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4月から食費「月2000円」増える?続く値上げ、年後半にかけ厳しく

山田周平

エンタメ記事や育児コラムなどを書いています。

原材料価格や物流費などの高騰の影響により、食品の値上げが相次いでいます。この値上げラッシュは一体いつまで続くのか、そして私たちの家計への負担はどれくらいのものになるのか、とても気になる問題です。そんな中、帝国データバンクが昨今の食品値上げが家計に与える影響と今後の見通しについて調査・分析を行いました。

食品値上げで家計負担は「月2000円増」

帝国データバンクが3月31日までにまとめた、国内の主要な食品や飲料メーカー195社が4月以降に値上げする食品約9000品目の値上げデータと、総務省「家計調査」における二人以上世帯の2021年度消費支出データを基に、生鮮食品を除く食品値上げによる家計支出額の影響について試算したところ、2023年度における1世帯あたりの家計への食費負担額は、節約などの値上げ対策をしない場合、4月以降、前年度の平均から1ヶ月あたり約2140円、年間で約2.6万円も増加することがわかりました。

これは、年間の消費支出額(21年度:平均330万円)のうちの約1%が食品値上げによって圧迫されてしまうということでもあります。月単位では少ない負担のように見えますが、年間で考えると大きな出費となりますよね。

家計負担額を食品分野別に見ると、前年度比で最も負担額が増加したのは「加工食品」で、月723円の負担増。加工食品は3月末時点で年平均約15%の値上げ幅となっていて、ソーセージなどの使用頻度の高い食品の値上げが響いたと考えられます。「酒類・飲料」は月498円の負担増となり、1世帯あたり350ml缶チューハイ(約120円)4本分相当の負担が発生する試算になります。これらの食品を少しだけ買い控えたり、代替できるもので工夫することで負担を抑えられるかもしれませんね。

「乳製品」は月300円の負担増で、購入頻度の高いパック牛乳などの値上げにより、全食品分野のうち3番目に負担が大きい結果となりました。今後も飼料価格の高騰などの影響で生乳取引価格がさらに引き上げられる可能性があり、負担額は年度末にかけてさらに増加するかもしれません。

2023年は2万品目超えの値上げが確実

また、2023年通年では22年に続き、累計2万品目超えの値上げが確実となる見通しです。そのため、家計における食費負担額は、年後半にかけてさらに重くなる見込みだと言えるでしょう。

食品の値上げは今後もまだしばらく続き、私たちの家計に大きく響いてくるようです。年後半にかけてさらに負担は増えそうなので、節約食材などを上手に活用しながら賢く乗り切っていくことが大事でしょう。

画像提供:Adobe Stock(https://stock.adobe.com/jp)

(TEXT:山田周平)

執筆者情報

山田周平

ライター。さまざまなWEBサイトでエンタメ記事や育児コラムなどを書いています。著書に『ひとのパパ見て わがパパ直せ』。
Instagramアカウント:@damepapa31

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