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コラム

「月3万円」の積立では足りない⁈子どもの教育費、18歳までにいくら必要?賢い貯め方は

丸山晴美

調理師資格を持っている食費節約が得意なFPです。

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。今回はインフレ時代の子どもの教育費の貯め方を教えていただきます!

一般的に子どもを小学校から高校まで公立の学校へ通わせた場合、教育資金が大きくかかるのは、大学入学資金です。 現状の大学4年間にかかる授業料等の目安となる金額は、学校や学部によってもさまざまですが、500~600万円を目安に貯めると、私立文系、理系の入学金、授業料を含めた4年間の学費がまかなえることになります。

大学授業料の目安

国公立大学4年間:約240万円~260万円
私立大学4年間:約390万円〜約500万円
私立大学(医歯系)6年間:約2,300万円

お子さんが生まれたら、1人につき毎月3万円ずつ積み立てをすれば間に合う計算です。ただし、これは学費だけであって、自宅から通学しない場合は別途、下宿費用や生活費を準備する必要がありますので、注意が必要です。昨今の物価上昇で、塾代や大学の授業料なども上昇傾向にあるため、現在の学費よりも増える可能性があります。

そしてまた、現在は現金の価値が下がり、物の値段が上がるインフレの時代です。預貯金だけで備えてしまうと、貯めておいた資金が目減りしている可能性もあります。預貯金は元本が減るリスクはありませんが、インフレで価値が目減りする可能性があり、低金利時代なので利息も期待できないデメリットもあります。

お子さんがまだ幼く、大学進学まであと十数年ある場合は預貯金もしくは学資保険にプラスして、積立投資で備えると安心感がプラスされるでしょう。

投資には必ずリスクがともないますが、教育資金の運用方法としておすすめなのが、つみたてNISAです。つみたてNISAとは、年間40万円の非課税投資枠の中で最長20年間積み立て投資をすることができます。

長期・積立・分散投資に適した投資信託の中から選んで投資をするので、初心者の方にも始めやすい仕組みです。つみたてNISAで得た分配金や譲渡益にかかる税金が非課税になるため、より利益がでやすいのもおすすめするポイントです。

つみたてNISAは証券会社や銀行でつみたてNISA口座を開設する必要があります(1人1口座まで)。しかし、どの金融機関でもその内容は同じではありません。取扱投資信託の数や取扱手数料も異なります。

おすすめはネット証券です。その理由は手数料が安く、選べる投資信託の数も多いため。また、つみたてNISAはその名の通り積立をするので、普段使っている銀行口座からつみたてNISA口座へ自動的に引き落としてくれるかも確認しておきたいポイントです。ネット証券の場合、全国450以上の銀行等に対応していることがほとんどですので、ご自身が利用している銀行に対応しているかも確認するといいですね。

最低積立金額は、100円~、1000円~など金融機関によってもまちまちですが、少額から積み立て投資ができるので、投資の練習だと思ってスタートさせるのも一案です。

そして、2024年からNISA制度が大幅に拡充され、より有利に運用することができるようになる予定ですので、今から運用に慣れておくといいでしょう。

また、教育資金の積立の1つに学資保険に加入する方も多いかと思います。最大の特徴は、保険期間中に契約者(両親)に万が一のことが起きた場合、以後の保険料の払い込みが不要(免除)となり、満期学資金支払いまで契約が継続すること。学資保険に加入することで、教育資金の積立と安心を買うことができるというものです。

これから教育資金を貯める方は、預貯金、投資運用、学資保険のメリットデメリットを理解して、バランスよく組み合わせて、備えることをおすすめします。

丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>

執筆者情報

丸山晴美

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。

資格

節約アドバイザー、FP、ファイナンシャルプランナー(AFP)FP技能士2級、消費生活アドバイザー、調理師、宅建士(登録)

webサイト・SNS情報

公式HP:らくらく節約生活 https://www.maruyama-harumi.com/
ゆとりうむプロジェクト理事https://yutorium.jp/

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