それぞれのスタイルで無理せず料理を楽しむ、働くパパ5人のインタビュー企画・第3弾。東京新聞の子育てサイト「東京すくすく」担当の石井知明さんは、料理初心者ながら、子どもからの「美味しい!」の声が料理づくりへのモチベーションになっているそう。苦手なものを食卓に出したときも「美味しい」といわせるコツがあるのだとか。子どもへのごはんづくりで心がけていることを伺いました。
料理の情報はTwitterやFacebookで得ることが多くて、前にTwitterでプロ野球選手のダルビッシュ有さんが「体を作るためには、小さいころから鶏むね肉でタンパク質をとったほうがいい」と言っていたので、僕もまんまと影響されて(笑)。子どもにはなるべく鶏むね肉を食べさせるようにしています。あとは料理動画もよく見ますね。工程がシンプルなものを作ることが多いです。
最近は、息子(5歳)が好きな「パリパリ」「カリカリ」したものを作っています。これを作れば息子のテンションがあがるというメニューがあって、それが「油揚げに納豆を入れて焼いたもの」です。
納豆のほかに、揚げ玉やゴマなどのカリカリ系の食材を油揚げに詰めて、ごま油でカリッと焼くと、息子が「ほっぺたが1000個落ちちゃう」「世界でいちばん美味しい」と言ってくれるんですよ。結構お調子者なところがあるのですが、そこにまんまと乗せられて楽しく料理をしています。
いくら子どもが喜んでくれるからといっても、好きなものばかりでは体によくないので、野菜もしっかり取り入れるようにしています。
息子はレタスやキャベツなどの葉物野菜が苦手だったのですが、ある工夫をしたら食べられるようになったんです。そのきっかけは「マクドナルドのサラダ」でした。おもちゃつきの「ハッピーセット」がいい!というので、じゃあサイドメニューのサラダも頼んで食べてみようね、ということにして。おもちゃ欲しさにサラダを食べたら、そのゴマドレッシングが美味しいことに気づいて、家でもゴマドレッシングをかけたら食べてくれるようになりました。
あとは、息子の好きなカリカリした食べ物、クルトンやフライドオニオンをかけて、より食べやすくなる工夫をしています。
そうやって、子どもが好きなものと組み合わせることで、苦手なものも自然に克服できたような気がします。次はどんなカリカリ食材とあわせようか、こちらも組み合わせる楽しみができました。これからもっとカリカリ料理のレパートリーを増やしたいですね。
少しハードル高いけど「天ぷら」なんかいいかもしれません。揚げたての天ぷらは食感がいいので、きっと息子も喜んでくれるのではないかと思います。
こんなふうに話していると、すごく料理が得意な人みたいな感じがしますが、得意料理はないですし、毎日はなかなか難しくてできません。僕が料理をするのは土日で、平日はどうしても妻に頼ってしまいます。
でも、人に誇れるような腕がなくても、子どもが美味しいと言ってくれる料理を作れることが一番かなと思っています。それに、何から何まですべて作っているわけではなく、レトルトやスーパーのお惣菜に頼ることも大事かなと。市販品を使うことを“さぼっている”と考えるのではなく、それらを上手に使いながら楽しく続けていけたらいいなと思います。
以前、パパラボの方が「便利家電を使っていて、家電メーカーさんに手助けをしてもらっている感覚」と言っていたんですが、それと同じで、商品のメーカーやスーパーのお惣菜チームの方々と一緒に子育てしているんだ、という感覚でいます。
僕と妻、どちらも料理をしているからか、子どもも料理に興味を持つようになりました。僕は子どもに「男は料理しない」みたいなことを思って欲しくないので、「手伝いたい」と言ってくれたときはうれしかったですね。この前も僕が切ったものを鍋に入れてくれたり、レストランのようにメニューを書いてくれたりして、とても楽しそうでした。
料理がとても身近なものになってきているのか、先日、子どもに将来の夢を聞いたら「ピザ屋さんになりたい」と言っていました。昼はピザ屋さんで、悪者が来たら仮面ライダーになるらしいです(笑)。将来、ぜひピザを作って食べさせてほしいですね。今から楽しみです。
(TEXT:河野友美子)
東京新聞(中日新聞社)
電子メディア局 東京メディア事業部
地方支局の記者、東京中日スポーツのレイアウト担当、芸能担当などを経て、現在は子育て情報サイト「東京すくすく」に携わる。5歳の息子、妻とともに都内在住。おすすめカレールーは「肉のハナマサ お肉屋さんが作った美味しいカレー」。
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