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コラム

逆に太りやすい?「朝食抜きはNG」ダイエットポリスが教える3つの弊害

健康を損ねる短期間での急激なダイエットに警鐘を鳴らし、健康的に痩せる方法をSNSなどで発信している増戸聡司さん。著書「ダイエットは習慣が9割」(プチ・レトル)では、痩せるために必要な習慣を丁寧に解説されています。リバウンドせず健康的に理想の体型を目指す方にとって、一生もののヒントが見つかりそうです。

朝食抜きは健康面から見てもNG

手軽にできる食事制限のため、主に朝食を抜く「◯◯時間断食」が流行りましたが、ダイエット視点だけでなく、健康的な身体づくりのためにもおすすめしません。ここでは、朝食抜きの弊害についてお伝えします。

弊害(1) 筋肉が減りやすくなる

朝食抜きだと筋肉の分解がお昼まで続くので、体脂肪よりも筋肉が減って、太りやすい体になってしまいます。時々「◯◯時間断食で痩せた」という人がいますが、大抵は筋肉が減ってやつれただけです。

起床後は、なるべく早い段階で朝食を摂るほうが、筋肉の合成を効率よく進めることができます。朝食の時間が遅くなる時や、忙しい時、前日が飲み会だったため食欲がない時…そんな時は、牛乳や豆乳、ヨーグルト、チーズのようなタンパク質が含まれていて手軽に食べられるものを、少量でもいいので朝早いタイミングで摂取することをおすすめします。

弊害(2) 代謝活動がONにならない

朝食には体内時計のスイッチをオンにする効果があり、これにより代謝が活発になるということが研究からわかっています。つまり、朝食抜きだと昼まで代謝が悪い状態が続き、1日の消費カロリーが少なくなってしまいます。

これを積み重ねると肥満に大きく関係するのは明らかです。また、朝食抜きは脳がエネルギー不足になり、仕事のパフォーマンスが下がることにもつながります。

弊害(3) 血糖値が乱高下しやすくなる

食事と食事の間隔が長ければ長いほど、血糖値は乱高下しやすくなります。つまり、朝食を抜くと、昼食時の血糖値を急激に上げることになります。血糖値が急上昇すると大量のインスリンが分泌され、ブドウ糖が脂肪に変わりやすい状態になります。

また、血糖値の乱高下は血管にダメージを与えることになりますから、生活習慣病のリスクも高まるといえるでしょう。ちなみに朝食で食物繊維を摂ると、昼食での血糖値上昇を緩やかにしてくれます。これはセカンドミール効果と呼ばれていて、昼食後の眠気を軽減することにもつながります。

朝は食欲が湧かないという人がいますが、大抵は夕食から寝るまでの時間が短いことや夕食の量が多い、よく噛まないなどが原因です。仕事などで帰宅時間が遅くなる方は、午後〜夕方に間食を摂って、その分夕食を少なくしましょう。

普段夕食で食べている量を、間食と夕食の2回に分けて摂るイメージです。こうすると夕食で血糖値が急上昇せず、また夜にドカ食いもしなくなるので、翌朝の食欲への悪影響も減ります。

※記事本文は書籍「ダイエットは習慣が9割」から一部抜粋しています。

画像提供:Adobe Stock

著者メッセージ

ダイエットでは「何をどのくらい食べるか?」だけでなく、「どのように食べるか?」という食事習慣も大切です。巷では「〇〇を食べると痩せる!」「ダイエットは結局、食事制限!」などという話が多いですが、これだけで万人が痩せることは出来ません。最初に「食事制限」や「〇〇禁止!」などから始まるダイエットは失敗して当然と言えます。 ダイエットや健康作りにおいては、どんな料理でも「よく噛み、しっかり味わって、感謝して食べること」が大切です。これによって食べる物が変わってきて、食事量も自然と減ることに繋がるものです。

著者:増戸 聡司

有名ジムでパーソナルトレーナーとして3年間勤務後、独立し、オンライン・ダイエット指導を開始。豪華客船でのトレーナーとしても活動し、指導人数は累計5000人以上。

ダイエットや健康に関する書籍を300冊以上読み、実用性が高い情報を実際の指導に活かしている。また元警察官であることからSNSやブログではダイエットポリスと名乗り、"健康を損なう誤ったダイエット情報" への警鐘を鳴らし、健康的なダイエット情報を発信している。

twitter:@armsendai

書籍紹介


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従来のダイエットにありがちなリバウンドの原因は、体のシステムを無視した無理な目標設定と、それに基づく誤った食生活です。体の仕組みについて解説しながら、緩やかに、そして健康に痩せる方法を伝授します。三大栄養素のバランスと質、健康的な食事を継続的に摂り続ける方法も解説。さらに、ダイエットに深く関係する睡眠や食事の時間帯についても、科学的な根拠に基づき、どう行うのが最適かをお伝えします。

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