間は暑さを感じますが、夜は涼しく、秋の虫の鳴き声が聞こえてきました。秋と聞いて浮かんでくるのは「食欲の秋」。秋は、おいしい食材を楽しめる季節です。おいしい旬の食材を健康的に楽しむための心得や、この季節の疲れを癒してくれる食事について『春夏秋冬 疲れ取りごはん 心も体も軽くなる「食べ養生」大全』の著者・関口 絢子さんに聞きました。

「食欲の秋」は、なぜ起きる?

――「食欲の秋」到来ですが、そもそも、秋はなぜ食欲が高まりやすいのでしょうか?

「食欲の秋」については所説あります。ひとつは、日照時間が短くなることでセロトニンの分泌が減るということ。セロトニンは、糖質を食べることで分泌が増えるので、減った分を補うために食欲が増えるのではないかという説。もうひとつは、気温が下がったことで基礎代謝が上がり、それにより食欲が増進するという説です。あとは、涼しくなってきて食欲が戻ってくるタイミングということも言えます。

――”季節の変わり目の疲れ”というのはよくあると思いますが、秋に出やすい疲れの特徴はどんなものがありますか?

「秋バテ」と呼ばれるものがあります。症状には個人差があるのですが、全般的な三大不調として、だるさ、頭痛、疲れやすさが挙げられます。原因としては、夏の間に冷房を長く浴びていたためのだるさ、秋の気圧の変動などがあります。暑かった夏から気温が下がり、寒暖差がだんだんに出てくることで、自立神経が乱れ不調が出ることもあります。

――自律神経の乱れですか……。それは大変そうですね。

「夏の疲れ」というのが秋口には一番出やすいんです。寝苦しくて夜中に目が覚めてしまったり、エアコンで寝冷えをしたり……。冷房でだるくなる女性は多いですが、この影響で自律神経が乱れはじめるのが秋の入口なんです。

食欲の秋なのに、食欲が湧かない!?

――秋バテの症状があっても、食欲は高まるものですか?

個人差はありますが、日照時間、気温によって体は冬に向けて蓄えようという自然の摂理が働くので、食欲が増す傾向になる方はいると思います。

――秋になっても食欲が出ない方もいますか?

夏場に食欲が減退して胃腸がデリケートになり、お腹を壊しやすくなっている方、は食欲があまり出てこないかもしれません。食欲が増進というよりは、食べ物に対してデリケートになっている方もいるかもしれませんね。

――そういう場合のおすすめの対処法はありますか?

だるさなのか疲れなのか、原因によって対応も変わりますが、どの場合も身体のリズムを整えていくということが大切です。自律神経を正常に戻してあげる・疲れた胃腸を整える・なるべく消化吸収が良いものを食べることで、胃腸の働きも戻ります。

秋のはじまりには発酵食品を食べよう!

――自律神経を整えるためにおすすめの食材や、積極的に摂るといいものはありますか?

代表的なもので言えば発酵食品です。発酵する段階で分解が進み消化が良く、栄養がさらに付加されている食べ物なので、胃腸を労わりながら栄養を補える最高の食品です。特別なことはなくて、お味噌、酒粕、甘酒などをうまく摂り入れていただければ良いかと思います。今は、コンビニで買っているものでも手軽に発酵食品を摂り入れられますよ。

――コンビニで買える、手軽な発酵食品はどんなものがありますか?

ヨーグルトやキムチ。あと、チーズも発酵食品になります。最近は、コンビニでも飲む甘酒が買えるので、ごはんやおやつを買う時など、意識的に発酵食品を選んでいただけると良いかなと思います。

