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忙しいママパパの味方!レンチンカスタードと冷凍パイシートで作る簡単「ミルフィーユ」

クックパッドニュース編集部

日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部

【子どもの心を育てるレシピvol.17】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。

もうすぐクリスマス。今年のクリスマスはなななんと土曜日! 週末です。お仕事がお休みのパパママも多いのではないでしょうか? みなさま、早朝の薄暗い時間に、サンタさんからのプレゼントに大興奮した子ども達の歓声に起こされる土曜日が待っております(笑)。

さて、そんなクリスマス。悲しいかな、親は休んでなんていられない。お料理の支度をして、プレゼントを用意して、あああ!ケーキどうしよう。そんな時に子どもから「クリスマスケーキ手作りしたーい!」なんてキラキラした目で訴えられたら……。「今日!? そうだよね。クリスマスだもんね(どうしよう、面倒くさい……)」と、心の中で格闘がはじまります。

今回は、そんな時に何とか力を振り絞って作れるミルフィーユをご紹介します。当日お買い物からスタートするのはさすがに力尽きてしまいそうなので、どうか材料だけは事前に揃えられることを全力でお勧めします!

このミルフィーユの特徴は、全卵を使ったレンチンのカスタードと、冷凍のパイシートを重ねるだけで、とっても見栄えのいいケーキになることです。

じっくり時間をかけることはできないけど、子どもの「ケーキを作りたい」という要望を叶えてあげたい、そんな時のレシピです。なので、カスタードは卵黄だけ、ではなく全卵で作ってしまいます。全卵で作るカスタードも優しい味がして私は好きです。(卵黄だけでカスタードを作った方が卵の味が濃いことと、お鍋でフツフツ作るのがお好みの方はその方法で作ってくださいね)

パイシートも、本当は綿棒で伸ばして薄くして…とやりたいところですが、子どもと作ることを最優先にできる限り簡単に作ります。なので、今回は伸ばさずそのまま作る方法でいきたいと思います。ゴールは、「手軽に。親が一杯一杯にならないように。でも、子どもは大喜びできるケーキを作ること」とします。

今回のミルフィーユはとっても見栄えが良くて豪華ですが、結構簡単にできてしまいます。とは言っても「これが簡単!? いやいや手順が複雑です…泣」そんな声も聞こえてくるので、一番難しく見える、生地を何度も焼くところをざっくりご説明します。確かにレシピだけ見るとちょっとめんどくさそうですね。

この作業、簡単に説明すると、3回焼きます。その理由は毎回異なり、1回目:ふくらませる、2回目:つぶす、3回目:色付けする、このために行うからです。

1.膨らませる
パイシートは何層にも生地が折り重なっているので、オーブンで焼くとすぐにぷっくりと膨らんできます。まず初めの10分はパイに頑張って膨らんでもらいます。

2.つぶす
せっかく綺麗にふくらんだけど、このままではミルフィーユが巨大になってしまう! なので、上から潰してぺたんこにしましょう。もう一枚天板がある場合は、天板を重ねてギュッと押しつぶします。そして、そのまま天板を重ねたまま15分焼いてください。天板がない場合は、耐熱性の重めの容器やお皿などで平らにしてください。この時、火傷に注意してください。

3.色付けをする
最後は、こんがりおいしそうなキツネ色をつけていきます。表面に砂糖を振りかけてキャラメル色にするのです。この色が食欲をそそる!

パッと見、ちょっと難しく感じるポイントですが、作業の意味がわかれば「なーんだ!」と腹落ちするはず。冷凍パイシートは扱いやすいので、フォークで穴を開けたり、天板で潰したり、粉糖をまぶしたりする作業を子どもと一緒にやってみてください。ただし、天板がとっても熱いので、火傷には注意! 作業する前に、子どもに危険があることを説明し、ふざけずに料理することをお約束してください。心配な方は子ども用の軍手をつけてやると安心です。

子どもポイント!
さて、パイも焼けて、クリームもいちごも準備万端! 子どもが大好きな、最後のお楽しみのデコレーションです。子ども料理、子どもが好きなようにやらせてあげたいけれど……ミルフィーユが崩れてしまうのも防ぎたい。そんな時は、牛乳パックをこのような形に切りひらいたものを下に敷いて、底と側面の2面を固定すると綺麗に作ることができます。ほんの少しの工夫ですが、これがあるだけで子どももどんな形を作ったらいいのか想像しやすくなるので、格段に腕前が上がります。

一緒に料理する時間は、最高のプレゼント

子育てをしていると、どうしても理想と現実のギャップに悩まされます。本当は、ちゃんと丁寧にやってあげたいけど、親も人間です。初心をすっかり忘れて、ついイライラが顔や言葉に出てしまうこともありますよね。私は、子ども達の寝顔を見ながら「ああ。言いすぎてしまった…」と自分のキャパの狭さを反省する日々です。

お料理は、本音を言ってしまえば、子どもとやらない方が100倍早いのも事実。でも、一緒にお料理をすることで得られるものは、一言では言い切れないほどたくさんあるし(一冊の本になるほどあります!笑)、子どもの嬉しそうな顔はやっぱり嬉しいもの。

クリスマスに、子どもが自分で豪華なケーキを作ることができたら、この時間こそ、親からの最高のプレゼントだと思います。大人になって思い出すとほっこり幸せな時間です。だからこそ、「カスタードはレンチンでいいや」「パイシートもこのまま使っちゃおう!」と本来の作り方とは異なるけれども、「楽しく、平和に!」を合言葉に、できるところは上手に手を抜きながら親子の料理の時間を過ごしてほしいと願っています。

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武田昌美(子ども料理研究家)

リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、食育インストラクター、子供心理カウンセラー、フードコーディネーター。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。著書は、『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』(クックパッド株式会社)。
【HP】https://little-chef-cooking.com/(ご予約はこちらから)
【Instagram】@masamis__kitchen
【YouTube】リトルシェフクッキング
【ブログ】子ども料理研究家 武田昌美の食育ブログ
【クックパッド】武田昌美のキッチン

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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