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インタビュー

腸内の「ポチャ菌」「スリム菌」で決まる!? 痩せる人太る人の差

「同じものを食べていても、痩せる人と太る人がいるのはなぜ?」そんな疑問を感じたことはありませんか? その疑問についての答えが、清水みのりさんの著書『調味料を変えるだけ! 身体が喜ぶ発酵調味料メソッド』の中に書かれていました。今回は、料理家であり、菌検査解説員(菌カウンセラー)の清水みのりさんに、私たちが腸内に保持している菌について、また発酵食品の良さについてお話を聞いてみました。

日本第一号の菌検査解説員

――清水さんが、菌に関するお仕事をするきっかけになったことを教えてください。

子どもの頃、料理上手な叔母と一緒にヨーグルト作りをして、菌を入れるとヨーグルトができるということに驚きました。その後、パン作りに挑戦したときには、生地を発酵させるという工程がおもしろいと感じたんです。社会人になり、パン作りの体験レッスンに参加したことをきっかけに子どもの頃から興味を持っていた発酵の世界にハマりました。発酵って生き物なんです。マニュアルが全くない発酵の世界で菌の声を聞き、湿度や配合を調整するということに心を掴まれてしまいました。

――子どもの頃から興味を持つほど、清水さんにとって発酵は魅力的だったんですね。

発酵って、知れば知るほど奥が深く、追求していくととにかく難しいんです。発酵についていろいろ調べていくうちに、発酵や菌をとことん極めたいと思って会社員を辞めてパン職人になり、後にパン教室を開きました。コロナ禍で教室が開けない間に、簡単な発酵調味料の作り方や、その調味料を使ったレシピをメルマガで毎日配信したことを機に、今は発酵をメインにした料理教室を開催しています。

――清水さんは、日本第一号の「菌検査解説員」ということですが、菌検査解説員とは具体的にどのようなことをするのでしょうか。

菌検査解説員は、腸内フローラ検査を受けた方に検査結果を詳しく説明し、食生活や生活環境のアドバイスをします。菌を専門的に勉強したことで、一人ひとりが持つ微生物は千差万別だということを知りました。食は身体を作るもの。腸内細菌にとって私たちが食べたものが重要だとわかっていても、腸内細菌は人それぞれ違います。なので、必ずしもみなさんが同じ食べ物で健康になるとは限らないのです。私は、そこに悩まれている方に、ご自分に合った食事(発酵食品も含み)をご提案させていただき、腸内環境を向上させるお手伝いをしています。

「スリム菌」と「ポチャ菌」

――清水さんの著書『調味料を変えるだけ! 身体が喜ぶ発酵調味料メソッド』の中の、「菌で痩せ体質を作る」という項目が気になりました。発酵食品はダイエットに効果的ということでしょうか?

発酵食品を食べれば痩せるということではないんです。先ほどもお話したように、腸内細菌は一人ひとり異なります。善玉菌、悪玉菌という言葉を聞いたことがあると思いますが、私たちは、この2つの他に日和見菌(ひよりみきん)という菌も保持しています。この日和見菌の中に「スリム菌」と「ポチャ菌」に分けられる菌があるんです。「スリム菌」は、体内に入ってきた食べ物が身体にとって良いものか悪いものかを選別してくれます。不要だと判断したものは便と一緒に排出してくれて、代謝の良い状態を作ってくれます。

――「ポチャ菌」は?

「ポチャ菌」は、体内に入ってきたものはなんでも溜め込もうとする菌です。日本人は農耕民族だったので、わりとこの「ポチャ菌」を保菌している方が多いと考えられています。溜め込むということは太りやすくなってしまいますし、代謝も落ちるので不調を感じやすくなってしまいます。しかし、私達日本人は世界一特殊な腸内細菌を持っている民族と言われています。ポチャ菌の中にも、一部良い働きをするポチャ菌が存在します。欧米の人よりスリムな体型の人が多いのもそんなポチャ菌が働いているのかもしれません。

――「ポチャ菌」を減らして、「スリム菌」を増やすことはできるのでしょうか?