――秋疲れにおすすめのレシピや食材を教えてください。

夏の間の紫外線ダメージも秋の疲れに影響するので、体内の活性酸素をしっかり除去してあげることが大切です。秋の入口には、抗酸化物質を多く含む食材がたくさん出回ることにお気づきでしょうか? 果物では、柿やいちじく野菜では、さつまいもやなす、かぼちゃです。秋はおいしい食材がたくさん出回りますが、抗酸化物質が含まれている食材は積極的に食べていただきたいです。また、秋のはじめにに出てくる鮭は、アキタスサンチンという物質を含んでいて、この時期に食べるべきお魚です。秋の味覚を上手に活用してみてください。また、冷たい状態での摂取は内臓を冷やして消化不良になりやすいので、温かいものをぜひ食べてください。

1つの食材で作る血液サラサラスープ

――関口さんのおすすめのレシピを教えてください。

タマネギには、適度な糖質が含まれています。大量ではないですが、ルテイン、ポリフェノールも含まれているので、身体を温めたり、血液循環を良くするための助けをします。

タマネギだけのスープ

材料(2人分)

タマネギ…大1個
バター…20g
鶏ガラスープの素…小さじ1
塩…適量
水…400ml

作り方

1. 薄切りにしたタマネギを、バターを溶かした鍋に入れ、中火で7~8分炒める。
2. タマネギが半分以下の量になったら水と鶏ガラスープの素を入れ、弱火で10分ほど煮る。くったりしたら火を止める。
3. ミキサーでピューレ状にして、塩で味を調える。
*濃度は水(分量外)でととのえる。

寒さに備えたい「風邪予防」

――風邪が流行る時期でもあります。風邪予防のために摂っておくべき成分はありますか?

免疫力を上げておく必要があります。そのためには、たんぱく質、ビタミンC、抗酸化物質を併せて摂っておくと良いと思います。冬場になると、ベータカロテンを多く含む葉物野菜が増えてきますが、秋はしっかり栄養のある食材を食べて、体力を養っていく必要があります。

――最後に、秋疲れしているクックパッドニュース読者にメッセージをお願いします。

疲れに任せて、食生活が乱れてしまうと悪循環になります。手間をかけずとも、上手に栄養を摂り入れられる食材をチョイスするだけでも体は変化しますよ。

食とは関係ないですが、自律神経の乱れによる疲れも出てくる季節でもあるので、適度に運動を取り入れたり、ゆっくり入浴するような生活を意識すると良いと思います。日々意識するのは、なるべく同じ時間に起きて朝日を浴びる夜はなるべく暗くして寝るという規則正しい生活を送ること。夏は、夜中に暑くて目が覚めたりすることが多く、睡眠障害が起きやすいので、過ごしやすい秋に規則正しい生活リズムを刻むということが大切です。

また、秋口はお天気が乱れたり、台風による気圧の影響を受けやすいので気をつけてください。私も、ゴルフに行ったときに、気圧の変化で首から肩にかけて軽い頭痛に悩まされました。お天気の乱れにも気をつけて過ごしてください。

(TEXT:上原かほり)

画像提供:Adobe Stock

 関口絢子さんの著書

春夏秋冬 疲れ取りごはん 心も体も軽くなる「食べ養生」大全』(KADOKAWA

「何かしらの不調を抱えている人は少なくありません。そして、その不調の原因がよくわからない方、病院に行くほどじゃないと考えている方、なんとなくこんなものだと放っておいている方も多いです。

でも、食生活を変えるだけで体はどんどん変わっていきます。変化を感じるとさらに食べ物と向き合えるようになると思います。この本は、その入り口になったら良いなと思っているんです。 コロナ禍で、料理に興味を持った方や調理する機会が増えた方たちに、簡単でシンプルに作れるレシピをたくさんご紹介しています。体調が回復したとか、料理が楽しくなったという反響をいただいます。この一冊が、みなさんが抱える不調を改善するお役に立てたら良いなと思います」

関口絢子

食から始めるアンチエイジングをテーマにテレビ、雑誌、WEBなど各種媒体を中心に活動。フードコーディネート、飲食店プロデュース、商品開発のほか、健康と美容、食育など各種講演やセミナーで啓蒙活動を行う。長年の構想を元にウェルネス事業を立ち上げ、健康寿命に向けた様々な仕組みを創出すべく邁進。
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