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コラム

平日のイベントだってへっちゃら!手軽に子どもと作れる「かぼちゃプリン」

【子どもの心を育てるレシピvol.25】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。

子どもと楽しむハロウィン

10月に入り、ついこの間まで暑かった日々が嘘のような寒い日があったりして、なんだか今年もあと少しかぁ…と一気に年末モードに入ってきました。これからの季節、子ども達は楽しいイベントが目白押し。ハロウィンに始まり、クリスマス、大晦日、お正月、バレンタイン。そう、毎月のように、何かしらのイベントが待ち構えているのです!

ハロウィンは、買ってきたお菓子をちょっと多めに渡して、華麗にスルーできちゃいそうな気もしますが(笑)やっぱり、かぼちゃのスイーツを作ってあげたいな、なんて気持ちも湧いてきます。でも、ハロウィン本番の10月31日は月曜日。うーん…ここは何とか少ない材料で済ませられるような「かぼちゃお菓子」に頼りたいところ。

冷やして旨い「かぼちゃプリン」

そこで今回ご紹介するのは、フライパンで蒸して作るかぼちゃプリンです。カラメルソースはあつあつで危ないので、大人の方が必ず作ってください。また、冷蔵庫でしっかり冷やした方がよりおいしいので、子どもがすぐに食べたがっても頑張って冷やしてみてください。

このレシピは、かぼちゃの裏漉しをせずに作ることもできます。その場合は、どんどん混ぜて作っていけるので、小さなお子様も安心して取り組めます。もちろん、裏漉ししてもOK。我が家はザルとゴムベラでざっくりと裏漉しして作っています。

子ども料理で大切にしたいこと

私がいつも子どもと一緒に料理をする時に大切にしていることが2つあります。1つ目は、見た目や完成の美しさにこだわらないこと。2つ目が、大人向けの完璧なレシピで作ろうとしないことです。世の中には本格的で素晴らしいレシピがたくさん存在します。材料も手順もしっかり守って、おいしいものを作ることは料理の醍醐味の1つです。しかし、子どもと一緒に料理する時は、必ずしも「正しく作る」ことが正解ではないと思っています。

クッキー生地を冷やす手順が待ちきれずに焼いた結果、天板いっぱいに広がる1枚の巨大クッキーが出来上がった!
バターと卵が乳化しきれずに分離したまま焼いちゃった。
卵割りに失敗して半分こぼれちゃったから、ちょっと硬めのパウンドケーキになった…

どれもこれもお菓子作りにおいては「失敗」です。でも、天板いっぱいの大きなクッキーって本当に失敗なのでしょうか? きっと子どもにとっては、最高に面白い世界一のクッキーだと思います。卵が半分足りないパウンドケーキだって、卵割りに失敗した時に親が「ちょっとくらい大丈夫だよ!」と笑いながら料理を続けられたら、子どもにとって失敗なんてどうってことないや、という強い心が養われると思います。子ども達には、料理を通じて、正しいレシピを作るということよりも、もっともっと大切な、生きていく上で大切な心の土台を作ってほしいと心から願っています。

だから子どもとの料理は、親も子もリラックスして作れるくらいの料理がちょうどいいのです。親が緊張感なく軽い気持ちで挑戦できる手軽さと、子どもが好きなように作っても大体うまく作れるような、そんなレシピが大切だと考えています。子どもと一緒に料理をすることは、一見ものすっごく大変そうに思えますが、簡単なレシピがあれば案外パパっと作れちゃったりもします。皆様のハロウィンのお供に、ぜひ挑戦してみてください。

電子書籍『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』好評発売中!

クックパッドニュースの人気連載「子どもの心を育てるレシピ」「料理で子どもの好きを見つける」「今日から始める親子クッキング」に書き下ろしを加えて電子書籍化。

子ども料理教室を運営し、3000人以上の子どもたちを見てきた著者の経験を元に、「食」を起点にこれからの時代を生き抜く力を身に付ける方法を伝授。

著者自身の子どもとの日々や教室での印象的なエピソードも交え、親子で楽しめる四季折々の「子ども料理」レシピを紹介しています。

どこで子どもがつまずきやすいのか、小さな手での作業に適した方法は何なのか等、子どもが安全に料理するためノウハウを各所に散りばめた、子育て中のママパパ必携の一冊。

武田昌美(子ども料理研究家)

リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、食育インストラクター、子供心理カウンセラー、フードコーディネーター。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。著書は、『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』(クックパッド株式会社)。

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