毎日の食生活で変えていけると思います。「スリム菌」が好きな食べ物は野菜です。その中でもとくに食物繊維が好きです。根菜にも善玉菌が喜ぶ糖分がたくさん入っているので、できるだけいろんな種類の野菜をバランス良く食べることで、「スリム菌」を増やしていきたいですね。また、日本人の多くは、海藻を分解する菌を持っているので、海藻を積極的に食べることもおすすめです。全体的に言えば、野菜を中心にした和食を食べることが、「ポチャ菌」を減らし「スリム菌」を増やすコツと言えるでしょう。

にんじんしりしり

材料(2~3人分)

にんじん…1本
卵…2個
塩…1g
米味噌…小さじ2(小さじ1の水で溶く)
カレー粉…少々
なたね油…大さじ1

作り方

1.スライサーでにんじんをスライスする。
2.溶いた卵に、塩、米味噌、カレー粉を合わせておく。
3.フライパンになたね油を入れて中火にかける。温まったら、1~2分にんじんを炒める。卵液を入れて、炒め合わせたら完成。

発酵調味料を取り入れた生活

――著書の『調味料を変えるだけ! 身体が喜ぶ発酵調味料メソッド』で紹介されているように、調味料を変えるだけでも菌活はできるのでしょうか?

発酵食品を取り入れる菌活に興味がある方も多いですが、そのためにいろいろ手作りしたりするのは手間ですよね。そこで簡単に取り入れられるのが、本来の製法で作られている調味料を使うことなんです。私たち日本人が最近使いはじめた調味料はたくさんあります。例えば、オリーブオイルだってまだ日本での歴史は浅いですよね。オリーブオイルを使った料理に味噌を加える。それだけで、私たちの身体に合った食事が作れるんです。

――やはり、日本人は日本人らしい食生活が健康には良いのでしょうか。

3世代前の日本人がしていたような食生活を送れば、身体も腸内環境も整うと思います。私たちのおばあちゃんたちが食べていたようなものですよね。玄米やごはんと、具沢山のお味噌汁に緑茶をあわせる。そういう食生活を基本にしていくと身体の変化は感じやすいと思います。

――腸内環境に良い影響を与える食べ方はありますか?

未消化のものを腸に渡さないというのはとても大切です。食べものは、よく噛むことで身体に吸収されすい状態になります。咀嚼(そしゃく)が足りないものが入ってくると、腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増えやすい状態になると言われています。ドロドロ咀嚼の足りないものは、悪玉菌のエサになるんです。できるだけしっかり咀嚼。一口で30回の咀嚼を意識してみてください。

――食生活を変えると、腸内環境はどのくらいで変化するのでしょうか。

腸内環境は、数日間で変化します。旅行に行くと便秘がちになるという方もいますが、これも腸内環境の変化によるものです。食べ過ぎたり、普段と食事のリズムが違ったりすることで、悪い方に変化しやすいんですね。何より大変なのは、良い状態を作り、キープすること。良い状態を保つためには約半年ほどかかるので、突然変化を求めるのではなく、毎日無理なく続けられることを取り入れてみてください。

(TEXT:上原かほり・撮影:落合星文)

『調味料を変えるだけ! 身体が喜ぶ発酵調味料メソッド 』(方丈社)

清水みのり

料理家/菌検査員解説員(菌カウンセラー) 東京都出身。祖父母の自然派ライフスタイルに影響されて育つ。大手一般企業に4年ほど勤めていたが、菌の不思議な世界に魅了され、パンの専門学校へ通いはじめる。学校に通う傍ら、パン職人として働き、経験を積む。2004年よりパンや発酵食の教室をはじめる。のべ8,000人が通い、タレントやモデルのなかにもファンが。

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