世界の家庭料理を旅しよう!世界中の食卓で料理をつくる人 (COOK) と食べる人 (HIKER) をマッチングするWebサービス、KitchHikeの世界各国の食卓を巡る連載。今回は、東京の世田谷区は新代田にお住まいのイスラエル人ベンジャミンさんの食卓で、郷土料理をふるまってもらいました!
材料 (2人分) | |
クリームチーズ | 200g |
牛乳 | 100g |
全卵 | 2個 |
薄力粉 | 100g |
グラニュー糖 | 50g |
塩 | 少々 |
レーズン | お好みで |
クリームチーズと牛乳をレンジで温める
なめらかになったら、グラニュー糖を溶かす
全卵と薄力粉をまぜる
お好みでレーズンも投入する
強火の油で揚げる(※“焼く”のではなく“揚げる”)
両面、こんがり揚がったら皿に移す
そして…完成〜!!
ベンジャミンさんによると、今回の材料には、日本でも手に入りやすいクリームチーズを使いましたが、現地では“クワルク”というフレッシュチーズで調理するのが一般的とのこと。また、添えるものについても、今回はヨーグルトとハチミツでしたが、現地ではサワークリームで味わうのが主流なのだそうです♪
ほぼ目分量で、テキパキと作っていくベンジャミンさん。奥さん曰く、「適当に作っているように見えるのに、いつも安定したおいしさなのが不思議なんだよね〜。」とのこと。
さてさてお味のほどは…。 私たち日本人に馴染みのある“パンケーキ”との違いは明らか! 高温の油で一気に揚げるため、外側はパリパリなのに、中はクリーミーさとモチモチ感を楽しめるお菓子なのです。
それには“一口サイズ”であることも隠れたポイント! 食べやすさだけでなく、この食感を最大限に堪能するためには、このカタチであることが重要なのだということにも気付きました。
みんなで会話を楽しみながら、手軽にパクパク頂ける「シルニキ (Syrniki)」。これぞ郷土菓子の楽しみ方だなぁと、しみじみ♪
一番得意なイスラエル料理「フムス (Humus)」を看板商品に、お店を開くのが夢だというベンジャミンさん。シャイではじめこそ言葉数も少なかったけど、一緒に食卓を囲んでいる内に、奥さんとの馴れ初めから、世界中の郷土菓子について(甘いものに目がないスイーツ男子でした!)まで、ざっくばらんにお話ししてくれました。
そして最後に、デリケートな質問だということは承知の上で、ロシアとイスラエル、どちらがベンジャミンさんにとっての“故郷”になるのかを聞いてみました。
「僕にとっては、どちらも故郷だよ。二つの国が、僕を育ててくれたんだ。」
このシンプルで揺るぎのない彼の答えは、私に大きな気付きを与えてくれました。
地域を越えて、あらゆるエッセンスを織り交ぜながら、次第に“伝統”を形作っていった「フランス菓子」。そして、現代を生きるパティシエとして、そこにさらに新たなエッセンスを盛り込み、新たなスイーツを生み出すことに喜びを感じている私。
でも現実は、過去のフォーマット通りのレシピに則って、「フランス伝統菓子」というステレオタイプのスタンプさえ押せば、それが少なくとも日本のマーケットでは、効率的に最も“ウケのいい”カタチであることに、違和感を覚えていました。
これまではその感情を、厨房でぐっと押し殺してきたけれど、ベンジャミンさんの答えを聞いて、これから世界に旅立つに私にとっては、その「違和感」こそ大切にすべき想いなのだと気付かされたのです。
イスラエルをはじめとする中東の国々をぐっと身近に感じられるようになったことはもちろん、世界を旅するための心構えができたことを、よくよく感謝したいと思います!
ベンジャミンさん、ごちそうさまでした!
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